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あたしは本当は悪い子よ悪い子よ
あたしは本当は悪い子よ悪い子よ
掃いて捨てて
掃いて捨てて
あたしを掃いて捨てて
掃いて捨てて
あなたのその
小さな不幸
飯が美味い ....
戦争の 写真を見せられる
傷ついた兵士 逃げ惑う人々
思ったことを 言いなさいと
先生が おっしゃった
となりの席の 男の子が
かわいそう といった
それを聞いた ....
『 おさないかけないしゃべらない 』
いちにち5分の雑談を
できれば重要でない類の
たわいもないおしゃべり
5分くらい血を拭いて
5分くらい涙を乾かせ
幸福なPessi ....
刺激さえなく
入り込む余地さえなく
雨音だけが満たす
平衡感覚の欠如
はじめから普通でなかったこと
心なしか不安
室内香の香り
もどかしさだけを抱え
その先を見遣る桟橋のたもと
....
わたし自らが灯となる時
周囲の人の瞳の内に
不思議なほど無数の灯が
同時に ぱっ と、ともります。
砂漠に花は咲かない
僕は細い筆を拾い
砂を手のひらに広げ
怠惰な脂で溶き
いつか憧れたレンガの壁に
初めての嘘を描く
窓の内側で腰掛けている
表面張力が健気に見える雨の夕方
君に意味もなく電話をかけようかどうか迷う時と似ている
零れそうに張り詰めたコップと水の縁を
楊枝の先でつつく
君の声を聞いても
格別 ....
朝が怖い
夜が怖い
昼間の私は死んでる
朝になれば
目覚めなければ
夜になれば
眠らなければ
昼間の私は死んでる
あのころに戻りたい
あのときは良かった
....
夕食の後、
ふと、机の下を見たとき
父親の座っていた所に
おかずだったにんじんが落ちていた。
年をとったなぁ、と思った。
私は
水面を眺めるのが好きだ
こころが癒される
趣味は写真撮影
水の流れや
水面に揺れながら
ゆらゆら写る
風景を愛でながら
写真撮影する
今日は
暖かな春風に導かれ
何 ....
小さな気配の命が
無数に散らばる
大きな実存の生命が
今日を生かして生きる
明日はお前のものだ
日は昇る
月も昇る
星は広がる
空はお前 ....
見た目ほどに不安定ではありません
夜には隠れてしまいます
黒い髪が短くなります
切り紙をして遊びます、手紙、文面、浮かびません
外、ここ、心
人を遠くに感じます
....
どうか死なないでください。
かなしいからと、死なないでください。
つらいからと、死なないでください。
あなたが死んだら、だれかが
そのかなしみをうけつがねばなりません。 ....
高架橋のところまで
電車を見にいく
生まれる前から
そうすることが
決まっていたように
電車が来るのを
待っている
死んでしまったら
できな ....
思う。
こうありたかった。
指向ということを気にしなくてよかった、問題にすらならなかった。
傍らへの疑いなどなかった。
今もこうありたかった。
どこに投じる身もなくて、丸める背中 ....
俯いている
苛立ちはこころを駆け
涙は机に下垂る
ー愛に育まれた女たちは
夜は眠る時間だと
知っているから
....
ちっちゃくたって
大空を
飛べるんだ
なるべく中心から離れていないとだめだ
気づいたらこの世には内輪受けしか存在しなかった、
ただのファンでいるためにはあの世まで遠征しなくては、というふうに
なってはこまるのだ
そとがわからみ ....
心が湯舟に浸かったまま
出たくないというものだから
仕方なく 置いてきてはみたものの
脳みそだけでは 少し 足りない
誰かの期待に応える言葉が
今は筋肉痛だから
口にする度 ....
ラッパ鳥のダンス
応える相手のない
悲しい求愛のダンス
ふさがれたふたつの耳孔の奥では
季節のほとんどが熱帯の雨に閉ざされている
光る螺旋を降る
大気は息苦しく湿ったままで
密林 ....
雀等が、音符になって、弾んでる。
米の蒔かれた、日向の国で。
その少年は風船を手に降り立った
そして私にひとつの物語を説いて口に指をさした
それは私のようであり、また別の誰かの事のようだった
少年は無垢な笑顔とは裏腹に私と目を合わそうとしなかっ ....
君知るや
曇天の向こう
青空広がり
日が輝くことを
喫茶店のいつもの席で読みかけの本を開いた
「お一人様ですか?」と店員に聞かれ言葉に詰まった
近くの席で若いカップルがコーラを注文した
飲み干した後の氷を噛む癖を彼女が注意していた
途切 ....
まだ眠ったままの月にくちびるをよせ
とおい昔の祈りに似たうたをうたう
てのひらのなかには白い骨がほんのりとあたたかく
ぱらぱらと、雪になって崩れるおとがした
土へと還るしろい風 ....
えー… ちょっと待ってよー…
これはないでしょう。ねぇ。
もっと別の場所はなかったの?
終わったわ。私。
今世紀最悪だよう、神さまのばかー。
こんな、こんな、
....
大安の日曜日、姉のために桜茶の用意をした。
5年越しの恋人が、婚約者となったのだ。
いつもおっとりした姉だが、この日もおっとりとしていて、
父親が迷ってばかりのネクタイを、一緒に ....
ある葬儀の前に、
友人と珈琲を飲みに行く。
こんな機会というのもなんだが、
久しぶりの再会で
互いの変わりようについて話をする。
あいつは煙草と一緒にサックスもやめたそうだ。
俺は ....
がんばって がんばって
がんばってるのに
なにやってんだって言われる結果になって
その結果に傷ついてるのは自分なのに
ごめんなさいって言っている
がんばればいいって みんな言うけど
....
{引用=
見上げたらいつでも多角形の空がある
やらかくなっている陽に俯き
切り揃えた前髪の、ちょうどその先端に
昨日の憂鬱を集めている
いつでも後悔は白い波のようで
自分を傷付ける ....
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