君の声は僕の心に永遠に
はじめ

 君の声は今も変わらず僕の心に残っている
 か細い優しくそして甘い声だ
 僕は君の顔に出逢った瞬間に心臓が止まるぐらい惹かれたのだけれど 時間が止まったと表現すればいいのだろうか さらにその魅力を増せさせたのは声だった
 君は何も知らない咲きかけの蕾のような繊細な感情の持ち主だった
 君はふとしたことでこの世界から消えてしまったけれど そのことを悲しむ人は少なかった
 僕は生活を続けていく希望を失って 昼夜逆転の生活を強いられるようになった 昼間は死んだように布団から動けなくなって 夜は希望を持てる歌を聴きながら号泣したりした
 僕は毎夜君の無二の親友に電話をかけて悲しみを少しでも減らそうとした そして彼女と寝てしまった 今考えるととても後悔している
 真夏に 突然悪魔に僕は取り憑かれてしまった 衰弱しきった心身であったから狙われたのである 誇大妄想が僕を支配し 錯乱状態になり 悪魔の囁きが聞こえてきて僕は教会病院に入院した
 1ヶ月ほどそれらの恐怖が続いた後 僕は君のことを忘れていた 大切だった君をどうでもいいように思っていたのは悪魔のせいだった 退院して花屋で働いていた僕はまだ悪魔に取り憑かれていて 恐怖と苦痛に悩まされていた 2週間に一度教会に出向いて 聖書を聞かされ悪魔払いを少しずつ行っていた
 数年後少し体調が良くなり 依然として昼夜逆転生活は変わらなかったが 僕は友人の薦めで詩を書くようになった 僕には才能があると友人が言ってくれたのである そして昔を思い出しながら詩を書いているとふいに君のことを思い出したのである 悪魔は僕の記憶の中から君の声を選んで囁いていたことがあったが うる覚えで君だと感じても大して何とも思わなかったのである 結果悪魔のお陰で君の声を聞くことができたのだが 悪魔は一方的で僕が何と心の中で言葉を呟いても何も答えてくれなかったのである
 僕は君のことを思い出しながら君への伝えられなかった想いを綴っていると猛烈に涙が出てきた 僕はこれまでの歳月を心に浮かべ君の声を思い出し心の中で呟いて涙を流した 書いても書いても傷口が広がっていくようで でもそれは本当の傷口では無いようで 僕の世界が自分での隙間から見えたような気がした そこには君がいて 僕が本当に思い出す時をずっと待っていたようだ 僕は悪魔に病みながらもやっと君に逢うことができた 僕は君と手を繋いで一緒に全ての生物が暮らす花畑をスキップすることができる 果ては無く 突然立ち止まってキスをすることだってできる 僕は告白することを忘れていたと君と笑い合える クリーム色の太陽が永遠の春の陽気を生み出していて 永遠に2人で暮らせる
 詩を書き終えると涙の雨の音を聴きながら 君の声を思い出した 朝日が昇ってきて 僕を眩しく照らした 僕の想いは君の心へ永遠に 君の声は僕の心に永遠に


自由詩 君の声は僕の心に永遠に Copyright はじめ 2007-06-10 04:10:46
notebook Home 戻る  過去 未来