鳥が啼いてゆく
いつか、いつか、いつか、
赤い夕陽がしたたり落ちて
心を焦がす イタイホドニ


{引用=近づけばまた遠ざかり
遠ざかるとまた近づく
蜃気楼 日々は}

そしてまた ....
注)この作品は、宮尾節子さんの呼びかけでつながったツイッターでの連詩を、私が独自の視点でつなげた作品です。

◇◆


【おいしい水を】


彼岸花咲く草道を分け入ると。
雑木林の麓 ....
ORIONの一すじの涙はオオカミの喉をつたっていった
ドン・ファンのシルエットが壁に映って
眠たげに呼吸する悲恋はもう海に還ってしまった
漣の番
砂浜の影
コンバース
黒のレザージ ....
やぶれた帆を持つ幽霊船のような障子から
指穴ほどの照準窓から目が のぞき

その目は 富士山麓の鸚鵡の帰りを待ち
わたしの逃げ場を俯瞰し

すべてのものが 見事に該 ....
ほしぼしのきらめくそらへ
  もくとうをささげる
初めての花
(ああねぇ)。
忘れないいつまでも
行雲は、咲いていた
わたしの面影にさす光
(左様なら、また明日、(拝礼))。 ....
わたしが物語をかたりはじめるたびにこの街には長い雨がおとずれ
る、いっそここが翡翠色の海ならばわたしたち鱗をもつ魚で、感傷
じみた肺呼吸をやめられるのですか、浸水した教会の礼拝堂で素足
のままし ....
読みかけの本を閉じて結んだ髪をほどく
夜は音もなくすべってゆくベルベット
やわらかに{ルビ項=うなじ}にまとわりつき


わたしは旅に出る 夜の時間に分け入り
夢の中で出会ったあなたに会い ....


きみがほめてくれた鼻梁のさきから

からだはくさりおちていきます

(崖にたつ風車たちがうつろにめをまわして

入水自殺をこころみるたぐいの


そうして盲いるときは

 ....
 初夏

少年の頃
お話の木の絵を見た

広葉樹の木陰で
子供達が
眼を輝かせ
耳を傾けている
お婆さんのことば
森や草原を漂い
風に運ばれて
村や町や港や
海や諸国を巡り
 ....
 黒くなれないクラブの女王の大いなる、ティーパーティの御為に。
 茶葉を求めてジャックらの駆けめぐったオリエントは、いろづいたベルガモットの照りに燻されオール・グレイ、ご存じ? 柑橘の果皮に、光毒、 ....
http://www.youtube.com/watch?v=YABLsFK8gjY


 エルニーニョは神の子だから、その呼応が悪魔であっては事であるからラニーニャと呼ばれた、少女は誰でもない ....
わしは実は ふたごだったと聞かされた日
そして わしのふたごの兄貴だった人は生後まもなく死んだのだと聞かされた日
ねぇちゃんと グリコを分けて食べるように わたされた
ねぇちゃんに 言うた
「 ....
かいすいのなかのつぶは
ひとつとしておぼれてはいない



小さな子供が、星の矢に射られ、
浜辺の町の大人が、
空を向いて祈り始めた、

(その間にも子供の胸は砕かれ、
背 ....
白穂のそよがれていた、平面表の3インチ
 に、音の い海が窓に
そそいだ のに、緑の光
 見て」、しらめく

壁に
ときめく時の渦まくの、
人工心臓
わ、
わたしのマングラー

 ....
王国はいつまでもそこにありますように
ありつづけますように

(そこ、
という代名詞の罪ぶかさについて考えていた)
尾を振りながら過ぎ去っていくいくつかの流体
真白の雪原がどこまでも広が ....

彼女は晴れの日でも傘を差している
雨を異様に怖がっているのだ
酸性雨を浴びると体が跡形もなく溶けてしまう
という話を子供のころに聞いて以来
ずっと信じているらしい
雨が降り出してから差 ....
放射能浴びて死のうかのう
農家と漁師が呟いている
農家も酪農家も
放射能で死ぬ前に
自ら命を絶った
あの地震生き抜いて
死んだ
あんなにも抱き合い
命をも
抱き合い
優しさ ....
空っぽの眼窩に赤い紐通して天井からぶら下がっているきみへ

七歳から十四歳までの少女をマーマレードに加工する工場で働く

キュッて搾ったら酸っぱい汁がいっぱい出るような女の子が好き

つむ ....
そうして
列車は燃え上がる火山の山腹を廻り
向かい合って座っていた僕たちの
車窓から美しく災害が眺められた
列車のドアから乗客たちが飛び降りていった
飛び降りては降りそそぐ炎のように水鳥を抱 ....
庭園を吹き渡る気流に乗って山脈を越えると
なだらかに広がる山腹の緑の森と
森に囲まれた湖
そして川があり滝があり
庭園を巡る園路は地形に沿って這い回り
緑の平原は地平まで広がり
その地 ....
*化石

ならない電話をのみこんで
渦まくコードの
耳から漏れる
おとのかたまりを見つめてた。


*氷菓

たて波の断面のように
歯こぼれしていた、
底冷えのあさ
薄切りの ....
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
投げ捨てた果実の種が
ことごとく芽吹いて巨樹となり
大地を引き裂いて
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
はらわた ....
{引用=
ここに硝子の器があります

珈琲を、{ルビ淹=い}れました
それは「食器」になりました

水とメダカを、入れました
それは「水槽」になりました

百合を一輪、挿しました
 ....
砂浜に受付のデスクが
ぽつんとひとつ

前方には潮の引いた藻場が
どこまでも広がっている

デスクの上の
海の図鑑を開くと
いろんな星の海が泳いでいた

地球の海は昼寝をしてい ....
一.


感度のよい
センサーライトが
いきばのないくらいに
点る

道は足に
ぶら下がったままで




二.


ひまし油
(メルセデス・ベンツのブレーキホース ....
はんがわきのスカートのつめたいひだがぶらさがりゆれてるのがみえる
道端にぶた草がさかんに咲き誇りきいろくあかるく
きめのこまかい空気を満タンに吸い込んで肺がふくらんだ
ガラス窓にぽっかり灯るアド ....
僕は波に濡れ
波に濡れたままずぶ濡れとなり
絶え間なくそれは
断続的にそれは
いつまでもそれだった
それって
日テレ?
いえ蛋白質の軽めやや三十倍程度の喪中
ツモ
ラスハクで ....
すいせいさんのおすすめリスト(482)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いつか、- 石瀬琳々自由詩10*12-11-21
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晩春- こしごえ自由詩2*12-10-1
ピエタ- 紅月自由詩412-9-6
瓶詰の夜- 石瀬琳々自由詩9*12-8-23
生贄- コーリャ自由詩912-8-11
初夏- 壮佑自由詩26*12-5-12
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49_‘til_Infinity- 澤あづさ自由詩5*12-5-8
グリコのおまけ- るるりら自由詩25*12-5-7
砂浜の奥で- 長押 新自由詩7*12-5-4
Tertius=SignaPlatica- くろさき ...自由詩1*12-4-14
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ユーノウ- モリマサ ...自由詩13*07-11-5
白の終わり- たもつ自由詩7*05-2-6

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