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遠くにそびえる
黒い山々
深い緑の杉林に入る
つんとする匂い
冷気が身体を包む
見上げても空は少なく
灰色で
まるで薄荷の中にいるように
涼しい

林の中では遠くまでは見えないのに ....
君の声がどうやって千切れてゆくのか知らない

どうか耳をよせてください
いいやよせないでください

僕はカミキリ虫みたいに叫んだ
その声は成層圏を真っ二つにした
そんなわけない

ど ....
遠くにいる人を想っている

列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
丘に寝そべっていた少年が
組んだ足の先で 空を横切る電線を踏む

はりつめていた空は ぴりりと裂けて
へき開し
裂け目の奥からふうわりと
薄紅や
橙や
菫色の花びらが
うっとりと目 ....
松本 涼さんのふるるさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
杉林- ふるる自由詩16*07-5-31
千切れて- ふるる自由詩16+*06-1-11
遠くにいる- ふるる自由詩37*05-12-18
- ふるる自由詩9*05-2-15

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