宅配でーす!
おれはガラガラと玄関の引き戸を開ける
この一軒家の呼び鈴は一度だって鳴ったことがない
ずいぶん前から壊れたまま、修理されていない
おばあちゃんは出てこない
おれは靴を脱ぎ、玄 ....
オスは血のつながっていない仔を殺す
野生ではしばしば見られる
多くの動物で観察される
おれの場合は殺したりはしなかったが、
子をどれだけ愛せたかは測りようがない
おれの遺伝的な子孫である子供 ....
いますこし
あなたのかたわらで
あなたのつくる木陰に
わたしをやすめさせてください

かつて
あなたから遠く
遠くはなれていったわたしを
あなたの幹にもたげさせてくだ ....
駅からの階段を降りると
小さなバスターミナルがあった
植込みか歩道か曖昧なあたりで
蟻たちが作業をしていた
バス乗り場は三番線まであって
各所に行けるらしい
一番線から総合病院 ....
自称詩人は
秋までにスマホ対応します

スマホに持たせたい機能の
一番はオナホール機能だ
ピンクローターとしては
既に使っているからね

円筒形にしてさ
ローションを入れて
きみか ....
 あらゆる試みは、大体のところ碌なことにはならない。そういう風に僕の祖父は言っていた。僕と僕の祖父の間には血のつながりはないし、役所に言わせれば他人ということになるんだろうけれど、これは語り口の問題で .... 商店街を抜けて駅へ向かう
汗は乾かずに流れる
フルーツパーラーミヤコの文字

よく
祖母とクリームあんみつを食べた
窓際の席で
本当はチョコレートパフェが食べたいと思いながら
頬杖をつ ....
ぴrぴrぴrぴrぴrぴr第一言語日本語じゃない゚Д゚)つ≡≡〔}音割れ水星感わたし今、ガンギマリなんでyo,DDDDDDJ照明ささやくよおくすり追加乗り遅れるんじゃ王様ゲーム流れ流れロボ流れ出す突然の ....  #滲む

 空っぽの鞄を持って歩いていると、友人は、どうしてそんな意味の無いことをするのかと笑った。私には鞄に入れるべきものなど無いので、なにも言い返せない。それなら手ぶらで歩けばいいの ....
そんなんじゃまだ俺は倒れなかった
そんな言葉じゃまだ俺は壊れなかった でも実はわりかしギリギリだった
見上げる空はビキビキ鳴ってた 今にも割れて降ってきそうだった でもそんなことなかった

自 ....
からだじゅうをかきむしって
みどりいろのどろどろにからまった言葉やあるいは意味をもたない記号たちをしぼりだす
さながら泡立ったメロンソーダのようなそれに
どうせならあまいあまいバニラアイスをどう ....
http://www.youtube.com/watch?v=YABLsFK8gjY


 エルニーニョは神の子だから、その呼応が悪魔であっては事であるからラニーニャと呼ばれた、少女は誰でもない ....
わたしが子供だったころ
誰かと一緒に居たいと願ったのは
寂しさからだった。
今わたしは寂しくはないのに
あなたと一緒にいたいと願っている。

私たちがみんなまだ小さかったころ
もっとたく ....
行動から
幾つもの衝動が抜け落ちて
恋人にも会えない。


幼い頃、「またあおうね」の挨拶は会うでも遭うでも逢うでもなく
すべての可能性を包括していた

loveにもlikeにも捕われず
すきだとささやきたい

漢字とカタカナとアルファベ ....
世界と私を繋いだ糸がぷちぷち鳴って切れてゆく(あっいま切れたの命綱)。



一昨年買った英単語帳の見出し語から、sを残して全てのアルファベットが銘々に走り出してしまった。
のたくるaと大 ....
母に盗られた心臓を
奪い返そうと
鋭い刃の青春を掴み
わなわなと震える声で
もう愛してください
もう愛してくださいと
猛暑日に冷たい汗を流して
泣きついている
その腕は簡単に解かれ
 ....
指さきでふれて
そっとふれて
気づかないくらい
そっと
そぉっと
虹があらわれる時みたいに

そうして
きらきらでぴかぴかの
さんそであふれた海へ
さんそと星くずと
 ....
活きていますか

いつ会えますか

午後6時に何時もの場所で愛を錯覚して帰るだけ

潰れた気持ちを

救った言葉を

不透明なガラスが塞ぐ

信じきらない君を愛おしく想う
 ....
黙秘権、

外側に
行ってしまうのですか、







孤独死を待つ白兎の、
瞳は紅い。

いつも
公用語は行方不明だから
えぐらない手つきで
水をかけあって、 ....
レース飾りの白いおんなの子が散って
発生成育は繰り広ぐ
くちびるを誰で染め上げた
誰がこの子を赤く汚した
(見初めたのが間違いでした)



                      ....
全ての音は
その意味とは別に
風としての役割をもっていて
幼気にも震えながら
あなたの声になり
そして歌となる

世界の空気を吸いなさい
それはあなたの前にある空気です
すべてが混ざ ....
 
