ナギと呼んで空に心をのばす
心は手になり私になり
ナギに届くと思うのだ

思うのだと思うほど信じてはいない
チチチ と鳴きながら近くを飛ぶのは
警戒の意味もあるのだと
私は警戒にあたいす ....
牛です私決めました出産ですお立ち会いのもと牛です私牛です出産です決めましたお立ち会いのもと出産します牛ました私です決めました私牛を出産します。


産まれました
白と黒の牛は仔牛と呼ば ....
(春)

伝線したストッキング、国語辞書、スケッチブック、埃、先のまるまった鉛筆、花柄の布団カバー、キオスク、アルミフォイル、たまごサンド、青い軽自動車、浴室のタイル、制服、文房具屋、バス停、スー ....
                 100519






満員電車で饅頭を運ぶときは
潰されないように気をつけなさい
あたりまえの注意を背に
饅頭を詰めた蒸籠を運ぶ

人でな ....
思い出そうとして、思い出せないまま
思い出せないことを、思っている
みんなキレイで、神様みたいで、
キレイだってだけで、みんな神様みたいにきれいだ

季節が変わる/ハンドクラッピング ....
蝋燭の火で煙草に火をつけた。その蝋燭には赤い薔薇と黄色や青の花が散りばめられ、それらの花々の茎や枝は金色だった。母親の一人を弔うために、小さな町の教会で買い求めたものだ。教会の中庭には薔薇のアーチをく .... こいびとは
ずっと
眠っている
こころを
腫らしながら
そこには
あらしのような
晴れ間が
ある

そこにだれがいけるの?

ずっと ひとが いない

彼女たちが
つよく ....
耳の奥で変わらずに響く、あの頃の歌。
身の丈に合わないローンを組んで買ったギター
必死にバイトして、自慢の相棒を抱えては
毎晩のように街に出て歌ってた
耳の奥で変わらずに響く、あの頃の歌。
 ....
前職を辞めた理由はって面接で問われてもねえ
誰もが正直に答えられるのだろうか

いやらしい上司にセクハラされたからとか
お局様に村八分されましたとか
かくかくしかじかで辞めましたなんて言える ....
さようならをするでしょうね
明日のことがわからない
おはようございますと言うでしょうね
昨日のことがおもいだせない

血が
よろこんで
泣くから
肋骨に
光を
あてろ
酸素を
 ....
               100211

  


弾かれた音速の脅威を
忘れたかのように
滑走路から飛び立つのが
習慣となった
石油が無いから
空気を燃料にして
今日は ....
階段を降りて
坂道を下ったら
ともだちがきえていた
目の前を
横切る電車に
乗っていったのだった
老夫婦が手をつないで
それを見ながら
歩いていた
Aを語るB
Bを語るC
Cを語 ....
「スカッとしたい!」

ただそれだけのこと


年上同僚と上司からの絶え間ない
ツートップなセクハラ発言
尻はなでくりまわされ

後輩はクレームばかり持ち帰るから
年々増えていくお ....
ひとりでもつづけよう
体温になついている匂い
いま/きみ/とりどりのきみどりのなか
閉じているきみの内側が
きみだけのものにならないでほしい


黙っ/たままのミルク ....
1 ピアノ

誰もいない地平で
黒いこども達が踊っている
輪になって
誰もいない地平で
黒いこども達が歌っている
よその国の歌を

どこに置き忘れたのか ....
キィィィィ ンンン
鳴っている

塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る

ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから

ィィィィィ ....
彼女は
丘の上に
住んでいて
彼女の家のまわりには
花がたくさん
咲いている
冬も
夏も
秋も
春も
彼女は
そこに座っている
おはなばたけ
とても
きれいで
おはなばた ....
立春と節分分ける風邪の夜 大吉目指し水まくら漕ぐ {引用=
赤くて甘い熟れた先端よりも白くて硬くてすっぱいお尻を
齧ったときのほうがずっと春に近づけるんだってさ。
朝から晩までへたのまわりに齧りついたのに、今日の天気は雪です。
舌がただれて痛 ....
厚い一枚板のカウンターに2杯目のカクテルが運ばれてくる。   
君はウエイターに軽く会釈すると、すぐグラスに口をつけた。
鮮やかなライムグリーンのカクテル。グラスのふちについた唇
のグロスの跡を ....
                奇数行:萌木 碧水
                偶数行:奥主 榮

