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「明日という希望の光」
なんていううさんくさい言葉を
わたしはいつまでも信じられないまま
からだだけ大人になって
背けたい真実と
妥協する常識と
逃げられない世界に
がんじがらめにな ....
喉を嗄らして
低周波で世界に発信する
・・・・ここだけの世界。
発信器の低出力は金の無さか。
それとも設計自体に問題アリ。
コンデンサーが怒れているのか。
....
三月の
まだ、少し肌寒い日
人々のざわめきが
どこか他人事のように響く朝
駅へと続く道を僕が
いつも通りに歩いていると
巨大なエスカレーターが
青空に ....
空だとか
雲だとか
風だとか
宇宙の真ん中で
なんだかよく
立ち止まる
胸を突き破って
手が何かを
ほんの僅かな何かを
掴みたがっている
刹那
涙が溢れて
....
君が窓の外ばかり眺めているから
僕はさみしい
君が郵便ポストばかり覗き込むから
僕はさみしい
探している答えは ここにあるよ
僕が その答えだ
歌われないメロディーが
綴られ ....
綿毛の海で泳ぐ
後ろ姿を探す
秋の始まる午後に
あたたかさとつめたさの両側から
等しく守られていることを知った
星の人から届けられる
言葉によらない通信を
言葉に変 ....
青空のやつ
研ぎ上げたカミソリみたいに 輝いて
今日こそ世界中の 影という影を
断ち落とす 腹づもりらしい
太陽は 白痴みたいに
ただ 笑っているばかり
これからどれだけ 薄暗い血が流 ....
二兎
オヤヂは悲しい事が好き
酒と冷え行く白銀の宵
芽吹
少し山なりの丘で
君は燃えている
たぶん黒い棺桶が
炎の色と混ざって
じっと大気を揺らめかす
とても澄んだ空だ
....
ふいに思い立って
ずる休みをした
一日ゆっくりしよう
そう思い
ふかふかのベッドで
真っ昼から寝てやった
勝手きままに寝てやった
まどろみから覚めれば
窓の外は薄やみ
ひょろ ....
少年の反駁
指の関節に力みが掛かる
苛々するとお腹が痛くなる
文句を垂れるより
先に舌が渇いてしまう
きっと僕の心は
ぶすぶすと焦げたニオイがする
直立の犬
定義に拘る人がいる ....
瑠美子さんは昔から
玉のような麗人だったが
きのう出会って驚かされた
50代にしては白い素肌
それはいい
話しながら顔を見ると
美とはこんなものかと驚かされる
にこりと笑う瞳の
優 ....
耳の奥へ向かって
ツンと叫んでいる
胡散臭いと思いつつ
ガチガチの理屈を裏返すと
ぼろっちく縫い合わせてある
どんなに可笑しくて
どんなに正しくても
ほくそ笑んでウフフと笑う
大人にな ....
そうしてまた
ここで壁に 突き当たる
何度も来た袋小路
幾度間違えれば
正しい道筋を 覚えられるのだろう
いやむしろ この惨めな反復を
彼は愛しているのかも
またスイッチを押 ....
ついさっきの
出来事のよう
ばか、
しね、
どっかいけ、
泥水のような言葉の
あてのない応酬
道端で
ながい雨にぬれ ....
ねえ 聞かせて欲しい
あたしたち何処へ 歩いてくの
ああ このまま 何も変わらないのかしら
この くすんだ町で
ただ毎日 くすぶってるだけ
なにか 目の覚めるようなこと ないかな
....
焦ってるみたい
君は曖昧に笑う
太陽に反抗的な日がある
シルエットが刺々しく
じわじわと矛盾を抉るよう
冬枯れに吐息は危なげで
止った空は厭に低く
縄文土器を
保健室に忘れてしまい
取りに戻った
夏の日
熱く
熱く光は燃え
廊下を歩く人たちも
ブラスバンドの行進曲も
そう仕向 ....
夢とか希望って軽々しく口にしてはいけないよね
これでも恋わずらいなんだろうか
鬱陶しさに心は暗く沈んでしまっているけど
なんだか身体は心模様とはうらはらに
不思議と元気みなぎっている
....
この香りが五月でもないのに
懐かしさが全身に{ルビ迸=ほとばし}る
僕は気になる この香りが
逆らいに倒れた僕をそっと
この華奢な体が抱いてくれた
揺れまいと
木の葉が{ルビ頑=か ....
僕は異物だから
君の悲しみの中で
溶けてあげられない
僕は異物だから
君の喜びの中で
泡立ってあげられない
僕は異物だけど
とても脆いから
もたれた君の肩を支え切れない
....
言葉は「普遍/(変容)」に生き続ける
闇から削り採られたひかりに僕は生かされる
デフォルメされるいのちそして言葉の装飾画
公園には風ひとり
(忘却)肉体の未来への「透明/ ....
なにもかも捨てなければ眠ることはできなかった
今日ひろいあつめた荷物をまるで投げ捨てるようにうば
われていつまでもあきらめきれずに夢の入口に立ちつく
す日は朝まで眠れない
それはなぜか、老いる ....
露の命の彼のこと
託すきみたちもう切るよ
誰にも見返られないで
青い瞳を輝かせ
強い心で今年も咲いた
こうして根っこを抜くとても
冬至がきては冬も過ぎ
春一番につんつんと
....
作詞 {ルビ梶百戸=かじもど}{ルビ猿娑=サルサ}
作曲 尾長懸垂
歌 内蒙古{ルビ斑三=はんぞう}とカピバラセブン
寂聴歌
現実、男はブス ....
空の一番青い所から
滑り降りてきた木枯らしが
寝惚けたネクタイを
強引にたなびかせ
腫れぼったい意識を
心地好くシュリンクする
秋晴れハレバレ
ハレバレハレルヤ
空の一番柔 ....
今日あの人は携帯電話を忘れていった
帰りは遅いのに どうするつもりかと
伝え忘れた身ながら 少し困って笑っている
あの頃の笑顔に戻れたらなあ
なんて思う事が何度もある
困った瞬間の笑 ....
二人の”おば”は
しらない行き先のしっているバスに乗り
どこかへ連れられて行ってしまった
けいたいでんわの
ぼたんが押すたびにこぼれて
ただの二つ折られになった
心配されても
わ ....
あれ以来
すっかりしなびた果実に
水をやりつづけて
きみの指は
完ぺきにふやけてしまった
(夜よ
やさしさは
こんなにも目に見えるのに)
きみは
まだ自分が
強い人間な ....
古里の十年は
丸い石ころみたいに
旅にいざなわれた
山陰に五年もいたら
霧の病に取り付かれ
九州にもどったら
嘘のようにピンクの肌
ロマンスの七年を置き去りに
意気揚々と広 ....
ひとを愛せなくなったと
あなたは嘆き
はなから愛なんてなかったのにと
わたしは呟いた
※
大切なのは感動なのかな
与えて
与えられて
生まれたての感動はぷるんと ....
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