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衣擦れの音の軽やかさが
春がすぎたことを告げる
夏のはじまりは
眠りの季節の終わり
彼方に見える稜線から
歌声とともに虹が湧き立ち
ゆるやかな目覚めが
きみの奥の火種に熱を与える
....
桜など本当はどうでもいいはずの
酒を飲んで騒ぎたいだけの花見客どもが
急に降り始めた雨に悪態をつきながら
しかしどこかしら楽しげにはしゃぎながら
コンビニの中になだれ込んでくる
最近テレ ....
たとえば
おまえが
カップラーメンに熱湯を注いで
3分間ぼんやりと待っている間に
おれは
南太平洋まで行って
カジキマグロを一本釣りしてこよう
たとえば
おまえが
トイレ ....
スーパーで買った卵が
ふたつ割れていた
ものごとには
必ずしるしがある
リビングの時計の
電池が切れて止まっている
ほんの些細な
どうでもいいようなことだけれど
....