丘の上で一匹の
蝶を追いかけていたら
普段はだれも寄りつかぬ
樹海の入口に立っていました
樹海の奥から声がして
その声に誘われるように
ついていくと
大きな沼が目のまえに拡がりました
 ....
火は熱い
氷は冷たい
石は硬い
マシュマロはやわらかい
斬鉄剣じゃ、こんにゃくは斬れない

そんな感じで君が好き
もしかしたら完璧に間違っていたのかも知れない。

「千」の風にはならないと宣言し、「浮島」に乗りて自らの言葉の指し示す彼岸へと漕ぎ出したこの人が出会うと信じた、その【約束】を間違えていたのかも知れ ....
知ってる?

光は糊なんだよ
光がCやHやOをくっつけて
それが糖
その集まりが炭水化物
それに根が吸い上げた
NやPやSがくっついて
アミノ酸だたんぱく質だ脂肪だっていうわけよ

 ....
教会の鐘を逆さに春の闇

わが死後は一匹の蠅のみ知るものを

澄む空とわが髪からむ青嵐
染色体が夕日に染まる。
染色体がミートボールを{ルビ咀嚼=そしゃく}する。 染色体が明日のスケジュールを確認し、染色体が今を生きる。

生きてみて、

月夜の闇が煙草をふかす。 いつになく哀 ....
「古事記」という神の物語を思索したこの作者は、経験が自身を自ら語り出す瞬間、その独自の言葉遣いにこそ耳をすます。

※「それは、ある意味では、われわれには聞き馴れない語りであるかもしれない。発生状 ....
緑の草原の中の静かな輪廻転生
ガサガサ音を立てる
鳩の胸を貪る名前
風が吹いて倒れた草の
(修飾しています)
冒頭で死んだ幾人かの名前を
読み上げてい
とても遠いところから凧を焚く
て ....
僕と違う科に属するドラムあるいはギターの指先が何かを悟っ(軽勃起)ていたんだ


それでも廃れたデスロック歌うか成仏し損ねた哀しきロッカーの名残たち


華奢なボーカルの背中がライトで映し ....
三十年前にさおれ高校入学したばっかだったけどサブリミナル効果って知ってたのよ。だからユリゲラーがテレビではーい今すぐブラウン管に向かってカメラのシャッター切ってくらさーいっていいやがった時こりゃサブリ .... あぁ
看護婦さん
今日は縁日ですね
僕に五円玉を下さい
今日も神社に行くんです
今夜もまたベッドの下から
僕が引っ越した部屋に最初からいた彼女と
今日も一緒に夜中の神社に行ってお参りする ....
たまねぎの黄色いところないしょだよ


固結びこれでいいよねって胡瓜


大根がググと突き抜けてブラジル
気化に耐え盆地に移り住む水滴

旅先のしじまに杖をなくすだろう

洞窟の続きは青く夢でみる

家具から饐えた匂い 窓に海を貼り直す

腕見えて口の位置からカウントダウン

危機はカ ....
入れものが無い/両手で受ける


この放哉の句、斜線の前と後を架橋する接続助詞、例えば『から』『ので』『と』を省いたのが一種独特の世界を表出させる。

放哉の選んだ生き方とは何であったのか。 ....
咳をしても一人


有名な尾崎放哉の句であり、筆者の年代では、この句とともに俳句を初めて手にしたのは、芭蕉などと一緒に中学の国語の教科書の中にてである。今日は遠い記憶をたよりに中学時代の授業 ....
また忘れそうになる

朝のほんのわずかな時間だけ、星が猛スピードで動く

いつ死んでしまってもおかしくない

でも、いま死んでもいいと思える朝方の奇跡が起こる

落っこちるのならこちら ....
−1−

徒らに笑おう
僕らが苦心して果たそうとした事は
どうやら徒労に終るようだから
中味の無い箱が産業道路を溢れ
空疎な前向きの歌がチューブを溢れ
考える事をしなくなったひとたちが
 ....
あの女房殿は

