すべてのおすすめ
このごろは配給が有っても
お砂糖はいつでもありません
サッカリンは身体に毒です
甘いものといえば
こどもたちには水飴がよいのです
川向こうの小母さんのうちにあるかもしれません
 ....
招き猫が嫁に行った
注文の多い小料理屋には
微笑みも衒いも無くなり
自然
お客の足も遠のいて
入り浸りだった
どこぞの
ペルシャも
シャムも
来なくなった

閑古鳥を捕まえに
 ....
川の中を
無心に歩いている
歩きながら
水を感じて
冷たいと思う
ばかじゃんと言う声がして
バケツの水を掛けられた
全身濡れ鼠になったので
見損なったらしい
猫の攻撃を免れる

 ....
部屋の隅で金を拾い
北海道にスキーにゆく
大きな河の中で溺れるのは
明日の昼過ぎだろう

隣の猫の眼にも百年前の
魚が泳いでいるのが見える

俺の顔も猫になって
阿武隈川の清流で溺れ ....
階段を降りてくるものは
オバケだけではなくて
できたてのおやつを目当てに
降りてくる人類の営みのような気もして
それが文化だと
中学生の時
教頭先生から聞きました。



 ....
騒いでいるときに聞こえる歌声は
なんだか知らないメロディーは
ボートの中の水あかの貯まり水
捨てられるために汲みとられ
完全無欠のお殿様に捧げられ
走り出すのは蜜柑色したキリギリス
私たち ....
あれ、
この花火どうしたの
おかあさん もらったの

今日はけんちゃんの命日だからね
買ってきてもらったんです

こんな暑い日だったの

戦死公報に載ってただけ
亡くなった ....
光のなかに陰を求め
憩う人々の姿を探して
地平線に向かう
掟を破って
水平線を求めて船出する
奴隷商人のように
駱駝の群れを飼う男達
舟が出ると騒ぐ少年の不安
すべてのものは
見えな ....
錆びたナイフとヘリコプター
回転木馬の首を切る
今日の喜び明日の憂い

見てきたような残暑
回転木馬が
ひっくり返って
首がない

恐ろしい光景を
日常化する
ところてん

風景が摩耗化してからは
錆びたナイフで
リンゴを切った
ジャムは
煮詰めるから
どんなに甘く ....
自動販売機のなかには
シーラカンスを気取るのが居て
夜になると
腹びれを振るわせて
反対側の中州に登り
ニイタカヤマノボレと
大きな顔して
電話して
スクワットする夜間割引券と
交換 ....
毎日ひとつ
卵を産んで
1年を
365日で過ごす
鶏の生涯は
凄まじいものと知る
夜を込めた清少納言は
雌鳥も知っていただろう

鬨の声を上げて
殺到する軍勢を
風車がなぎ倒して ....
回転する物体を斧でぶった切る
春が来て
芽が出て
斧の柄からも春が来て
小野小町をぶった切る

パートナーの夏休み
退屈する会社員が
機関車に乗り込む
風来坊の顔をした
顔 ....
画家ルオーの缶詰を賢人ピタゴラスに贈ったら
開け方が分からないから
サンダルで踏みつけて
ブリキの角で足の裏を痛めて
顔を顰めて
なんだこいつと
敵のような顔をして
踵で蹴られて
 ....
桜が咲いて
春が来て
夏が来て
秋が来る
冬が来ればお仕舞いと
舞妓さんは踊ります

ねこの小判を
質屋に入れて
花見のお酒に
酔いしれる
誰に向かって
異を唱えるか
お上から
カミナリの声がして
叱られて
項垂れて
ぶつぶつ文句も飲み込んで
とぼとぼと帰途につく

お上を謀る不届き者と
言われたばかりの
納税者には ....
ねこが
ルビを踏んだので
今日はお休みです

謹厳実直なルビジウムは
光を浴びてからは
倹約を旨とするようになり
ねこのお供をして
お宮参りに行きます

もうじき梅雨が晴れて
暑 ....
夏が眩しい

溺れ谷に潜む
怪人二十面相
小林少年
少年探偵団
明智小五郎
それらを束ねる
江戸川乱歩
奇々怪々という名の
イベントを衒って
処せられる
コールタールの羽 ....
                      1997/03/19
もうじき刈り入れの始まる一面の麦畑の中を、

