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ほかでもないあなたと
どうしようもなくなりたい
雨の日に雨だれを数えながら飢えていくのもいいし
乾いた日に蟻をつかまえて拷問するのもいい
湿った毛布のなかで賞味期限の切れたひき肉みたいに絡 ....
生き過ぎて
置きどころのない身を丸め
世界じゅうの
音を聞いていた
気持ちばかりが散らかってゆき
世界が
どんどん狭くなる
それから、立ち上がって
なにもかも行き届いた ....
わたしがあなたの下着を干しているあいだ
あなたはわたしのために歌をうたっている
わたしがにんにくの皮を剥いているあいだ
あなたは二人分のコーヒーを落としている
わたしが玄関のタイル ....
よるに
向かいあって
ぎざぎざした
あさが来てもまだ
ぎざぎざした
こころが
溶けあわないので
せめて
からだだけでも
と
寄りそってみても
ぎざぎざした
月が
....
しかくい箱のなかに
丸と三角を
ひとつずついれる
それをどうするんだい
と聞くと
どうもしないの
と答える
どうもしないの
と
答えて
かなしそうにしている
尼崎を超える頃に日付は変わる
川をわたる鳥のむれも
一日分の年を取る
吊り革に群がる背広を押しのけて
酸素のうすい車輛で
どうにか息をしている
神様
今日が正しくなくても
息を ....
クリスマス・イヴでおもいだすのは
てんちゃん
の
むかしの彼女
会ったことないけど
クリスマス・イヴに
死んだってゆうから
自殺で
去年
好きだったバンドのボーカルが
死ん ....