希望
瓜田タカヤ

希望
キッズクラブのようなキスを
ドリフプレイのようなスカトロジーを

若く美しいイタコにキッキングして
彼女は裏声気味 鈍く吐き気を披露し
年寄りのそれはきっと高齢のリーダー格らのイタコが来襲して
事態を整理し始めた
チャラン!って炸裂

人為的に振る舞われていた安い額縁が
中心に赤い干しぶどうみたいなんが
当然のごとく張り付いたクッキーを
アイアンボウルで打ち下ろしたかのように炸裂した

吹雪の沼地から飛び出す青森一人ねぶた祭り開催!

キッズクラブのようなキスを
ドリフプレイのようなスカトロジーを
老婆らのあふれる視線の視線の飛沫視線にさらし
若いイタコ着弾

彼女の血液は急激にドロドロ
に濡れた

イタコは
死んだ人間を
自らの肉体を媒介にしておろすと言う

たとえば客の依頼が
縄文人であったなら
無理矢理テンションあげて
縄文人のふりをするのであろうか
たとえば客の依頼が
田中角栄であったなら
若く美しいイタコは
言葉の端々に
「マアソノー!」とくちびるをぬるく濡らしながら
何度かまばらに連呼するのだろうか

必ずそれは行われるはずだ

だって津軽の冬は
寒いからだ

真夜中の地吹雪は果てしなく黒い灰色の霧吹き 空間 それは
美しく無意識にすべてを冷却し
孤独は誰かを触りたいとえづくのだ

津軽の人間に翼はない
雪を固めて作成したそれは
三本指の幼児を
河川に投げ捨てられるし

人間の居ない空間でささやきあう濁った妄想殺人によって
すぐに溶け消えるから

四本指でも同じだし
五本指でも
金がなければ同じだ

若いイタコは
帰ってくださいといい
年老いたイタコらは
俺の挙動を伺った

俺は
急いで泣きそうになって
若いイタコを蹴り上げた部位をなでながら
何度も謝罪した
何度も彼女の体を
なでたが
手のひらは
少しずつ
ミリ単位で
彼女の
下腹部へと
這っていった

完全に外は日が暮れた

彼女にこっそり
今夜一緒にどこか行かないかい
俺この辺しらナインからさあ
と言い

彼女の肉体を
さわり続けていた

それは
蛇の生殺しプレイのような意味合いを持たせたがっているが
ただ単に彼女の皮膚の中身に触れたいだけなのだ

その中身に
君が本当にいるのか
のぞき込んで
触れたいのだ

母胎のようなぬくもりに
柔らかい肉片をあてがいたいのだ。


自由詩 希望 Copyright 瓜田タカヤ 2004-04-09 01:56:40
notebook Home 戻る