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コツコツとくつおとがする
メトロノームのように
たぶんハイヒールなのだろう
スタスタとくつおとがする
び ....
空が雲を指導している
雲は雲で空を無視している
海が船を可愛がっている
船は船で海に甘えている
丘が木々に恋している
木々は木々で丘を愛している
過疎化した町が設けた
こころづ ....
葬儀屋からダイレクトメールが届いた
人形供養の案内状である
そうだ そうだ おもいだすなぁ
遠の昔は 昭和初頭
二人の妹たちが 愛玩 ....
真冬日と真夏日が腕相撲をする
が 一勝一敗を繰り返すばかり
で 果てしがなかった
木陰と日向が討論しあった
が 太鼓 ....
加齢の彼氏が
ライスカレーを頬ばっている
あぶら顔をさらして
席をへだてた 妙齢の彼女は
茗荷のてんぷらを注文している
涼しい顔を店主にむけて
しにせの大衆 ....
電柱の先端で
おらを見下ろし
しわがれたドラ声でわめいている
グロテスクな鴉
「半生を懺悔せよ」と言わんばかりだ
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ガイアに斜陽族の住み家が・・・・
と言うと気障だが
猫背になった半生
その古ぼけた廊下のかなた
老化の狼火が見えはじめた
あたかも妖精の弄火のように
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