すべてのおすすめ
寝て食べて
ちょっと甘えて
イヤなことスグに忘れる
猫の幸せ
好きなもの
陽だまり
うたた寝
マッサージ
カリカリ
ほら穴
トカゲのしっぽ
愛嬌をふりまきカリカリせしめた ....
冬めきてラディゲ読む夜の重さかな
幻滅と悔い残してや恋の冬
この星に我ひとりなり冬の雨
黙々と落ち葉掻きやる白痴かな
吸ひ殻と誇り捨てたり枯れむぐら
老媼の叫び響くや空ッ ....
弄月無詩友
憂人惜暗香
秋宵如百歳
秋韻更千霜
月下詩情絶
星移大志荒
何時生一句
遮莫但醒狂
月を弄(もてあそ)べど詩友なし
憂人 暗香を惜しむ
秋宵 百歳の如し
秋韻 ....
公園の大きな吊り橋を渡りきったところに、イカの握り寿司が一貫置いてあった
ちょこんと、二ツ揃へて、地面に置いてあった
そりゃ好物だけどね
せめて小皿に載ってりゃな
しゃがみ込んで、つついてみる ....
近所の本屋で、新訳の「ロリータ」を探してゐると、以前に好きだった女性を見かけた
彼女の髪の色は、見るたびに薄くなってゆく
今日の髪は、まるで黄ばんだ白髪のやうだった
「ロリータ」を手にしたと ....
神学を齧ったからと言って信仰心が深まるわけでもなく
かくて私は見事に無神論者となり如何なる神も信じない
愛を信じないがゆゑに
人生も信じない
私は恋を信じず
美人も信じない
馥 ....
鳴きわめく油蝉を捕まへて
羽根をむしり取り
脚をもぎり取り
口の中に放り込む
食感は花林糖
この味は何かに似てゐる
この味は・・・
さうだ、鷄皮の唐揚げ!
胃の中で
ジュッと ....
憂淫雨
独酔憂淫雨
雨中幽鳥吟
詩魂何処有
寂寂石榴陰
淫雨を憂ふ
独酔 淫雨を憂ふ
雨中 幽鳥吟ず
詩魂 何処にか有る
寂寂 石榴の陰
長雨を嘆く
....
ショッピングセンターの中にある映画館の前でぼんやりしてたら、女の子から微笑みかけられた。
「こんにちはあ」
はい、こんにちは。
やたらと体をクネクネさせる娘だ。
髪は、ほぼ金髪、派手なウェーブ ....
本屋に寄った。
綿矢りさの本を立ち読みするために。
あんなにホメられたり、ケナされたりする作品とはどんなものかと思って。
ちなみに、基本的に私は生存中の作家の本は読まない。
『インストール ....
夕立や子猫の腐る竹林
重き夜や夏に狂うて血のちぎり
うたも絵も美しくあれ夏の闇
病んでなほざくろの花は輝けり
筆先に落つる泪や花ざくろ
しづけさやプールに沈む我がいのち
....
壁に塗り込められてしまった!
この近在では、向かふところ敵無しの大やもりの俺様が、あらうことか漆喰の中に閉ぢ込められ、身動きがとれなくなってしまった。
このボロ家に迷ひ込んだのが運の尽きだった ....
私のホームページのゲストブックが荒らされてゐる。
毎日のやうに、扇情的なメッセージが書き込まれる。
荒らしよ。
三州生桑HPのゲストブックには、元々書き込みが少ないので、正直なところ、ちょっ ....
短夜や障子に当たる虫の音
五月雨に降り籠めらるる小鴨かな
雨音も消ゆるやうなり花菖蒲
あぢさゐの花の重さや長き雨
梅雨の野を濡れて行きたし泣きながら
我は泣く汝は血を吐け ....
子猫が死んでゐる
昼寝でもしてゐるかのやうに
アスファルトに横たはってゐる
傍らを通り過ぎる時に
私は、ごめんねとつぶやく
その小さな黒猫を殺したのは私のやうな気がして
h ....
父の日に夢を見た
§
大地震があった
私は、すぐには故郷に帰れなかった
車も電車も無い
やうやく故郷に帰ると、或る男がかう言った
あんたの家は無いよ
全部盗られちまった ....
お前の名前は何と言ったらう?
この期に及んで馬鹿な俺は
来世でお前に逢へるだらうかと
やくたいも無いことばかり気にしてゐる
ああ美しかったお前
お前ほど
深く愛した女は
つひ ....
詩は酒やポルノよりもたちが悪い
人間を本質的に覚醒させてしまふ
人間に感情など芽生えさせるな
夢を見させるな
恋に酔はせるな
詩を味はったばっかりに
楽園を追はれたといふのに
....
「詩遊人たち」とは、詩人交流サイト「詩遊会」の有志によって出版された、若々しく、みづみづしい詩集である。
これは未熟といふ意味ではない。
たとふれば、こんこんと湧き出づる泉のやうな・・・。
さう ....
最近しきりに、学生時代の或る失恋を思ひ出す。
彼女は美少女だった。さうして、それをよく自覚してゐた。
「またモデルにスカウトされたよ!」
有り体に言ふと、私は二股を掛けられたのだった。
「 ....
朧月何時有
悄然想故園
人生無別涙
情愛是虚言
朧月 何れの時よりか有る
悄然 故園を想はしむ
人生 別涙無くんば
情愛 是れ虚言
あのおぼろ月は、いつからあそこに?
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