パラソルをさして散歩するのは誰かしら。

ミラージュ戦闘機のように、
 ....
車輪の下という小説が売れるので
透明板ガラスを溶融
車の下敷きという文房具を試作する

『凸凹になった波形は
薄い光が虹色に染まるまで
何度も何度も重なって
麗しいハーモ ....
空中写真を撮りませんか
突然、声をかけられた
今、流行なのだという
今、撮さないと、
あなたは、社会からはみ出してしまいます
お安くしますから
上着を脱いで、お好きなポーズを決めて下さい
 ....
  つるかわ

つり革の下には
振動する幽霊の手が
ぶらぶらしているよと
嫁のもらい手がないよと
節だらけの拳を振る
明治生まれの大伯母に
呼ばれたような気がして
リノリウムの床を
 ....
チチカカ湖
チチカカ湖
チチカカ湖の畔
チチカカ湖を小舟で行く
小舟に波がぶつかると
小舟は揺れる
揺れる小舟に
チチカカ湖は歌う
チチカカ、チチカカ、チチカカと
一人の男が ....
いろいろあると思うが、
一つには不死ということだろう。
お役人も不死。
ことばも不死。
生死があるのは人の証でありますと考えたが、
それは今日が意気消沈しているからかも ....
ジンジャーエイルでいいです
知ったかぶりして注文したら
それはどんな味がするのかな
一杯回してくれないかね

亡くなったお祖父さんに冷やかされた

お祖父さんは
お酒が好き ....
初めて乗った回転木馬
ぱかぱか蹄の音がして
先導の
バイクの背中
追いかける

走る背中に足音が
ピタピタ吸い付き
ゆっくりと
追いついて
這い上がるその先に
丸い頭が乗っかって ....
耐震強度を偽装した家で
地震計を作っている
冗談のような本当の話をしたら
誰も本当のこととは
思ってくれない
何回言っても信じてくれないから
やっぱりあれは冗談だよと
頭をかいたら
み ....
饅頭怖いと言いながら
扉の陰でぱくぱく

住宅怖いと言いながら
柱の陰に寄り添って
ダニとシラミを退治する

二人だけの人生
急に道人のふりをして
頭を丸めて畏まる
札付きのろくで ....
回転木馬で日が暮れた
ふらり立ち寄る若侍は
ガキ大将に殴られては
顔を赤くして騙す日々
照れたふりして歩く

風来坊の雷が落ちて
足下に火がついて
石油缶に引火して
部屋中が火事だ! ....
時が止まる
そんなことあり得ない
時とはなんですか

  葬儀の帰りに思い出し
  共同墓地に立ち寄ると
  分からないことだらけの人生に
  漸く終わりを告げた人たちが
  生きてい ....
落合朱美さんのあおばさんおすすめリスト(56)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
思いっきり甘くしてください- あおば自由詩10*07-1-3
占め子の兎- あおば自由詩7*06-12-27
川の水- あおば自由詩8*06-12-12
分裂の旅- あおば自由詩9*06-12-10
無量大数- あおば未詩・独白6*06-9-18
蜜柑色の試食肉- あおば未詩・独白4*06-9-2
花火- あおば自由詩16*06-8-29
キャラバン- あおば未詩・独白6*06-8-24
ヘリコプター- あおば未詩・独白2*06-8-22
ところてん- あおば未詩・独白5*06-8-22
晴天- あおば未詩・独白7*06-8-18
累卵の誉れ- あおば未詩・独白5*06-8-14
パートナーの夏休み- あおば未詩・独白5*06-8-14
流れる星のサーカス_13- あおば自由詩7*06-8-13
花見酒- あおば未詩・独白5*06-8-7
現代詩- あおば未詩・独白1*06-8-5
ルビジウム- あおば未詩・独白6*06-8-4
溺れていく夏の- あおば未詩・独白5*06-7-17
ミストラル- あおば自由詩3*06-7-16
へりくだる- あおば自由詩4*06-7-16
空中写真- あおば自由詩5*06-7-8
帰り道- あおば自由詩12*06-6-18
チチカカ湖- あおば未詩・独白7*06-6-17
神の特性- あおば未詩・独白6*06-6-10
雨にさらわれたあしたへ- あおば未詩・独白18*06-6-8
回転木馬- あおば自由詩5*06-5-31
ニュースの時間- あおば自由詩7*06-5-22
饅頭怖い- あおば未詩・独白7*06-5-16
回転木馬- あおば未詩・独白6*06-5-8
玉を磨きに- あおば未詩・独白8*06-4-22

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