  するり とすぎた
   形がないまま ふわりと
  いま なにが流れたの
    ....
放課後の訓練室で
暇をつぶしていた僕たちを
待ち受けていたものは
熱放射だった
侮ってはいけない
強い熱は人を焦がす
ほら、僕の腕にはシミがついている



なす術もなく暮れなず ....
                100128



台風の日は
窓を全開にしてください
窓があると
空気抵抗が増して
壁が潰されてしまいます
強烈な風に
窓から窓へと
通 ....
夜の冷たいベランダに出て、丸い月を眺
める。誰にも云えぬ悩みを白い吐息で呟
けば、胸底の容器に濁り積もった毒の塊
が、少しずつ、少しずつ、蒸発し、夜の
静寂に吸い込まれ、いくぶんか、胸の重
 ....
{引用=銀色の月を砕いた細雪
虚飾の街にも、しんしんと
上野発カシオペアはふるさとゆき
すれちがう旅人のなつかしいアクセント


耳の奥では遠い遠い子守唄
かあさんの声、 ....
お嬢さん、ハンカチ落としませんでしたか

なんか懐かしいよね

それから腕時計しているくせに
いま何時?とちゃっかり左手首隠しつつ尋ねてみれば

そうねだいだいね♪

あの頃のあなた ....
台風の季節は
内川の水かさが増えて
びゅんびゅん橋が流されていく
毎年流されていく

助手席に深く座って
国道11号線のヘッドライトを目で追う
期待や倦怠で満ちた車内を
MJQ ....
豊洲から有明へ
ゆりかもめ沿いに

豊洲駅を東へ歩く
すぐに現れるガス資料館を抜けると
広大な空き地が広がる

新開地とはこんな
空っぽの場所を指すのだろうか

遠景は遠すぎるが故 ....
            泣いてしまったから
            終電 途中下車したよね

            大切な人だから わたし
            あなた 無茶なんかしない
 ....
この土地にくらして/わたしは深く息をする

なびかない風の日も/灰色の冬もあった

草の使命とはなんだろう/道の記憶はどこだろう



この土地にくらして/わたしの炎がはし ....
フミタケさんのおすすめリスト(419)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ヒキナギへ- 砂木自由詩13*10-6-19
寄せる上げる潰す破裂- 手乗川文 ...自由詩21+*10-6-4
季節ごとに近しくなるものもの- 吉田ぐん ...自由詩810-5-21
書物の家- あおば自由詩13*10-5-19
季節が変わる/ハンドクラッピング- rabbitfighte ...自由詩8*10-3-18
海面上昇8- rabbitfighte ...自由詩510-3-18
さ_もん- イシダユ ...自由詩410-3-11
耳の奥で変わらず響く、あの頃の歌- 山口清徳自由詩4*10-3-8
理由(わけ)ありなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*10-3-8
ranka- イシダユ ...自由詩310-2-18
ぼくたちの失敗- あおば自由詩2*10-2-11
レンガ- イシダユ ...自由詩610-2-10
オフィス・チャンピオン- 窓枠自由詩10*10-2-9
ラップトップボイスヴァーサ- あすくれ ...自由詩10*10-2-8
音楽- 手乗川文 ...自由詩13*10-2-8
耳鳴りに親和する- kauz ...自由詩12*10-2-6
10- イシダユ ...自由詩810-2-6
風邪の夜- みずまく ...短歌410-2-4
((いちご)のつぶつぶ。)革命- 夏嶋 真 ...自由詩30*10-2-2
ギムレットには早すぎる- 渡 ひろ ...自由詩12*10-2-2
交錯詩「風」奥主_榮__萌木_碧水- 鵜飼千代 ...自由詩5*10-2-1
電解質イエロー、あるいは触媒世界- 真島正人自由詩3*10-1-29
窓、全開- あおば自由詩4*10-1-28
お月見の夜_- 服部 剛自由詩9*10-1-27
Sonnet_菜の花- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...23*10-1-27
尋ねるひと- 恋月 ぴ ...自由詩19*10-1-25
牛乳特選帯(仮)- 手乗川文 ...自由詩13+*10-1-25
湾岸/都心/新開地- kauz ...自由詩17*10-1-23
丑満の日だまり- 鵜飼千代 ...自由詩6*10-1-23
この土地にくらして- あすくれ ...自由詩9*10-1-20

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