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とりとめもない映像を眺めながら

皮を剥き縦に切った細長い人参を
齧る
何もつけずに齧る
美味しいかと尋ねられれば
ちょっと柿みたいで美味しいかなと言う

実際は齧る行為に動物的な快感 ....
大学生ぐらいの小さな女の子が

自分と同じぐらいの大きさの

真っ赤なケースで

たぶん中身はそうであろう

金管楽器を背負って

のしのしと前から歩いてくる

普段は金ぴかの ....
いつも私を見ているくらげは

どうしてそんなに嘘をついてばかりいるのかと

鈍く光る

私の中の嘘を全て吐き出してしまったら

なにが残るのだろうか

うすうす気づいてはいるのだけ ....
里山野原に

にょきにょき生える

極彩色のグミの木は

食べたらだめだよグミの実を

あもあもあまがみ

くちゃくちゃぺっぺっと

吐き出せば

もこもこ増えて繭になる
 ....
いつもこんな具合に過ぎていく年の瀬

露天に並ぶ裸電球は飴色をしていて

なんだか同じような毎日と風景が

経た年月とともに霞んでいく

空き地でいそいそと

木のはぜる音と燃える ....
高い空から

ゆっくりゆられ

ゆっくりゆられ

落ちてきた

ひとひらのゆきのかけらは

頬をひやりと撫でて

消えていく

耳奥のずっとまだ奥の

しぃーんとした
 ....
こんなにも豆電球が

ちかちか輝いているだけなのに

なぜこんなにも嬉しい気分なのだろう

そんなに嬉しい記憶なんかはないはずなのに

皆の気持ちがところどころで

ハレーションを ....
幻 こぼれる 氷菓子 かけ足で

遠雷 蘇り 青い穂 すいっちょん
 
夕闇 墨汁 音もない 匂いだけの

風鈴 甘い月 おくれ毛 うちわで 

さようなら 
手を出してすくってごらん

幸せも悲しみも透き通った朱色に溶けて

血となり花となり巡り流れる意識の底で

吐息を洩らせば秋は深まり銀色の月が

あなたを迎えにくるでしょう
空をじぃっと見上げ目を閉じると

もこもこと雲が生まれて

意識が雲の流れを追って

ゆっくりと動き離れていく

少し流されていくとあちこちに

以前の自分の意識が再生され

 ....
最近自分の影を投げ捨てる人が多いと聞きます

一度投げたら最後、もう死ぬまで影はなくなるそうです

自分の体全体がぺりぺりかさぶたをとるような感覚であり

それはもう快感を越えたものである ....
マーブルチョコレートが飛んできた
ゆっくり螺旋状に流れるように
光を浴びてきらきら虹色をまとい
こちらに向かって飛んできた

昔、子供の頃本物のサンタの写真を見たとき

昔、校舎の窓から ....
ところてんかまわず
すうっと出しちゃったら気持ちが良いよ
細長いわだかまりがいっぺんにどっと出て気持ちが良いよ

つるつるにょろにょろ
つるつるにょろにょろ

のどぼとけがなって和尚さん ....
橘あまねさんの灰泥軽茶さんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ニンジンガスキー- 灰泥軽茶自由詩13*12-4-29
金色かたつむり- 灰泥軽茶自由詩8*12-3-2
そんなくらげ- 灰泥軽茶自由詩8*12-2-10
グミの木- 灰泥軽茶自由詩6*12-1-5
年の瀬- 灰泥軽茶自由詩811-12-31
ゆきがふる- 灰泥軽茶自由詩8*11-12-29
ハレーションスパンコール- 灰泥軽茶自由詩411-12-25
夏の記憶- 灰泥軽茶自由詩211-11-7
ヒガンバナ- 灰泥軽茶自由詩211-10-19
幽体もこもこ- 灰泥軽茶自由詩3*11-10-18
影を投げ捨てる人- 灰泥軽茶自由詩8*11-10-13
マーブルチョコレートの願い- 灰泥軽茶自由詩411-10-11
ところてんとそうめん- 灰泥軽茶自由詩5*11-10-11

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