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泡の中に階段
階段の突き当たりに崖
飛び込んでごらん、ウールだよ
と言って
飛び込んでいく民兵たち
砕け散ったポケットの中に
鉄屑
こぼれ落ちた鉄屑の雫で
埋め尽くされた野 ....
あなたを描いたら
一色足りない
足りないの
なんで泣いてんの
と 姉がきく
ずけずけと 真っ直ぐに見つめて
あのときもそうだった
私をみて 手をふった姉がいた
特殊クラスって言葉の意味が
わかりはじめた頃の
私には はずかし ....
パンティーストッキングは本当にすばらしいなあ!
パンティーストッキングは本当にあたたかいなあ!
うわごとのように繰り返す君はもう駄目なんだね
白い病室のベッドに縛り付けられた君はもう駄目なんだね ....
星を喰う獅子が落ち
彼方燃える夕刻に
寄る辺ない足取りは
今にも崩れそうな橋を想定した
白線を辿る
鼻歌が頭蓋に響いては
鞄を持って耳から逃げてゆく
使い物にならない両手で耳を塞ぐと ....
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
投げ捨てた果実の種が
ことごとく芽吹いて巨樹となり
大地を引き裂いて
ダイ、ダイラ、
風吹きわたり
陽あたりのいい場所で
はらわた ....
ひんやりと湿った手すりをしっかりと掴む
そうして私の体温が奪われていく________
違う、そうじゃない
私達は体温をわかちあっている
そうしてあなたの温もりを紡ぐ
....
プリンは大変うまいが
もっとうまくしたいと思い
鰹の出汁を加えてみたところ
それは茶碗蒸しであると方々から叱られ
私は心に深い傷を負った
紅茶に毒を入れて飲んでみよう
そんなことをずっと考えていたら
いつの間にか法律が変わっていて
紅茶がまったく手に入らなくなった
僕の夢は叶わなくなってしまった
胡麻の実のかたまりを煎じて飲ん ....
右足と左足の発する音は
明瞭に違っていて
それは大地を踏みしめる
力の違いでもある
厳密に言えば僕は
左に軽くよろけながら
歩いているのだ
それが右手の小指に感じる
鈍い痛 ....
言葉は、差別だ
草も木も
犬も猫も
虫にさえ
届かぬ言葉で
....
そのとき私は
この上なく上手に手を引かれ
視界は薄紅と肌
幾度瞬いても
ある薄紅、と、ある肌の
指の届く範囲に全ての指が在り
与えられた視界に全てが揃い
あの薄紅、あの肌 ....
「 ツァオベラ あの 真っ白い世界 」
わたしはその日も一斤のパンと砂糖水を摂った
目の前で食卓の隅が何枚もめくれているのを見ながら
なにかを話そうとすると、その度 ....
笑う
もう逢えないから
上昇気流に乗って、すばらしいオオカミの毛皮が舞う
運河と気体は太陽がオレンジ色に染めた
黒髪を揺らした君の太ももは堤防の上に座り
回転する渦からは10 ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....