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神話は 連行せず
閲覧室の平らかなテーブルへ と
招致する。

組んだ腕に身を預け 上から
覗き込む。さて ──


「・・・こいつら、馬鹿ばっかりだ。」
夕立は 末期の水
炎暑の臨終を見届け
遺された雲はようやくめいめいの空へと
散ってゆく

蒼ざめた弔問客に
もらわれてゆく
青く拡がる海を目の前にして
僕は姿を消そうとしている
海月の様に透けていく指に
橙色の血管がゆるく輝いている
午前の空を流れる雲 は
のどかないのちを描いてみせた
キクチさんの吉岡孝次さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
だってよく似ている- 吉岡孝次自由詩209-4-4
灰より蒼く- 吉岡孝次自由詩507-8-4
一筆描き- 吉岡孝次未詩・独白1*05-10-15

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