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あわただしくなった病室
「…清志郎さんと歌えるかいなあ」
その人はつぶやいた
酸素吸入マスクに遮られた声

古いフォークソングを教えてくれた
知らせたとき 穏やかに遠くを見た
あたし ....
しかくい青さに煮出されるみたいにして泳いでいたあの子がいまはほんとうに
ま緑色になってしまった、泳ぎはかわらないが
ちらちらと遠くみえるのはかなしみだけであった
あんなに、なんども
きれい ....
この町の冬は、お世辞にも美しいとは言えない。


低い空は、一日中厚く険しい雲に覆い尽くされ、

県道沿いに積もった雪は、自動車の排気ガスで茶色がかっている。

人気のない、高齢者ばかり ....
捨てられた。

捨てられた。

死を膨らませた後姿。

残飯を明日食う空白の集。

昇る陽、落ちる陽を眼に焼き。

捨てられた。

捨てられた。

飢えを吐いて飲み込む後姿 ....
知ってるよ
あなたが

口の端を 歪めて
哂った こと

ちょっと 
小馬鹿にした風な 
テイストで

褒めているような
貶め方が
得意なのね

どんなに ステ ....
真夜中の交差点 二人で歩いたこの道は
昔と変わらず 人が流れる
ため息混じりに揺れる火の粉
顔を伏せれば 光は見えない
隣には誰もいない
丘をのぼってまたひとりになったならそこには
すがすがしい空気の夕暮れが凛としてあるのだ

街の喧騒が遠くでささやくように聞こえても
揺るがずにきちんとたたずんでいるものに逢いたかった

自 ....
続・同じ空の下

同窓会の賑やかな声を 握ったケータイ越しに
聞きながら 一人辿るいつもの帰り道
「元気か?」「仕事はどう?」 代わる代わる尋ねる仲間の声
一声聞いただけで 今でもす ....
第一印象が大事なのよ
理屈で乗り越えたなんて言っても
後で失望すんのが落ちなの

どう見ても怪しいだろ
さむらごうちの
ひげごうち
ぱいぽぱいぽ
ぱいぽのしゅーりんがん
しゅーりんが ....
じいちゃんが逝った朝
病室にばあちゃんの姿がない
窓の外は風にあおられた雪

あたしは瞳孔を確認して
お決まりのせりふを吐く
息子の白髪頭が傾く

「独りになったら
都会に行かん ....
声を聞きたくないときにかぎって電話は鳴る。
どうやらきみは、わたしをカウンセラーか何かと勘違いしていて、
一心につくせば必ず、労働に見合った甘いお菓子をくれるとでも思っているようだ。
そんなわか ....
オリオン星座に覆われて
真夜中道を一人で歩く
草は寝息を吐き出して
木々は伸び上がるのを休んでる


蛇行しながら伸び行く夜道
等間隔の電信柱
夜空を切りとる電線たちを
交わし合う言 ....
雪祭りで賑わう
地下街をあるいていた

柱の影から目の前に現れた人物が一瞬父かと思った
現実の父より
かなり若いし
実際の父は
病院のベッドで
寝たきりだと
すぐに気づいた

似 ....
まるで野放図に転げ回ってるような
ビリヤードの球だって
実は厳密無比の物理的力学に従って
羊みたいに導かれてる
どだい頑張ったって
俺たちもそんな感じなのかなって
この世に取り分をあんま感 ....
君の言う事は
ほんの ちょっと おかしかった

僕は その ちょっと を
埋めようとして
穴を 掘った

ちょっとダケの つもりが
ちょっと では ナクナッタ

ゆえに ....
かるく、かるく、
つかれる羽は
かつて
どこかの空でした

あかるく、かるく、
つかれる羽は
かつて
どこかの水でした

まあるく、まるく
つかれる羽は
かつて
どこかの ....
湖面の霧が
家を描いては壊している
幾度描いても
家のなかに人は居ない


鉄の羽と雪の羽
ついてくる影
角を曲がる影
曇を持ち上げるひとつの腕


光に消えては現 ....
ぶよぶよとした肉の
裂けかた
そこに
価値があるんだってさ
多くの女が
意図して
カーディガンを脱ぎかけているのと
なにか関係があるの?
ねえそれなんなの
脳が眠ったまんまで
活動 ....
一滴の 揺らぎが訪れ
一斉に 稲の花ほころび
宇宙は それらを わがこととし
ひとつのこらず 見とどけ

