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かなしいことはするすると
てのひらをとおりぬけていけばいい
みなとまでもうすこしあとすこし
きもちのはれるすきまをさがしてる

気負いを目に浮かべて立ち上がり
停車する電車のドアの前で
 ....
目を伏せたりしないで
じっと見つめて
声をかけたりしないで
ただ耳を済ませて

水底にきっとそれは
クレオソートのように孤独に
濁ったり輝いたり結晶して
誰の目にも触れることがない
 ....
どうして自分は

を突き詰めて疲れて
実りもなく眠りに落ちて

どうして自分ばかりが

ため息の花を咲かせて
この部屋はもう息苦しい

どうして自分だけ

世界の不公平を是正す ....
ああこれはピスタチオの匂い
君が僕の唇に触れた指先
僕はたゆたう 海月のようにたゆたう
窓越しの月もまどろんでゆれる

悲しいことはすべてなかったことにして
手拍子に合わせてわらったりおど ....
恋人よ 
その手のひらでジェット気流に逆らって飛べ

付加逆性の権化である時間を
乗り越える唯ひとつの方法
苦しみも悲しみも
スピードには敵わず
振り落されていく
まぶしい太陽が頭上に ....
孤独を研いで研いで研いで研ぎ澄まして
誰一人いなくなってから僕は
ヨーロッパへ向かう飛行機に乗る
後に思い残すことはもう、ない

まぶたの裏に懐かしいバラハス空港を思い描く
地下鉄に乗って ....
音楽はやまない
いつまでもその唇から
風に
風に乗って
その唇に

やわらかい草のゆれる
広い野を越えて
人々の雑踏を超えて
あなたの街を超えて
音楽は続く

とどまる場所があ ....
気がつけば冬のさなか
襟をあわせ
交差点で君を待つ
知らぬ間に季節は
僕の髪が肩に届くほど
遠く過ぎた

誰にこころ奪われていたの?
いつもそばにいたはずでしょう?
誰の幻に焦がれて ....
視神経が悲鳴を上げる
肺が酸性に降参する
皮膚の断面がずれてくる
もうピントが合わない背骨

ここからが始まりだとは
勝ち目のない戦争のような
この場所から始めるとは
どのような自殺行 ....
夜は沈黙の代価で震える
いとしい
くるしい
あさましい
そういう感情の化合物で
誰が誰を傷つけるか予想できないから
おいそれと名前を用いることは出来ない

手前にはロック以来の経験論が ....
最後から二番目
不完全の未完了
未完了の不完全
終わらないことの始まり

終わることの予感
消えるものの先走る予兆
前もって失われた最後
失われたことの已然形

楽しい思い出のコー ....
春に分別のない私は
たいせつなものを うしなったそうです

分別のない私はそのことが
自分でもよくわかっていないみたいです

私はそのことが悲しいことを
人づてにきいて悲しいなあと思って ....
揮発性の高いエチカ
不文律が陽を遮ると
最後には人柄で勝負
僕がもっとも不得意とすることじゃないか

曇りガラス越しにカラス
硬い羽を打ちつけて
絶望する暇があれば希望せよという
僕の ....
はなさきみだれてのにはるのかぜ
ふるふるとそよぐこのはのかなでるおと
こころふるえてみずうみのうえてをやすめ
きんいろとぎんいろとそしてほんのすこしきいろも

星が流れるたびに涙光り
路面 ....
尋常ではない色彩感覚の中で
戯れ歌い泣きなぐさめられる小さな箱の中の宇宙
まばらに直立不動のバルチテリウムを眺めていると
まだまだ化石にはなれないなあ、と安堵したり悔しい

個人的な体験にす ....
{引用=
(She was once here. So was I.)


あなたがすきなのに
あなたがいなくなって
あたしはくうはくのなかで
あなたの残像を追う

あなたはせんさ ....
 ペンネームとか筆名とか、自分の詩に自信があるならばそれで良いし、名前で詩の価値が変わるわけでもない、と思うのだけれど実際は自信もないし、詩の印象が変わる気がして、やっぱり筆名を使うことにした。匿名性 .... ライオンが海辺で吼える
電解質として孤独は宙を舞い
蛍たちがその行き先を示している
この獰猛な植物世界

心ばかりが跳ねるので
四分の五拍子にした
凍りついた月を見て
ライオンが海辺で ....
生彩を欠いた蝶の羽
五月を前にはらりはらり降り下り
僕は教壇の上から
少女達が浪費するかけがえのない時間を見ていた

どんなに愛を求めても
それは手に入らない

母を喪った友人が
人 ....
楽恵さんの瀬崎 虎彦さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生き死にの意味を- 瀬崎 虎 ...自由詩310-4-19
穏やかな休日を待っている- 瀬崎 虎 ...自由詩4*10-3-19
どうしても_君でなければ- 瀬崎 虎 ...自由詩410-3-18
窓越しに見えた月も- 瀬崎 虎 ...自由詩510-3-17
ジェット気流に逆らって飛べ- 瀬崎 虎 ...自由詩210-2-12
亡霊- 瀬崎 虎 ...自由詩410-2-11
あなたに届けよう- 瀬崎 虎 ...自由詩6*10-1-3
忘れられない- 瀬崎 虎 ...自由詩410-1-2
The_Beginning- 瀬崎 虎 ...自由詩6*09-12-31
夜は沈黙の代価で震える- 瀬崎 虎 ...自由詩809-12-30
The_penultimate- 瀬崎 虎 ...自由詩4*09-12-29
そろそろ寝る時間です- 瀬崎 虎 ...自由詩5*09-12-14
不徳のいたすところです- 瀬崎 虎 ...自由詩509-12-13
_さようならとさようならの隙間- 瀬崎 虎 ...自由詩609-12-11
こんなにきれいなマドリード- 瀬崎 虎 ...自由詩209-12-10
クロマティック・ラヴ・アフェア(ガーベラの花束を手に立ち尽く ...- 瀬崎 虎 ...自由詩709-12-6
瀬崎虎彦は今日も詩を書いています。- 瀬崎 虎 ...散文(批評 ...6*09-11-21
ライオンが海辺で吼える- 瀬崎 虎 ...自由詩409-11-18
新学期- 瀬崎 虎 ...自由詩409-4-16

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