人型サボテンは狂い咲き
愛人は血を流し過ぎたのだ
肌蹴た胸に呪詛めく黒子口移しで
器から器へと移動しながら
情熱は霧散して往く愛は
溶けないままで重く沈殿する 


裂く天つめたい銀河 ....
水絵具で描いた 月の光
宵待草の恋は セピアの思い出に
茶色い時代の かざぐるまが回った
夜店の裸電球に くっきりと影を作って


夏が去っていく 風と花を連れて
公園の片隅に ぶら ....
かあさんは白
とうさんは黒
ばあちゃんは茶色で
じいちゃんは巻き尾
そのまたばあちゃんが
どんなだったか知らないけど
たぶんボクの中にいるんだろう

抜け落ちた
冬毛のなかに
いろ ....
痩せ太った私
体は痩せているのに
神経が太くて鈍い私

痩せ太った私
財布は痩せているのに
見栄ばかり大きくなる私

痩せ太った私
やる気は痩せているのに
仕事が膨れるばかりの私
 ....
工場の煙突が
なんだか
昔よく好んで喫んだ
メンソール入りの煙草

マルボロのように見えた
工場はモクモクと
煙突から真っ白な
人間の魂を吐き出して
コンベアの上に
ゴロリ ....
誰かが
だましているんだなと思う
ぽかぽかとして
冬なのにこんなにあたたかい日は

だから
あたしは
まーだだよと言う
あわてて
かえるが起きてこないように

誰かに
だまされ ....
きっと君はおぼえていないんだろうな

僕たちが、まだ出会って間もない頃に

交わしたあの約束を。





それは記念日でもなんでもない

ごく普通の平日で

 ....
悲しんではいけないよ
なんて決まり文句
どこでも拾うことはできるけど
悲しみ
そこいらに落ちているもんじゃない
背後から黙ってやってきて
いきなりけられるようなもの

泣いてはいけ ....


僕たちは毎日穴を掘る
いつか
自分自身を
埋葬するための

君のその穴は
十分な深さか
君自身を
埋葬するために

その穴を埋めるのは
我々の仕事だ
君を
埋葬する ....
ウェルテルの背中が小さくなっていく
愛せなくなることに怯えて
幾度と無く人は追い求めて

人は空を捨てきれず
荒れ野の空を
靴も履かずに
裸足で駆け抜けて

心の空が
家族の溜息を ....
ポエケットではなくエアポケット
チケットのない旅を君と

母が亡くなって最期は点滴でも間に合わない
栄養失調のまま昏睡状態で逝った

体格のいい人で骨壷に入りきらずに
納骨の係りの方に
 ....
「バナナツリー」

少しでも腐らないように
バナナツリー
立ちっぱなしが
程好く深呼吸

いつも立ち止まり
溜め息混じりで深呼吸
腐らないよう心がけしてみるが
格好悪さは相変わらずの僕

遠く南国か ....
ベイビーこんな雨の日は
ひきずるようなブルースをきくんだ
だから
ともだちになってよ

それとも懐かしい曲で
こころを満たすかい

ベイビー3弦がきれたよ
へやのすみには
弾かない ....
顔見知りの男が死んだ

いつも何かにイラついていて
斜に構える自らの姿に酔いしれていた

そんな一人の男が死んだ




よくある話しだけど
おんなが二人いた

別れた奥さ ....
嫌なものはイヤ!
そんな思いと折り合う

でも、おとなの分別とかじゃない
ひとが生きるって
爪先から血が滲むほど世間ってやつにしがみついて

それで何とかまっとうできる

違うかな
 ....
バックパックしてた頃の話だ

小屋みたいなバス停だった

そのバス停にはとうとうバスが来なかった

あたりは畑で夜は誰もいなくなった

月明かりで視界は良好だった

平安時代ってこ ....
「夢ならば」

肌を刺すような風
なびいて
夢 紅葉狩り

枯れていった草
大地に帰り
恋 秋の囲い

夢ならば
流れ去る一筋の光
夢だから
忘れいく装飾の色彩
息を切らしながら山道を登っていくと
薄暗い脇道から片目のポインターが飛び出してきて
びっこの前脚で器用に跳ねた

