手渡され
キャベツを剥いている
一つが終わるとまた一つ
終日キャベツを剥いている
来る日も来る日も剥いている

甘ったるい青臭さ
葉をもぐ音は眠気を誘う
額に縦皺や青筋を浮かべ
倦み ....
ドラマチックに声をあげながら 静止していくのは
流れるはずの血液 聞こえるはずの心音

足早にそこから立ち去っていきたいのに
抱えた季節を手放せないから 動けない

与えられた名前 ....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか

ひとによりけり だが

誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
雪を見たいと蝉が鳴いている 寝言でこぼれた未練が染みになった 荒んだ気分に吹かれているのも
快速電車の乗り心地です
時に青白い猫が追い越して行くのも新鮮
手放しで夜道を直進するも悪くない
見通しは甘くありません
集会に行くのだとばかり思っていたら
対 ....
アスファルトに打ちつける
雨の勢いが強くなり
せっかくの買い物も少しずつ
憂うつさを増していた

家に帰れば君がいるだろう
早くしよう
と足の動きが速くなる
最近キスが足り ....
オバケ同士で驚きあっている 小声で褒められた 大切な約束をしたことを
いいかげんなわたしは
いつのまにか
忘れてしまった
むきだしのアセチレンランプの猥雑さざめく夜市
腹を見せて死んだ金魚は
臭う間も与えられずに すばやく棄てられる
 ....
もうすでに決断したことを

髪をすいては決断するように

女はその長い髪をなんどもなんどもすいていた

宇宙の青白い光を見つめながら

宇宙の青白い光に見つめられながら

長まわし ....
もう一度
巡り会えると思っていた
例えば
白い窓枠の廃校舎
花壇
の隅に埋めた
解剖のフナ
誰かが拾ってきた小鳥
教室で飼っていた金魚
アコーディオンを弾いていた先生
転校していっ ....
縦横無尽の蜘蛛の巣に
きらり、とひかる
ひと粒の


水に囲われ
ささやかに揺れている
ひとしずくの
時刻

断片的な
その美しさのかたわらに
白く包まれた命がある
 ....
手を振り返さなければ乗れた終電 君は
覚えたての「こんにちは」を
わたしがこぐ自転車の前に付けた補助椅子から
道行く人はもちろん
畑仕事をしている人にも
隔てなく投げかける

たいていの人は
一瞬驚いたような顔をする ....
 中村くらげさんの提唱された「自分の詩を読み返そうキャンペーン」に、短歌もありと拡大解釈してのってみました。作品数が少ない私ですが、いつも5首まとめて投稿している短歌をバラしてみたところ、ベスト3 .... わけを探してよけいに悲しい ラジオからネタバレしてる映画評論 ちょっと長いけれど
暇だったら聴いてください


私は小学校五年の頃 
お化粧に興味を持ちました
鏡台に姉の化粧品が入っていたので
ある日 赤い口紅を塗って
三面鏡に映った自分を見てい ....
他人のように思えないが他人でいたい 9月の朝には
怒りの帆を揚げた船が行く
9月の夜空には
羽ばたきをやめない鳥たちが
どこまでも転げ落ちていく

お前は赤いサンダルで
落ち葉を何枚踏み躙ったか

9月の朝に
僕は卑 ....
抱えきれない闇が相談を潰した ほんの
小指のつめほどの
ささやかな背に
滑らかに乗る
勤労の
まる

悠長に
せわしげに
その身に負わされた太陽の名を
あちらこちらへ
振りまいて
唐突に
発つ

 ....
船は水平線を追いかける

疲れた今日が沈み
絶望が沈み
青春が沈んでいく水平線

追いかける船も
やがては
水平線に沈んでいく
 
目には見えるけれども
決して捉えることは出来な ....
嵐が、
やって、
来たのは、
雪の日が、
明るかったからで、

石が、
軽かったのは、
なぜ、
だろう、
砂の、
呼吸が、
胸を、
締め付ける、

大地の、
方が、
 ....
順位のない星占いの English 誤訳しないで誤読してみる


90度で固定された視界からチラシのようなありふれた空


袖口の緋色の染みに宿るX 左手と眼と記憶を喰った

 ....
雨がやんでしまうまで恋人 合コン前の作戦会議が一番楽しかった 想像のいたらなさに潜む無知は
残酷な悪
一生涯きえることのない
火傷の痕の様な哀しみ苦しみが
わたしをみないでと
泣きながら
わたしをちゃんと知ってと
泣いている
想像のいたらなさに潜 ....
逃げている
追いかけてくるものから
ひたすらに逃げる夢

スローモーションで
お決まりのように
足が重くて
だるくて
走れないのに
すぐそこにまで
迫りくるものから
逃げている
 ....
桐ヶ谷忍さんのおすすめリスト(614)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
キャベツ学舎- salco自由詩1014-10-1
364日- 為平 澪自由詩8*14-10-1
ひとひとひら- ただのみ ...自由詩21*14-10-1
雪を見たいと蝉が鳴いている- 北大路京 ...自由詩614-9-30
寝言でこぼれた未練が染みになった- 北大路京 ...自由詩314-9-30
夜道で猫に会う- Lucy自由詩19*14-9-28
79円- かんな自由詩15*14-9-28
オバケ同士で驚きあっている- 北大路京 ...自由詩1814-9-27
小声で褒められた- 北大路京 ...自由詩414-9-26
あかい花- そらの珊 ...自由詩2614-9-26
宇宙の青白い光- 吉岡ペペ ...自由詩814-9-25
帰郷- Lucy自由詩15*14-9-25
縮図- 千波 一 ...自由詩514-9-25
手を振り返さなければ乗れた終電- 北大路京 ...自由詩2014-9-24
こんにちは。- そらの珊 ...自由詩2214-9-20
自己評価ベスト3- 深水遊脚散文(批評 ...8*14-9-19
わけを探してよけいに悲しい- 北大路京 ...自由詩814-9-19
ラジオからネタバレしてる映画評論- 北大路京 ...自由詩314-9-19
【_私の化粧履歴_】- 泡沫恋歌自由詩27*14-9-18
他人のように思えないが他人でいたい- 北大路京 ...自由詩1014-9-18
9月の朝に- Lucy自由詩11*14-9-17
抱えきれない闇が相談を潰した- 北大路京 ...自由詩414-9-17
てんとう虫- 千波 一 ...自由詩1314-9-16
水平線- イナエ自由詩20*14-9-15
墓石- kaz.自由詩5*14-9-15
空の葡萄- 深水遊脚短歌6*14-9-15
雨がやんでしまうまで恋人- 北大路京 ...自由詩1614-9-15
合コン前の作戦会議が一番楽しかった- 北大路京 ...自由詩1014-9-12
残酷な悪- 川瀬杏香自由詩9*14-9-11
逃げる- Lucy自由詩19+*14-9-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21