すべてのおすすめ
ねえ、
どこかにいるカモシカ

夏草が青いね
おいしいかい

ねえ、どこかにいる
カモシカ

鳴き声を
聞かせてほしい

一声だけ

街はうるさくて
きっとその声は
聞 ....
焼豚のおもてに
5月の文字がある
だいぶ明るくなった
夕方のひかりが
ずっと閉めきっている
カーテンの端から
こぼれている
町内放送のピンポン
子供たちは
晴れた日は外で遊ぶように
 ....
詩情さえ
なくしていいと思っていた
このコンクリートの延長線に
あなたはいない
ひとりをなくした
世界のようなひとりを
なのに今夜は
少し明るい
月見草が咲いていて
私は詩を書い ....
玄関のチャイムが鳴って出ると
幼馴染みのおばさんが
手作りのプリンを持って立っていた
上がってすぐの急な階段には
いつの間にかサンタのプレゼントが置いてある
すぐ下の弟の部屋からは
サ ....
みんなイイネなんか押してないで

詩でも書けばいいのに

似てるなにかに頷かないで

ちょっと違う!って叫べばいいのに

秒速5センチメートルみたいに

青春に恋はしたけど

 ....
縄ならば千切れぬだろうこの赤が糸であるのはせめてもの誠意 新しいメッセージが一通ありました
このまえ
やむにやまれず書いた言葉に
一度は
お気に入りのふせんも
消えてしまった人から
あまりに
懐かしすぎて
そのひとつの
たったひとつのポ ....
正化さんじゅうなん年

世間では

本を検閲する政府と

守る図書館で

どんぱちやっているらしい

銃弾の飛ぶ

大通りの裏路地で

私たちは聞かせる

ひととき ....
さびしさだけのおにぎりに

今日はおかかをつめた
おにぎりを握るてのひらで
詩を書いた
いつか
おにぎりのように
なるように
学校で
話しちゃダメよ
うちでどんな
新聞とってるかなんて

話しちゃダメよ
お父さんとお母さんが
どこの党に投票したかなんて

どうしてお母さん
戦争は人が殺されるから
反対っ ....
誰かを責めることは
何かを為すことではないと
知っていながら
思っていながら
それでも
こんなにも難しい
ここでは
わたしには

まだらの夜に一声
鳥が鳴いた
かじかんだ足が
 ....
穴を測る
縦の長さと横の幅と
私がよじ登ってきた深さを
塞ぐのに必要な
土の量を知るために
そして
もし塞げないならば
この穴を渡す橋を
かけるために

土に手を置いて
穴を ....
逢いたいという気持ちは
雨風に擦りきれ
いつの間にかぼろになった
継ぎもあてられないほどに
擦りきれたこの気持ちを
もうこれきり
引き裂いて
わたしは 織ろう
愛しいや あこが ....
咆哮せよ

のどからの

ひ弱な声ではなく

身をふるわせて

黒々とした

月の照る下

咆哮せよ

咆哮すればこそ

きみの声は

艶やかな音の 一点を突 ....
透明なビニール傘が

人の間をいったりきたりしている

ときおりの悲しみや

優しさのように
れんぎょう
れんぎょう
れんぎょう

と三回呟いたら

小さく黄色い翼がはえた

小さすぎて
私の身体は浮かないが

こころは先に
あなたのもとへと行けるようだ
ありがとう
ごめんなさい
あいしています

ともうひとつを呟いて

にくしみや
せつなさや
あのひとを

まっしろたいらにしたら

じぶんもすきで
ぐっすりねれて
世界もや ....
目ェ凝らすと
吹雪のなかサ
色んた色した人たちが
手ェあげておどってらった

赤ェの青白ェの、黄色いの
さまざまな手やら足が
終わりの雪のなか
ヒラリヒラリとおどってらった

あぁ ....
鳥の羽根が

片方だけ大きくなって墜落

もつれながら

羽根はまだ互いを罵りあっている

足だけがあがいたが

もはや空には戻れなかった
歩いては

遠くには行けない

この足だけで歩いては

毎日 移動している道の

およそ 半分までしか行けない

けれど

とけた雪を踏み崩しながら

足だけを動かし
 ....
なけなしのリカちゃんをつかんでいくと

Kちゃんはかならずドレスをぬがせ

こっちの方がかわいいよと 着せてくれた

虹色のドレス

たからものの王冠

確かにかわいくなった
 ....
明日いきなり 死んでしまうとして
さいごに
なにが食べたい? と聞かれても
別になにも食べたくない

缶のミルクティーと
チロルチョコだけで
遠くへ
一歩でも遠くへ
見たことのない ....
僕は生まれ変わったらディドになりたい
というとディドはベッドの枕元に座ったまま
そのままぴくりともしないで笑うようにした。困った笑いだ。



ディドは半ズボンをはいている。そ ....
まず、膝を使わないこと

都のお姫様になったように

地を這うように摺り足で進むこと

けれど、決して出すぎずに

つまさきに少し力を込めながら

出る杭が打たれないようにすること ....
ひとひとりの心のなかは、いつだって戦争だから
これ以上戦うひつようはない

そう言って花鋏をつかみとる
淡き生活
ぼくはきみがすきだから

いたくしない

つないだ てがいたいなら

はなしてあげるよ

のぞきこむ めがいたいなら

いっぽ さがって

ハローとふるての ゆらぎもかなし ....
二年前に死んだ祖母の部屋から
この場所にアクセスして
十年
影踏み鬼に置いてかれ
血を何度か洗い流して
すっかり違うような私になっても
あの日受け取ったパスワードは
ずっと覚えていた ....
ここにはなにもない



抗う声も ふりみだすてのひらもない

あるのはただ

うちを向いた優しい横顔だけになってしまった

ここには もうなにもない

あなたの黒々とした ....
Lucyさんのフユナさんおすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
街角- フユナ自由詩321-5-29
夕方- フユナ自由詩5*20-4-2
今夜は少し明るい- フユナ自由詩13+*17-9-6
4月11日- フユナ自由詩7*17-4-9
みんな詩でも書けばいいのに- フユナ自由詩12*17-4-4
縄ならば千切れぬだろうこの赤が糸であるのはせめてもの誠意- フユナ短歌116-6-13
新しいメッセージが一通あります- フユナ自由詩915-12-20
正化- フユナ自由詩3*15-11-17
ひとりの献立- フユナ自由詩7*15-9-28
いのり- フユナ自由詩16*15-6-13
ハナシチャダメヨ- フユナ自由詩5*14-12-16
責難- フユナ自由詩3*14-12-16
穴を測る- フユナ自由詩914-10-27
裂織- フユナ自由詩1214-10-16
秋の虫よ- フユナ自由詩814-9-23
梅雨- フユナ自由詩7*14-6-13
連翹忌- フユナ自由詩17*14-4-14
ポノポノ- フユナ自由詩7*14-3-16
春の祭- フユナ自由詩19*14-3-8
墜落- フユナ自由詩5*14-3-4
遠くには行けない- フユナ自由詩7*14-2-27
リカちゃん、- フユナ自由詩3*14-2-21
さいごの日- フユナ自由詩5*14-2-14
ディドのはなし- フユナ自由詩6*14-2-14
雪道の歩き方- フユナ自由詩8*14-2-7
生活- フユナ自由詩14*14-1-22
いたくしない- フユナ自由詩2*14-1-17
覚えている- フユナ自由詩3*14-1-10
エンデの亀- フユナ自由詩2*13-12-6

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する