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今日は
長谷川さんが軽い

軽くなった長谷川さんを
おんぶして
仕事に出かける

長谷川さん
ここで休んでいてね
と言って
缶コーヒーの蓋を開けると
そこから山内さんが
 ....
 
 
あるひわたしは
さかだちしてることにきがついた
うまれたときからずっと
あたりまえだとおもっていた
さかだちをやめると
ちちもははもいもうとも
しらんぷりしてさっていく
しか ....
 
 
小さな頃から夢だった
エスカレーターを家に取り付けるため
大人になると僕は
さっそく業者を呼んで相談した

ところがこの家には
二階も地下室もないので
どこまでも上り続けるか ....
 
 
紅い頬を削がれて
恥じらいもなく現れた
少女の実を
次々と切り分けて
皿に並べていく

自らの少女を
どこかに忘れてきた
ふりをしてる母の
秘められた欲望のように
家族 ....
 
 
どう見ても
人でしかない
葡萄を見ていた

同じ売場で
何度も見てるから
店の人に
怪しまれさえした

名前を知ってる
と思った
葡萄の品種ではなく
たった一つしか ....
 
 
カラスが鳴く朝が
今朝もやってくる
朝になれば
れいのいい調子で
いつものように
あの声が聞こえてくる
はずだった

としたら?

とでも言わなければならないような
 ....
 
 
妻が
手袋を
編んでいる

早く手袋に
指を通したい
わたしと妻の
子供が待っている

やがて
できあがると手袋は
子供の指に
通されたくなっている

指を通す ....
 
 
十分で千円の
散髪屋に行った

わたしはそこで
十分で千円分の
人生をくださいと
店主に言った

けれども椅子に座らされ
十分で千円分の
髪を切られてしまうのだった
 ....
 
 
考えても
仕方のないことを
考えている

スターバックスコーヒーで
名前を
間違えてしまった

マクドナルドの
喫煙席で
あなた宛の手紙を破る
 
 
 
  
愛という字を
上手に書けないまま
この年齢になってしまった

心が大きくはみ出したり
小さく遠慮して
収まってしまったり

愛という字は難しい

昨日久しぶりに電話し ....
ひとなつさんの小川 葉さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
消えないあなた- 小川 葉自由詩409-11-28
さかだち- 小川 葉自由詩209-6-10
世界エスカレーター- 小川 葉自由詩5*09-5-29
林檎- 小川 葉自由詩409-5-23
葡萄- 小川 葉自由詩309-5-23
カラスが鳴く朝- 小川 葉自由詩209-5-19
懐かしみ- 小川 葉自由詩3*09-5-17
散髪屋- 小川 葉自由詩209-5-11
スターバックスコーヒー- 小川 葉自由詩609-5-9
愛という字- 小川 葉自由詩809-5-6

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