 
無精卵の内側から
殻を破ろうとする
判読不能な文字たち
その音だけが
暗く冷たい鶏舎に響く

昨日とは上空の風向きが違うのか
朝から火山灰が
あたり一面に降り積もっている
 ....
ロシアの古い民謡に



生きる事の本質を問い















私は屑だ












 ....
初出:詩と思想2010年5月号
「ネット詩の可能性」というテーマで依頼を受ける




 私自身の話から始めて恐縮だが、以前声高に叫んでい
た「ネット詩」という言葉を、何年か前から意識的 ....
淡紅色の水水しい肌に結びつく成長ホルモン
その道すじを振り乱して泳ぐ姿は
それぞれ脂の乗った、見事な鮭
美しい女子高生の群れです

信号の向こう側に居る人々

仕立て上げられた
 ....
「どうして君は走らないの?」とクラスの女子に聞かれて私はこう答えた。
「サンダルだから。」

私が通っていた小学校には
“ランニングをサボった人がいた場合は、その人の周りを走る”
という風 ....
夜のうちにアスファルトで開き切った蛾は
気が付けば西へと影をこぼし始めている
そのことに気付かない蛾は
何事も無かったかのように目を置きやって
何事も無かったことになってゆく


今 ....
無知な人たち、と
父の生家に唾を吐き
母が消えた
時の区分は夏、そして
秋にも依然、消えていた

秋の再来
消えている母
九月は母の誕生月
父はきちんと知っていた
本日、九月の二十 ....
満員電車にのって
おじさんの大きなお腹に
つぶれそうになって
呼吸困難

外は真っ暗
家に着く


待ちわびた今日が
終わってしまった
なんて
玄関まできて思っ ....
fujisakiさんのおすすめリスト(48)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
※一部地域を除く- ゼッケン自由詩423-4-30
I_got_you- ゼッケン自由詩423-4-8
いますこし、あなたの木陰に- 田中宏輔自由詩22*23-3-27
バスターミナル- たもつ自由詩523-2-17
スマホ対応- 花形新次自由詩115-5-19
Like_Someone_in_Love- Debby自由詩513-3-21
見えない- 古月自由詩412-8-18
第一回パイ投げチャットリミックス- 魚屋スイ ...自由詩8*12-7-24
滲むということ_有るということ_無いということ- 青土よし自由詩6*12-7-22
世界のハゲとクズのための歌- いつも神 ...自由詩412-6-19
パラドックスアイスクリーム- 否々自由詩412-6-9
49_‘til_Infinity- 澤あづさ自由詩5*12-5-8
小さな手- 長押 新自由詩1*12-5-5
永遠的発光を要求する- 青土よし短歌212-3-12
ひらがななおもい(1/2)- 73自由詩912-1-6
小文字のaと大文字のAが左右に分かれて走り出す- 73自由詩212-1-4
二十一歳の夏- 長押 新自由詩3*11-11-23
砂糖水_炭酸水- Lily Philia自由詩611-11-10
青い訳- 宇宙姫自由詩311-8-27
Phantasmagoria- 雛鳥むく自由詩8+*11-5-4
うれたからすうりうれないからすうりからす- りこ自由詩8*10-12-14
ひろがりきることのなき- sk自由詩110-9-22
誕生- たもつ自由詩610-9-10
金曜日は糸巻きもせず- TAT自由詩3*10-8-7
商業詩誌の潰し方- いとう散文(批評 ...3+10-7-17
浮泳ぎ- りこ自由詩7*10-4-17
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●- ひとなつ自由詩11*09-12-10
ループ- A道化自由詩509-9-26
初秋の対峙- 伊月りさ自由詩19+*09-9-4
わたしの小さな身体の微熱について- みお自由詩509-8-19

Home 次へ
1 2