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白金の雲が天球を流れ
大きな波はぽちゃぽちゃと音を立てて
わたしたちは海を見下ろす小高い丘陵の
点のような椅子に腰掛けていた
腰掛けて
水平線のあやうい空気の色をなぞりながら
ゆっくりとテ ....
前の家のばあさんが死んでしまった
腰より低く背を曲げた八十いくつのばあさんだ
息子夫婦は遠くに住んで
干からびたみたいな平屋に一人で住んでいたが
隣近所に迷惑のかからないように
死んだら近親 ....
冬の終わりです
雪です

女を埋もらせています
深さ九十センチ
春ともなると
シャベルがやってきて
雪を掻いたり
女を掻いたり
シャベルも
女も
シャベルも
女も

みんな ....
春からのぼくの目標
字を丁寧に書くこと
給食で野菜を食べること
それから
静かに絵を描くこと

暖房の音が
途切れず部屋を回っている
のを聞くこと
窓に雪の粉が
冷たく張り付いて ....
鉄棒に細い両腕とあごを重ねて
校庭の向こう岸に
風が波になって集まるのを
見ていた

帰り道の友達は
黒い袖をはためかせ
くるくると帽子を回しながら
林の陰へ消えていった

頼りな ....
庭に日の差す縁側で
かげろうにゆらりと手をかざす
つかめないな
銀のコップが透き通って
細く光る指先の丸み

着られなかった
紺の制服をまとって
うっすらとたなびくおまえ

好きだ ....
壮佑さんのオイタルさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海辺の丘陵で_〜Sせんせいに〜- オイタル自由詩6*13-8-10
前の家のばあさん- オイタル自由詩7*13-6-1
春近く- オイタル自由詩7*12-3-11
春からの- オイタル自由詩7*12-3-3
鉄棒に両腕と- オイタル自由詩7*09-5-5
庭に日の差す縁側で- オイタル自由詩9*09-4-15

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