そのちいさな いとなみの
いちぶ始終を よろこんだ
霧に つつま ....
生きているということは
自分に穴を開けるということ

生きているということは
穴から塩辛い結晶手放すこと

生きているということは
穴を塞ごうともがくこと

生きているということは
 ....
あるとき眼が振り返った 振り返った先には脳があるだけだった 振り返ればよいものではない そう思って元に戻ろうとした瞬間 今度は脳が振り返った 脳が振り返る瞬間を見ただけで眼は満足した 振り返った脳は神 .... まさか手ブラで行くわけにはいかないだろう

(すると小野君はこんな事をする)
 →自分の胸を両手で隠す

小野君!そういうことはやめてくれないかな


45歳の先輩独身OLにかかってき ....
流れる
その詩は何を歌う
思っていた でも
イメージを 頭に

見た 雲を 遠くに
心は 
追いかけた 眠りに
落ちていく 眠りの中で

詩は何を
表現する
そう思うとき
 ....
心を枯らしながら彼は何かを叫びんでいた
オアシスを求めて赤い砂漠を彷徨っていた
自分に何が足りないかとか自分は何を言いたいとか
そんなことはもうどうでもいいのかもしれない
僕は今、心と日々に満 ....
少女は対峙していた。
言い及ばぬ甘美な不安が、彼女の足指を落ち着かせなかった。
少女の唇は、危いほど紅く、まだ嵐を知らない。
薄皮を噛み、めくれば、その痛覚の下、求めるように血は滲む。
発せら ....
時の意味を問う
午前は
萌黄色の航海である

海に
漕ぎだすための一本のオールは
時間の形をしている
私たちは
沈むまいと
午前を漕ぐ
太陽が昇る所を目指す

失われた午前は
 ....
娘の家が
我が家の居間に出来た
中国製のコート段ボールの切妻の家
白い壁にはクレヨンで好きな絵を描いた
飾りだが煙突もある
塞がっているから狼は入れない
ひょうたんライトを灯せば中は別世界 ....
初めておじいちゃんの写真を見た
そこにはまだ若い両親と
僕より10っこ年上のねーちゃんが
丸々した赤ちゃんで
おじいちゃんを囲む様にして
撮られた1枚だった
45年前の白黒写真
その時す ....
  春、ひとすじの川が
  豊かな緑に彩どられるころ
  薄い衣をまとっていくといい
  きみは女なのだから



  岸のむこう側では
  きれいなかたちをした石が
  見 ....
すべての人の死を、ぼくは悲しめない

毎朝、挨拶したり、一緒に食事をしたり
セックスをした相手の死すら悲しめないこともある

フィリップ シーモア ホフマン
ぼくはスクリーンのなか、
何 ....
无さんの自由詩おすすめリスト(420)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜食- 藤原絵理 ...自由詩5*14-2-7
水槽- はるな自由詩714-2-7
冬の町- Utatane/Nayu ...自由詩114-2-7
「捨てられた」- 宇野康平自由詩214-2-7
知ってるよ- 藤鈴呼自由詩2*14-2-7
紅は美しく咲く- 自由詩214-2-6
丘をのぼる- 梅昆布茶自由詩2014-2-6
続・同じ空の下- itukamitanij ...自由詩2*14-2-6
名前が長い- 花形新次自由詩2*14-2-6
小雪舞う朝- 藤原絵理 ...自由詩8*14-2-6
きみはハズレ- ユッカ自由詩5+14-2-6
オリオン星座- aida自由詩9*14-2-6
雪祭り- Lucy自由詩19*14-2-6
キャッチャー- aida自由詩114-2-6
きみの_いうこと- 藤鈴呼自由詩1*14-2-6
羽つき- 千波 一 ...自由詩614-2-6
冬と蒼紋- 木立 悟自由詩514-2-6
カーディガン- めー自由詩1*14-2-6
- るるりら自由詩20*14-2-6
- そらの珊 ...自由詩1514-2-6
twitter- 葉leaf自由詩314-2-6
小野君!そういうことはやめてくれないかな- ichirou自由詩8*14-2-6
寒い夜- 番田 自由詩314-2-6
砂漠- ボトルシ ...自由詩114-2-6
何でもない夕暮れ- ストーリ ...自由詩214-2-5
失われた午前を求めて- 塩崎みあ ...自由詩7*14-2-5
仮宿- 大村 浩 ...自由詩714-2-5
45年前の白黒写真- こいち自由詩314-2-5
薄い衣- 草野春心自由詩7*14-2-5
フィリップ_シーモア_ホフマン- 末下りょ ...自由詩414-2-4

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