……とある蛙氏が、詩の現状と難解ということについて「私論・詩論・試論」という文章で議論している。
ぼくはこの文章の存在を知らず、きのう初めて読んだのだが、それについて思うこともあるから感想文としてこ ....
わたしは
人になりたくて
生まれたのだろうか
なりたくて
生まれたわけではないのに
慰めてくれるのか
牛よ
久かたぶりに訪れた渋谷センター街
取り壊し中の建物とかあったりして何となく余所よそしさを覚える
平日の昼間ってこともあるのだろうけど
チーマー、ガングロな人びと
そして神話の国の神話な ....
あたらしいかばんの中に
あたらしい男の子
あたらしい男の子の手で
あたらしいわたしになる
わたしの泉はあふれ出る
窓の向こうには雨が降る
あたらしい一日の手前で
あたらし ....
お母さんがシンゴのことやさしいひとだね、って言ってたよ、
このまえカワバタをお母さんに紹介した
お母さんにポリタンクふたつぶん水を渡してお母さんからヨシミは電動自転車をもらった
なにかで当て ....
泣け
なにがあったか言わないままに
泣け
きかずともよいだれの言葉も
泣いていればよい
悲しくなくとも
生きた
生かされた
産み落とされたなら
どんな叫びでもかまわないのです ....
春は怯えてた
夏は泣いてた
秋で落ち着き
冬で笑う
もう少し肌の露出を抑えて欲しい
息するように死んでいって
息するように泣いて
息するように嘘をついているね
嫌われたくないなんて嘘で
本当は嫌いたくないだけ
夢が覚めるのを恐れて
不眠症みたいになっている
....
びょうてきで
うるさすぎます
駅前が
100606
60サンチの艦砲射撃で街の中は大混乱
命が大事と逃げ出したくなるのを踏みとどまって
物干し竿を売りにゆく
20年前の価格ですと
ラウドスピー ....
あとだしをするのに負けるきみだから 最初はぐーでちょきを出す恋
気がつけば最初はいつもぱーを出す きみの恋はただしくやさしい
わたしたち最初にぐーを出すわけを 話し合わなきゃな ....
あめがふると
くさがはえるのだと
こどもがおしえてくれた
わすれていただけなのだ
やくにたたないと
しってから
おとなになるために
すててきた
わたしとこどもを
....
100604
ぐてんと鳴く
河の中から
立ち上がるのは
誰なのか
代表選挙が始まると
弾かれたように
元気になったのは
誰なのか
....
ジョギングする人とすれ違った
ネクタイをゆるめた長身の男の腕をつかみ
バランスをとりながら女が自転車をこいでいた
こんな夜中にこんなところを男女で歩いているとは
ふたりはどれだけ寂しかったのだ ....
いろいろと・・
思うようにならないこと
かえってこない 返事
わざと ではないけれど
返事の書きづらい 手紙を 出してみた
少し 余分に 考えてもらいたくて
はみだ ....
変質
劣化
腐敗。
没落
退廃
形骸化。
解脱
虚無
歪曲性。
無常
残留
ノスタルジック。
そしてひとは
忘れさってゆく。
晒されて。
この悲しみはひとにやさしくなれる
いちど別れた女となんねんかぶりに会った
肌をふれあわせる以外のことを夜通しした
この女は最愛だったが
ふたりで制度のなかにくるまれることはなか ....
ユキオからのポカンとしたメールに返信しながら発光するコンビニを通りすぎた
カワバタからはさいきん連絡がない
じぶんが返信しなくなったからだろう
カワバタと別れるといつも、ヨシミはじぶんが空虚にな ....
ただの鉄塔を見つけた
ただの言葉を思った
傷つけたり不信がらせた
さっきのただの言葉
あとなんにち人間やれば
まともなただの男になれるんだよ
おーい、東京タワー、
おまえは、来年あたり、 ....
*一時限目 数学*
美しき微分/麗しき積分/淫らな糖分=知性の所望するもの<睡蓮たちの睡魔
無限の輪っか((エタニティー=ハニーディップ×2))
を、黒板の隅に小さく描く
カリカリカ ....
ひとを責めずに全力を尽くそう
ひとを裁かずに全力を尽くそう
そしてなにものかにお任せてしてしまおう
なにものかはたたずんでいる
世界にみちて存在をしている
責めず裁かず全力を尽くして ....
ふたり歩む小径にも
ふたりくぐるアーチにも
薔薇たちは咲き誇り 香りはあふれ
胸の想いも 互いの声音や眼差しも
薔薇の魔法を帯びて かなしいほど甘やかに染まり
この園がいっそ迷宮と化せばいい ....
屈折率がちがうので
液体があるのだとわかった
ひんやりとした
理科室が好きだった
フラスコやビーカーやアルコールランプの橙色をしたたましいみたいな火
....
会社からの帰り道だった
ヨシミは歩道橋から群青を見つめていた
自殺する気などないのに死ぬならいずれこんな場所だと思った
じぶんのカルテ、
群青を見つめているとじぶんのカルテを見つめているようだ ....
世界にはなんの
影響もない速度で高速をぶっ飛ばす
悲しくもないのに晴れやかだ
嬉しくもないのに見つめてる
普通の夜だった
この時代のなんてことはない
どっかのなんてことはない男 ....
いんざ だーくないと
背後からふくらはぎを
長い槍で突かれた
二の槍 三の槍飛んできて
背のドラゴンタトゥーの
両目を貫いていった
標本の虫みたく
アスファルトに磔になった
俺 ....
後悔を/森の奥へと歴史学のような眼差しで引いていく人
スコップを置き去りにした砂場から カイワレの芽が伸びてきました。
透ける陽のメトロノームを記録して/耳鳴りの止まぬ夜を綴じ込む//
....
眠らない窓の瞼を無理矢理閉じてから
物干し竿に明日の天気を聞いてみる
コンビニで買ったビニール傘は
骨が一本折れてしまい
それでも黙って使い続けるせいなのか
答えを教えてはくれなかっ ....
あなたに似た人と
あなたの名前に似た名前の人が
あなたに関連のないことを
頁の片隅で語り続けている
数日間降雨の無い乾ききった道を
一台の軽トラックが
砂埃をまきあげて走る
そして ....
ぱらぱらと降りそそぐ
オレンジ色の十字星 / ジュウジボシ
軽やかに土を跳ね
思い思いの居場所に
身を委ねる
....
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