結婚
yo-yo


ずっとむかし
ひとも蛇のように脱皮したのよ
そう言いながら
そのひとは裸になりました


きょうは
わたしの水が澄んでいるから
涙の色がよく見えるとか
そんなことを
とつぜん言いだすひとでした


小さな家の窓のどこにも
涙の色は見えませんでしたが
じっと風の音を聞いていると
いちにちは始まり
いちにちは終わりました


季節ごとに
そのひとは若返り
だんだん小さくなっていきます


涙の色のなかで
小さな身をくねらせて
小さな殻を
脱ぎ捨てました





自由詩 結婚 Copyright yo-yo 2007-05-18 06:51:19
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