鶴なんかじゃ無かったのですよ


『夕鶴異聞』


そうですね
去年の秋からだったですかね
巷で有名な
『鶴女房』が来たのは
ええ
見事な反物でございましたよ ....
だまし続けて欲しかった、というのはバーブ佐竹の「女心の唄」(作詩:山北由希夫 作曲:吉田矢健治 )の一節だけれども現代詩フォーラムの参加者の中でこんな歌を知ってる奴のほうが少ないことはいかな世情に疎い .... その標識は、私がひょいとしばらくの間滞在した町の交差点に立っている。
私はその標識を見て、はっきり言って当惑してしまった。体裁は普通の交通標識と同じなのだ。一方通行、とか、止まれ、とか、そういうたぐ ....
1.
肉厚の歯牙。
朽ち果てざる針葉の底意。
梢の天窓からは
牧歌が空しく響いてくる。

2.
君は殆ど抽象的なまでに美しい。
発条がはぜただけで
血を吹いてしまいそうな沈黙の、トラ ....
「私は何も言いたくない」という言葉が孕んでいる事態について考察してみよう。そうすると人は「言いたくなければ言わなければいいだけじゃない」と言われるかもしれない。しかし、事態はそう単純ではない。
例え ....
畠に居る吾れに遠くより手を振りて
かたみに呼びて吾子等帰りくる
  (塩田のお宮さんあたりから)


稲木立ち視線さえぎられし彼方より
ハミングしつ吾娘帰りくる


幾年か経てば少女 ....
      海原に月がひとつ満ちていた
     波は立ち上がっては落ちていく
    暖かい夜なので淋しい予感はない
   浜辺に置いてある椅子は日に焼けて
  幼い頃の君はそこに立って遠く ....
「わかる」ということについて考察してみよう。人は本当に言語を理解しているのだろうか?こういうことを言うと、何を言っているのか、と思われるかもしれない。しかし、結論から言うと、極言すれば、人は、言語を理 .... 「ちょっとわかって、ちょっとわからない」詩が、人気がでる詩のひとつの条件である。と書くと、怒る人が多いかもしれない。例えば詩は自分の心の素直な表現であって、わかるとかわからないとかの問題ではなく、真実 .... 詩は売れない。詩で収入を得ることは困難だ。はっきり言って詩は絶滅危惧種だ。なのに絶滅しない生命力を持ち合わせている。
なぜ詩は絶滅しないのか?どのように詩人は生計を立てているのか?いくつかのパターン ....
「現代詩フォーラム」の出現はある意味相当な事件であった、と思う。それは単に新しい詩の場を提供したのではない。新しい「質」の詩の場を提供したのだ。既に言及されているのかどうか私は寡聞にして知らないが、「 .... 先日あるシンポジウムで、「活字」の場の現代詩のシーンで活躍しておられる瀬尾育生氏と話す機会があった。氏を嫌うインターネット詩人は多い。なぜなら氏は「ネット詩は認めない」と公言しているからだ。しかも氏は .... かなしいものなんて
ボクにはないよ

やわらかいものなんて
ボクにはないよ

空に
一杯に手を広げ
防波堤のひらたい丘で

じりじり
ボクは乾いてく

太陽を
こんなに間近 ....
佐々宝砂さんのおすすめリスト(1044)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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染色体が夕日に染まる明日の午後には- ひろっち自由詩3*07-4-30
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で・に- 黒川排除 ...自由詩607-4-23
2007.4.21_軽音楽サークル新入生歓迎ライブにピッピ潜 ...- ピッピ短歌407-4-21
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グレフェリン溶液- 黒川排除 ...川柳607-4-17
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俳句の授業①- カスラ散文(批評 ...1*07-4-6
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どうせ私をだますなら- 山田せば ...散文(批評 ...8*07-3-26
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