白い雲が浮かんでいる
あおば

春の空は水色にあかるい
真綿のような白い雲が
浮かんでいるぞ
白い雲はなぜ白い
無彩色透明の問いかけに
毅然として答えてやる

私の宇宙のまんなかに
悠々とお日さま耀いて
今日も朝がやって来る
椋鳥達が騒ぎ立て
そらに大きな穴あけて
飛び立って行く
朝の戦いの先兵は
騒がしい陽気なやつらだ
原付にエンジンかけて
後を追いかけるのだ
そんな毎日の中で
わた雲は考える
白いことは良いことか
それとも弱虫なのか
赤い空の中で
紅色に染まった夕焼け雲は
尊大だ
力強い朝日に立ち向かう
わた雲にもそんな気弱な悩みがある
真昼の空に耀く太陽は
まっ白な6000度
生まれた時と死ぬ時を
抽象した色なのだ
自信を持って浮かんでいろ
わたしはそんなこと考えて
青白い闇を見ている
無限の闇の中で
青白く無限の温度で光ってる
あの存在は何なのか
わた雲をのどかに眺めながら
青いそらの奥に青白い雲を見る






作2000年3月15日



自由詩 白い雲が浮かんでいる Copyright あおば 2007-01-26 01:45:42
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