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砂糖と塩をまちがえればよかった
そしたらあたしもすきのある女になれたのに
砂糖と塩をまちがえればよかった
そしたらあなたも笑顔でバカにしてくれたのに
砂糖と塩をまちがえればよ ....
俺は 最近
ひとを好きになった
恋ってやつだ
もう
恋なんて できない
しっこないと 思っていたが
自分でも びっくりしたぜ
なんにも 言わなかった
なんにも 知らせなかった
....
小麦粉と
砂糖と
バターと
卵
まぜまぜする
焼いて出来上がり
お菓子は簡単
相手を思う心と
優しさと
相手の心と
少しの切なさ
まぜまぜする
告白して出来上が ....
引き潮が引くように
満ち潮が満ちるように
繰り返される
繰り返される
喜びも
哀しみも
日が昇る
夜が明ける
輝きだす家々、草木
眠い目をこすりながら
時計を見て飛び出 ....
小学生の時の話で
学校に行くと先生が休んでいて
自習の名目で
突然試験をやらされた
わからない問題は後回し
けど 記憶にないから
答えず終い(俺はね)
そ ....
ああ君は 僕がどうしようもなくて捨てた猫だねえ
ごめんね ごめんね
あの頃は あれしか思いつかなかった
君を捨ててから 僕は少し暗い男になったのかもしれん
逆に 軽口度合は増したかもしれん ....
ここで
てをふることにする
かぜふくにせよ
ゆきつもるにせよ
きみはもう
とまってはいけない
いちにちやふつかは かまわない
けれど
ここで
てをふることにする
蔦は一列二列と ....
何故此処に居るのかも
何故其処に行くのかも
分からぬまま時は過ぎ
「何故」が硬く心を閉ざし
気づく頃には空一面に
咲き乱れゆく光の結晶
*2003年の初め頃に書いたものです。
もう六〇年、過ぎて行ったのですね、早くも、
理想を追った仕事師の日々。酒に、そして女にものめり
モリちゃん、ハリー、長い長いつきあいだったな、僕とも。
とうとう還暦祝の日がやって来て、今宵は一杯 ....
爆竹だったら良かったのに
失敗だった焼け跡は
遠いお兄さんたちの
黒コゲでいっぱいだった
彼らは飼い慣らされて
エサを待っている
焼け跡だけが寒く
エサを待っている昼 ....
その港の海は
溶鉱炉の煙突の火で燃える
月面が見たくなったら
その火柱の傍で
7つの石を 意思を
いっそ一度に海面に放れば
一瞬だけでも見れるのだ
....
砂が零れ落ちるように
水が流れていくように
その行きつく先を認知して受け入れよう
今あるこの命に限りがあることを
認めそして求めず
可能な限りのものを見
感じ
感動したい
何か ....
ちゃぶ台にて
祖母が
むく
ひび割れた
湯飲みの
影が
長く伸びる
練炭の
匂い
かつて,
妹が
一酸化中毒になりかけた
ちゃぶ台の
祖母は
萎びていた
....
水槽の中ですっぽんが首を伸ばして
息継ぎをしている
明日のことを考えているのか
昨日のことを考えているのか
何を考えているのか分からないが
じい っと
月を見ている
もうすぐ月がしずむ
....
愛しい人
あなたの体に入りたいのです
でなければ
あなたの血、肉、骨までも
全てこの胃袋に収めたいのです
その全てはこの身体の熱となり
やがてこの身体をも
溶かしてくれるでしょう
そう ....
ココアの缶をチロッと舐め
「おいしくない。」 と
首を傾げる君 おめでとう
風船に鼻を押しあて
あらゆる角度からのぞき
「なにも入っていない。」 と
泣き出す君 おめでとう
布団 ....
とうさん
せんせいのおはなしには
ぼくらでてこなかったね
ぼくやまねこさんのように
どんぐりのさいばんしたかったな
くらむぼんみたいな友達ほし ....
僕がいない間に何度も
雪は降って
菜の花が咲いて
キャンプファイヤーが灯り
もみじが色を変えたから
ふいに戻っても
もう僕に向かって
輝いてくれるものはない
仲間とは一年前にも ....
海の波の音を聴きながら
他愛のない会話をたのしむ
三年目の二人なのだから
空も海も馴染んだアルバム
月光に濡れる椰子の葉叢
思い出すら風景に沈む
寄せて来る海の波さながら
日 ....
俺は あの人といるかぎり
泣いたり 笑ったり 怒ったり
素直になることができた
だけど
あの人はもういない
俺の愛は
春に小さく 小さく 咲いた
夏の太陽に焼かれて
弱っていっ ....
片々雪花
春を目前に
街の喧騒を
吸い込み
静寂の
雪
大きな雪片は
まるで天使の羽根だと
貴方は天を仰ぐ
天使なんかいないわ
私の胸に
貴方の名を刻み込んだのは ....
ある冬の 透き通った夜に
私はこっそり星の道をたどり
あなたへむかって
小さな旅に出ます
とても遠いかもしれません
とても近いかもしれません
私の着くべき所を求めて
思い出と夢を ....
紺に抱かれた地球の上の青
太陽の監視 瓶の汗
こんな季節に
転職したのが哀れ
上司の理不尽な罵声
しかし救われたのは
監視下の
雲の日食
道が濡れている
闇のなかをゆく
果物のにおいの布
夜はたしかに来る
やわらかさは去る
音は去る
星の網をすり抜け
あるべきところへと
歌のはじめと終わりの ....
あの日
しかられて家を飛び出した少女の私は
夜に足をとられて川べりに一人
飲み込まれるのが恐くて泣いた
もう誰も私を見つけない気がした
一人分の砂利の音は
風に揺れる荒れ草の音に
さ ....
色は午後から塗りましょうと告げられ
私は途方に暮れてしまった
先生、
この鉛筆でなぞるべきものなど何処にも見あたりません
という小声の訴えは
38分の1の軽さでもって
上着のポケットに ....
ぶっちゃけ
教室で君とふたりでいる時
めちゃドキドキしてるねんで
抱きしめたくなるし、我慢できんようになるねん。
けど、それをやったらおしまいやねんな〜
だから、我慢して ....
穴の中のくまさん
土の中のもぐらさん
起きて下さい
春ですよぉ!
あっちには花の春
こっちには恋の春
目を覚ませ
眠ったままの夢たち
春ですよぉ!
点々とした星たちを
一つにまとめて月を作り
わたしはそれを喰らう
まやかしの月を
この街に溢れている光は誤りばかりで
どこかが欠け、どこかで光をなくしている
誤りば ....
私に風が吹いたので
草が揺れ 花が揺れた
蝶がはばたいたので
私が揺れ 風が吹いた
今が流されてしまった
私は尋ねてまわる
知らない場所から
知らない場所へと
風が通り ....
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