お風呂から出て冷たいハト麦茶を飲んだら

一緒に冷蔵庫にあった昨日の味噌汁

明日まではもつまい

だからおたまですする

いつかの映画で囲炉裏に吊るされた鍋から

木のへらで貪る ....
今日も街は動いている
人が同じように同じ橋を渡っていく
彼らの行くその道こそが一番正しいのだろう
昨日までバカにしていたアイドルも
今日では国民的アイドルとなっている
昨日のことなど振り ....
ほかでもないあなたと
どうしようもなくなりたい
雨の日に雨だれを数えながら飢えていくのもいいし
乾いた日に蟻をつかまえて拷問するのもいい
湿った毛布のなかで賞味期限の切れたひき肉みたいに絡 ....
わたしもうやめますと言いたげなもの グラスに残る炭酸レモン

もうここでおわろうと言いたげなもの 曲がった傘の青いビニール

そっとしておいておくれと言いたげなもの ベランダに落ちたハンカチ
 ....
生き過ぎて
置きどころのない身を丸め
世界じゅうの
音を聞いていた

気持ちばかりが散らかってゆき
世界が
どんどん狭くなる

それから、立ち上がって

なにもかも行き届いた ....
 妻と居て

 秋の日の午後3時に妻と居て今日は彼女がきれいに見える

 窓越しのゴーヤは枯れて涼しい日空気は清く部屋は静かな

 九月より妻は黒髪あきらめて白髪を抜かずともよしと言う
心臓が主語を持つ。   椅子の上に
  左脳がひとつ置かれていた



  色褪せた譜面から
  いくつかの音符はこぼれ
  床のうえでひょこひょこ跳ね
  透き通った窓は、わたしたちと
  青 ....
わたしがあなたの下着を干しているあいだ
あなたはわたしのために歌をうたっている

わたしがにんにくの皮を剥いているあいだ
あなたは二人分のコーヒーを落としている

わたしが玄関のタイル ....
  あいするひとよ、
  ほんとうの
  きみのその気持ちは
  とうめいな廊下になって



  蜘蛛の巣がからまったような
  きょうの丸い月にむかって
  ひたむきに伸 ....
善意と酸素に満たされた部屋で
私は彼を歌にする。
彼の夢に出て来た女の子すべてに
私の名前をつけてあげるかわりに。
  夜が、
  たえまなく改行を続けているあいだ
  いくつかのケーキがゴミ箱に捨てられ
  何匹もの犬が鳴きながら焼き殺され
  きみの体に秘められた、すべての
  愛らしい軟骨は ....
コンディションが成功していてこそ神の存在証明が成り立つこの世界
っていうのはおおげさ?
だってあんたらちっとも走らないだろう

ショッキングピンクと黒のバッグで平気に闊歩していたおれさま
 ....
ダンジョンの宝箱できみはランタンを見つけ
碧の泉でぼくは剣を落とした
なくしたものの方が大きかったよね、って
きっと同時に思ったはず

明かりがあれば歩けるけれど
もうほくには強さはなくて ....
蝶が
土にたかり
互いの喉に触れ
青い夢を見せる
幾度もの成熟
生まれ変わりを
軌跡を描き
焦がされている
羽が
また地面に落ち
辿りつけない木陰に
終わらない
あなたが死んで ....
 垂直な光のピンで留められて
 横たわる朝は散乱した昨夜の屍だった
 まだ誰もいないスーパーの駐車場で
 ぬるい風が砂埃を吹き上げている
 
 一匹の小さな蛾が
 逆らいながら飛んで行く
 ....
きのうのよる
ゆめをみたの
あたしのおじいちゃんと
うどんやさんにはいって
なにをたのもうか
めにゅーをみていたゆめだった

あたしはまだかんじがよめなくて
よめるきつねうどんにすると ....
よるに
向かいあって
ぎざぎざした

あさが来てもまだ
ぎざぎざした

こころが
溶けあわないので
せめて
からだだけでも

寄りそってみても
ぎざぎざした

月が
 ....
「初恋は?」
俺はこの問いに答えられない。

13〜14歳のときに自分が小2から小4くらいのあいだ、成人男性にレイプされていたことを思い出した。まわりが暗くて白く見えるような雷がからだに入 ....
あの人はどうしているのでしょうとふと強く思いませんかまるで野鼠のようだねとうすら寒く手を差し延べて状況はすっかり変わってしまい僕は初夏の河川敷にいる陽なたに群れている椋鳥たちを眺める辛いだろうか寂しい .... 愚昧な仲間意識とその利害関係からの脱出

車窓から薫る柔らかい春風の予知夢
自閉的な時間こそが平和だ

(雑踏の片隅で忘却した世界観。)

テレパシーでは嘘はつけないよ
愛は全てを解決 ....
しかくい箱のなかに
丸と三角を
ひとつずついれる

それをどうするんだい
と聞くと
どうもしないの
と答える

どうもしないの

答えて
かなしそうにしている
テレビがぼくを嗤っている

































ぼくはテレビに向って笑えない
尼崎を超える頃に日付は変わる
川をわたる鳥のむれも
一日分の年を取る

吊り革に群がる背広を押しのけて
酸素のうすい車輛で
どうにか息をしている

神様
今日が正しくなくても
息を ....
火を点けられると
わたしは蕩ける

点けられなければ
凛としていられるのに

そうあなたの
手や指や舌やもうひとりのあなたに

わたしは美しい死のように
柔らかく蕩ける

喘ぎ ....
あなたがいる事が奇跡だと


(いまひとつぴんとこない)




あなたがいてくれてよかった



(確かにそうなのだが、にしても恐れ多い)



あなたがほし ....
行動から
幾つもの衝動が抜け落ちて
恋人にも会えない。
玉手箱を開けると
おじいさんになった。
竜宮城で目標のない時間を
過ごすと徒に時間が経つ

働き者は時間が長い
怠け者は時間が短い
多くを成し遂げ
少なく成し遂げる。

テレビは時 ....
頭がズレてしまうのだよ頭の中が傾いた拍子にズルリと脳が
そんで目が見えなくなったり蠅が飛び回ったり鶏肉に
欲情したりしてしまうのだよ僕の2本腕はべたんべたんと
床を這って収まる箱を探している ....
ぼくはひとりでただ歌いたいのに
じゃまを するな

ぼくはひとりでただ歌いたいのに
楽しいことばっかり目の前にあるのに
すべてめちゃくちゃにしてしまうのだ

めちゃくちゃにしてしまったあ ....
いばらさんのおすすめリスト(56)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ばらのジャムを煮る- はるな自由詩2012-9-10
妻といて- 生田 稔短歌1012-9-4
生活の真似事- 青土よし自由詩112-9-4
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たえまなく改行を続けているあいだ- 草野春心自由詩812-8-20
口紅- 榊 慧自由詩412-8-20
Game_Over- 紺野 夏 ...自由詩212-8-20
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僕が君を一匹のみすぼらしい蛾に譬えたなら- ただのみ ...自由詩24*12-8-9
新創世記- HAL自由詩9*12-7-30
ぎざぎざ- はるな自由詩512-7-25
ネオテニー- 榊 慧散文(批評 ...212-6-14
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川をわたる- はるな自由詩612-3-28
美しい死- HAL自由詩412-3-26
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Television- ペポパン ...自由詩7*12-2-7
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ソフト・ハード- ブロッコ ...自由詩112-1-4

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