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晴れた日に
空を見ないなんて
空がもったいないと思う
いつもと同じ
車窓からの景色も
晴れた日は ....
深海のように
ふかまるおもいが
しろい糸のように
風にとけあっていく
ゆるせなかった過去や苦しみも
今はただ、 ....
うすい板に
はさまれた
弾力なみずは
あらゆる喧騒や献身をすり抜けて
自己だけが知る
ちいさな孔をめがけて滑り込む
みずがみずだけを知る自己へ
みずはむれを好むが
....
わたしのなかで
剥がれおちたなにか
そのなかにある
あかいかたまりのなかの
あかいわたし
剥がれ落ちたわた ....
したい何かを数えていくほど
したい何かが見えなくなる
まるで
皮を剥ぐように
剥いで剥い ....
うみのながさを感じていると
わたしがその手につつまれているような
不安定な安堵に満ちてくる
うみのながさを感じていると ....
いつからだろう
わたしがわたしに
なれてしまったのは
やわらかなしかくい世界で
まるくなったとしても
とがってみたとしても
しか ....
かける かける
鍵を かける
うみが 飛び出さないように
ひらいための まぶたの先から
うみが 飛び出さないように
....
今はもう忘れてしまったけれど
たったひとつ、
おぼえているものがあるとするなら
朝の理科室で
フラスコに入れた無色透明な液体 ....
散在する
おと、おと、おと、おと、
らせんれんさになり
からみついてくる
どんな祈りや鍵さえもねじまげて ....
真実に化粧をして
嘘のしみを隠す
わたし
みえない虚像の「顔」をして
日々を歩く
わたし
もう みえない「顔」に
馴れてしまって
虚像の世界を
生き語る ....
雲間から
虹の手が
世界にのびてくる
わたしは
君の手を
掴もうと
空に手をのばす
だけど
意地悪な風が
わたしの手を
かきけしていく
軈て
....
透明な煙が
流れている部屋の窓を
右手で閉じる
閉じた手の
余った時間が虚しい
煙の足跡の風が冷たい
こころの温度を
回復するまでの間が
夜を登るように苦しい
....