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黄色い花が独り
ふるえていました

立ちどまり
ほんのひと時、見ていたら

雪はぱらぱら
舞い始め

僕に笑いかけたのでした
誰かの口から
誰かの口へ
思いがけず飛沫する菌が
感染しやせぬか

 警戒セヨ 警戒セヨ

と、怖れるほど
ビニールシートの向こう側へ
あなたの顔は遠のいて
ぼやけて・・みえる
 ....
旅先のホテルの部屋にて
机の上に置かれた一枚の紙

「この部屋は私が清掃しました  
 ゆっくりお過ごし下さい
            〇〇」

名前のみが直筆の
見知らぬひとの心遣い ....
翔子さんの筆から生まれた
その文字は、無邪気に駆けている。
その文字は、歓びを舞っている。

  「空」

誰もが自らを空の器にして
忘我の瞬間を、求めている。

翔子さんの持つ
 ....
夜の人気無い交差点で
暗闇の赤信号の中
ひかりの人が立っている。

ゆるぎない姿勢で
こちらに何か、云いたげな
未知の国から訪れた旅人のように。

かれは
赤い世界に包まれた
情熱 ....
昭和5年の夏、関西のとある町にて 
縁側に横たわり昼寝する 
少年が目覚めた頃、母親は 
まっ赤に濡れた{ルビ西瓜=すいか}を 
お盆に乗せて、持ってきた 

庭に立つ一輪の{ルビ向日葵= ....
「位置について、用意」 

乾いた鉄砲が空に鳴ったら 
時を忘れて 
自らの存在が溶け去る迄 
只、走り続けよ 

脳内から分泌される 
あどれなりんの快楽が 
体内を巡り 
魂の ....
数珠を手に坐る 
法然と親鸞は 
21世紀の上野の美術館内に 
少し離れて向き合っていた 

親鸞像の瞳は、無言で 
(この数珠を見よ・・・)と呟き 
両手の間で輪になる数珠を見ているう ....
机の上に置かれた 
黒い本の中に 
うっすらと、顔がある 

自分の貧しさに震える私と 
遥かな昔に交した約束を 
今も語っている 

蝋燭の火が 
風にふっと、消えた 
暗闇から ....
ある日僕は、偽善をした。 
ちらほらと雪のぱらつく、浅草で。 

  * 

ふたりの女を、愛しそうになっていた。 
ふたつのあげまんを、雷門の近くで買った。 

  * 

地下 ....
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