首を切断された猫の骸が
もう何匹も発見されている

ニンゲンの仕業

ニンゲンから産まれて
ニンゲンとして生きている
ニンゲンの仕業

猫よ
ネコゴロシに捕まるな
ニンゲンのネコ ....
かなしみを知る人の瞳に
映る光は
美しい矢を描く

夜を知る人の瞳に
映る光を
星と呼ぶ
いつか必ずなくなるさだめの
命もまた
美しい矢を描くだろう

天涯のあちらこちらに
美 ....
詩は傷みです
あなたとわたしの間で
血が流れるように
空白を引き裂いた文字です

詩は苦しみです
あなたとわたしが共に
吐き続けたように
空白に汚れたままに散らかした ....
大学生ぐらいの小さな女の子が

自分と同じぐらいの大きさの

真っ赤なケースで

たぶん中身はそうであろう

金管楽器を背負って

のしのしと前から歩いてくる

普段は金ぴかの ....
いつだって ゆうやけこやけが聞こえるまで
遊んで僕ら 走って帰る

足りないものだらけで
ほしいものだらけだったけれど
野球選手にだって
スパイにだって
ヒーローにだってなれた

 ....
ひとりで生きられる
生きられない

それとも、ひとりで生きざるを得ない

わたしってどれなんだろうね




無責任ってわけじゃないけど
ちょうど
満員電車のなかで誰かに寄り ....

ある日の深夜

僕をじっと見る
餌の器をじっと見る
再び僕をじっと見る

知らんぷりして
パソコンに向かっていると
いつの間にか後ろに回り込んで
爪が出ていない肉球で
僕 ....
無音の世界で
頭の中を行き交う コトバたち

白いシーツの波間から
しのび笑いの ベクトル

空気を刻む ガボット
微かな振動に 覚醒の兆し

小さなアクビ噛み殺す

ああ もう ....
旅の荷を置き
コートを脱ぐ

ジョン・レノンのフォト
ゲルニカのポスターが

あたしを迎えてくれた
  あっ・・・

トクンと胸が鳴る

それだけで
緊張がほぐれた

あた ....
ここ数日来の寒波で凍てついた地下鉄の連絡通路に
場違いとも言えそうな親子連れの姿

乳母車を押し歩くお母さんの脇には小さなおんなの子
お母さんの手助けと押すのを手伝っているようにみえるけど
 ....
そのペンを持つ手
電話をにぎる手

無意識に髪にふれる手

ギターのFコードを押さえる手
ピアノを弾く手
絵を描く手

手話を正確に表現する手

文庫本をめくる手

そして細 ....
この子は生まれた時から変わっていた。
どう変わっていたかってのは
ちょっと目に分からないくらい変わっている。
何が楽しいのか、絶対に笑わない。
笑わないってのが、また、一つの何なんだが
ニッ ....
爪を切る

快い音が響くたびに
日常の縁から否応なく
寸断されていく記憶

苛立ちの16ビートのリズムを
机の上に刻み続けた爪
つまらない照れ隠しに
痒くもない頭を掻いた爪

 ....
緩やかな坂を上って行くように
これまでを振り返る

いつの間にか
父や母の半分の歩幅で辿り着いてしまった
気がする

お前って・・と言われる

肩を並べて歩くことにしただけなのに ....
今季一号の木枯らし吹き荒れた次の日の朝
あれだけ騒々しかったのが嘘みたいに静まり返っていて
近所の児童公園にはこれでもかってぐらい散り積もった落ち葉

これってプラタナスだよね

比べてみ ....
あなたと一緒に
煮込まれることになった
こども用プールみたいな鍋にほうりこまれて
くつくつ

うつむいても
膝をかかえても
視界のどこかにはあなたがいる

最初のうちは頬をそめた ....
終わりたくない昼と
始まりたくない夜が
西の空で見つめ合っているような
そんな色だった

手放したくない光と
受け入れたくない闇が
西の空でせめぎ合っているような
そんな色だった

思いがけない桃色 ....
どこかぎこちない言葉しか
出てこない気がして
まぶしい朝の光に
あわせる顔がない

ささやかであたたかい
そんな風がいいけど
おおげさすぎるしぐさみたいな
感情もてあます

青い空 ....
 
 
きゅうじつ
のっぱらにねころんで
そらをみている

くもが
すこしずつ
かたちをかえながら
いそがしそうに
そらをながれていく

あれはあれで
しごとをしているのだ
 ....
すこしグレーの染みた水色の空をバックに

街道の広い駐車場でのぼりがはためいている

風をコピーして光と影の紋様を見せてくれている

政治経済や環境や人心などの問題を

空やのぼりを見つめながら考えて ....
見慣れない電車を
何度も乗り継いで

見知らぬ人達に
何度も道を尋ねて

見惚れた造花で
何度も指を切って

見損なった夕焼けを
何度も何度も許して

やっと辿り着いた
近所のコンビニで
アイスクリ ....
しあわせの定義は
そのひと それぞれだ

財産
地位
家族
愛・・・

あたしはなんだろう

ずいぶん
変化してきたと思う

3人の子供たちは
いくつのなっても
あたしの ....
朝の風景追っかけてるうちに
まぶたに落ちた音楽を
木の葉にのっけて飛ばしましょう

ノートにほんの少しずつ
増えていった物語
大好きな人に伝えましょう

でもお城は昨日より狭い
だか ....
雨がずっと降ってるから
詩なんて浮かばないんだよ
こんな夜は言葉だって
しめって重くなるばかり

春ってだけでしんきくさくなるというのに
この寒さで花も散ってしまった
遅咲きの桜もこの雨 ....
遠い天体から

ひかりが届いている

それはぼくから見れば

永遠と

言ってしまいたくなる距離だった

そんなに離れていても

引力など働いているのだろうか




 ....
公共性のない才能と

正解を欲しがる幼稚性

そのどちらもが

渦になれないおまえら液体だ

いちからじゅうまで

そんなんじゃいやなら

おまえらの惨めさにおれは蓋などしない ....
ふくらはぎに内蔵されたばねが
ゆるくしなやかにたわんで、
私の躍動を確かなものにする。

大地をつかんで
重力にさからう
陸上部のショートパンツは今、
空気よりも軽い。

春にか ....
願わくは人肌くらいの風に吹かれて
草木の匂いに包まれながら眠りたい

願わくはあなたの体温を感じながら
未来など夢見ないようにしていたい

出会えばやがて別れることも必然と
それでも温も ....
降りているのか
上がっているのか
分からなかった

肩を並べてなのか
今からすれ違うのか

降りているのか
上がっているのか
分からなかった

幻なのか
悲しみなのか

降 ....
小学生のころ正義帳なるものをつくった

表紙には宇宙に浮かんだ地球の絵を描いた

その絵のうえの余白に、せいぎちょう、と記した

1ページめにはまず、せいぎのるーる、五箇条を書いた

あの頃といまも考 ....
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