言葉では伝えられないものが多すぎて
とはいえ言葉にしなければ何一つ伝わらず
だとすれば僕らは
伝わらないもどかしさと闘いながら
いつも誰も見えない場所でもがいている

笑いあうその意味すらも
おそらく君と僕とでは微妙に異なっているのだろう
それでも同じ時間に同じ空間に
笑顔を見せ合うことができることは
どれだけの奇跡なんだろう

今
　
この瞬間に死んでいく人がいる
人々は名前も与えられないまま
悲しまれることもなく
悲鳴も上げずに烏についばまれている

その乾いた皮膚に
僕らが出来ることはない
僕らがこの人生をかけて
どれだけ走りまわろうとも
依然
子は死に
子は病み
いずれまた死んでいくだろう
無情に
どれだけ必死な僕らに構いもせず　
それでも

動いても叫んでもほとんど変わらなくても
動かずに黙り込んでいたら
何一つ変わらない

何一つ

だから

無力と知ったまま
精一杯を
闘おう