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雨の日
少し肌寒い
MP3プレイヤーを聴きながら
古いレコードショップで
一枚CDを買う
ありがとう
と袋を受け取り店を出て
なぜ買ったのかを考える
音楽はすべてパソコンに入れ ....
なつのおわりのはれたひに
むしゃりむしゃりと
なしをたべている
かわをむいて
じゅうにとうぶんにきりわけ
しんをとったきれいなかたちのなしが
あとじゅういっこ
おさらにわをつくってな ....
「明日も雨、降るのかな。」
「綺麗な月が出てたから、きっと晴れるわ。」
5.
黒い服
白い首飾り
海底バスに乗って街を行く
灰色の上空には
ゆっくりと沈み来る夕日がな ....
着信音
淡いブルーの光
点灯
はい、もしもし。
駅前の大通りで
時差式の交差点で
地下街へと降りる階段で
すれ違う
たくさんの人たちは知らない
私がこ ....
斜光に詠う
蝉の時雨
蚊帳越しの庭
縁側の隅に
境界線を引いて
あの頃は
まだ色鮮やかに
幼い君を
母の振りして
よちよちと歩かせた
差し延べた手の
焦げた肌に伝う
ひとす ....
お面屋さんを通り過ぎた
額の左側にドラえもんをつけた真っ赤な頬のアンパンマンは
ひょっとこみたいな顔で
指をくわえて林檎飴に見とれている
+
浴衣については一言 ....
{引用=
さみしい 砂浜
月光に 横たえて
浮かび上がる
やわらかな肢体
(とてもキレイな
、ひと。)
呼吸が、
止まるほど
....
あの、あの部長がボケている
アクション付きでボケている
目の当たりにした若い子は困っている
意味が解らなくて困っている
部長も困っている
意味不明なポーズのまま困って ....
教室の窓から
校庭の隅をぼんやりと眺めている
机の上には
2時間前に閉じた教科書
前方の黒板の文字は粉となり
後方のカーテンは柔らかく揺れている
屋上へ続く扉を
針金で開けよ ....
屍は
匹「ひき」や羽「わ」や人「にん」や頭「とう」や体「たい」じゃなく
ひとつ、ふたつ
残酷?
いや、当たり前の日常ですよ
と
大地に力強く根付いた草を喰らう