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金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
仕事場のドアを開けると
早く来て掃除をしている筈の君がいない
代わりに卵がひとつ床に転がっていた


とうとう君は卵になってしまったのか
私には何も言ってくれなかった
淡いピンク色を ....
土曜日の午後
コーヒーショップに子象が入ろうとしたが
ドアに胴体がはさまって
そのまま動けなくなってしまった
店の外から象使いの少年と通行人が
しっぽを掴んでエイヤッと引っ張っている
 ....
コーヒーをひと口飲むと
下腹部に非常に強い便意が襲ってきた
そう言えば今日は朝方から
何となくお腹が妙な具合ではあった
この店では駅構内のトイレに行くしかない
けっこう遠いんですよこれが ....
南へ向かう鳥達が
薄色の空に溶けて行った

きみは衣装棚から
厚い上着を出してきて
胸元に飾った小さな憧れを
そっと隠した

子犬が地層の匂いを嗅いでいる
鳥の化石に恋をしたんだ
 ....
海が
めくれてゆく
いくつもの
いくつもの
海が
めくれて
岸壁から
追い縋って
宙を泳ぐ指先に
紫貝のように
閉じる音楽

 (母は海に還ったのだ

街が
たわ ....
……とある蛙さんの壮佑さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
普通の空- 壮佑自由詩36*13-12-6
あんた誰?- 壮佑自由詩25*13-7-23
奈落へ- 壮佑自由詩16*13-7-11
晩秋- 壮佑自由詩32*12-4-5
発端- 壮佑自由詩36*12-3-16

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