どうしたらよいのだろう

何かの病で左目を失くしたのか眼窩は
底知れぬ闇 ....
これはいつの面影だろうか

胸にぽかりとあいた穴は
形を変えいつかの面影となって
おぼろげに映す

ぼんやりと映った影は
飼っていた猫の日向ぼっこの面影のような
よくブロック塀の上で気 ....
どこかで誰かが泣いていた

悲しくて
それとも恋しくて




悲しさに理由なんていらないけど
流した涙はしょっぱくて
それでいて仄かな甘さなんて感じてしまう

なぜって
 ....
風景は音楽のようにながれる

車窓を光のトンネルが通過して

次の小さな駅に停車する


僕の頭の中には今も何もないな

心の揉め事は置いてきてしまったそんな午後

発車の合図が ....
何者にもなりたく無かった僕は闇のなかでそっと生まれた

認識の外の世界で生成する螢のように浮遊する外惑星だ


新しい地平線は空っぽの世界に灯をともす微笑み

漆黒の壁さえもよじ登れる気 ....
私、光なんですって。
文字が書かれたチノパンに、光がそそぎ
海の向こう側の浮島が、深く染まる
写真。
私、少し泣いてしまったのです。
悲しみの遺伝子
控えめな微笑み
フレームの外がわ ....
あきらめてみる

たとえばわたしでいることをあきらめてみる

すると亡くなった母のこととか
ひとりぼっちの寂しさとか

なんだかふぅっと身軽になれて

お線香のくゆりは相変わらず苦手 ....
可能性は宇宙よりも無限
膨張していく宇宙よりも遙か
遙か背中を追って
{ルビ僕等=ぼくら}は{ルビ久遠=くおん}と疾走していく

広大な海原に踊る大星雲
幻でもない想い人たちが
明星より ....
昼下がりの人気の少ない公園のテーブルで
ノートを広げ
考え込んでいる様子

まさか遺書でないでしょうね
まだまだ若そうな女性の人差し指が
あごを支えて止まっている

見知らぬ人だか ....


一房の日差し摘み
頬杖つく
もぎ取った新鮮な味に
今日という農園が
扉を開ける
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り 
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために


灯りの落ちた ....
君がまだ小さい頃
仕事が一段落すると
すこし秋めいた アスファルトを歩いたっけ
まだ うまく喋れない君の
小さな手を引きながら
やっと歩くことのできる君にあわせ
二人で歩いていた
あたり ....
 ドライエリアに死す


トイ・プードルのロロちゃんの糞
またいで仰げば真白の太陽
お洗濯干すにもフルメイクで行く
口紅は三層塗りの林檎の色だよ
トップコートはシャネルのグロス
庭に出 ....
そよ風さんのおすすめリスト(50)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
煮詰められた腸- ただのみ ...自由詩17*14-9-10
ゆく夏に- 藤原絵理 ...自由詩11*14-9-8
MIX(もらったもので出来ている)- そらの珊 ...自由詩17*14-5-12
痩せ太った私- イオン自由詩4*14-5-11
桜のある工場- オダ カ ...自由詩6*14-3-30
かくれんぼ- そらの珊 ...自由詩19*12-12-21
変な約束。- 元親 ミ ...自由詩212-12-8
ぐっどらっく!- 乱太郎自由詩19*12-12-4
海面上昇_10- rabbitfighte ...自由詩6*12-8-6
それでも人は空を飛びたいか- subaru★自由詩18*12-8-3
エア・ポケット- 梅昆布茶自由詩2212-7-30
バナナツリー- 乱太郎携帯写真+ ...16*12-6-14
ともだちになってよ- 梅昆布茶自由詩1912-6-12
奈落のひと- 恋月 ぴ ...自由詩29*12-2-20
師走のひと- 恋月 ぴ ...自由詩26+11-12-5
エジプトの木- 吉岡ペペ ...自由詩411-11-25
夢ならば- 乱太郎携帯写真+ ...1611-11-22
オッペのひと- 恋月 ぴ ...自由詩21*11-11-21
面影レントゲン- 灰泥軽茶自由詩311-11-18
秋空のひと- 恋月 ぴ ...自由詩2811-11-14
高原へ行く列車の窓で- 梅昆布茶自由詩511-10-29
ふりそそぐ陽光のしたで- 梅昆布茶自由詩211-10-27
光から- たちばな ...自由詩1311-10-4
見つめるひと- 恋月 ぴ ...自由詩3011-10-3
可能性- subaru★自由詩15*11-10-1
詩作する人- 乱太郎自由詩28+*11-9-28
_- 乱太郎携帯写真+ ...13*11-9-23
午後の枕木- たま自由詩28*11-9-22
エノコログサの思い出- 山人自由詩17*11-9-22
ある晴れた日に- salco自由詩6*11-9-17

Home 次へ
1 2