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金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
十六で嫁入りした祖母は
まだ娘だったから
近所の子供達と鞠を突いて遊んでいた
すると 嫁入りした女はもう
そんな遊びをしてはいけないと
誰かの叱る声が聴こえて来たという


春の夜 ....
  {引用=―M・T君に―}

「てんぎゅうをとりにいこう」
きみがそう言った夏休みに
ぼくらは残忍なハンターになる

もくもくと青空に湧く入道雲
稚魚の群れが回遊する島の海を
ぼくら ....
海が
めくれてゆく
いくつもの
いくつもの
海が
めくれて
岸壁から
追い縋って
宙を泳ぐ指先に
紫貝のように
閉じる音楽

 (母は海に還ったのだ

街が
たわ ....
uminekoさんの壮佑さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
祖母の記憶- 壮佑自由詩25*14-1-8
天牛と島の少年- 壮佑自由詩28*13-5-8
発端- 壮佑自由詩36*12-3-16

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