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街に見送られて
死んだように運ばれていくバスに
間に合って良かった


天然ガスで走るバス
いざというときには
死んだように運ばれていくのも好都合
このまま
うつらうつら ....
強さの羽根が一本、二本
折れては生えてを繰り返し
今もまだ輝いている

弱さの羽根は思いのほか丈夫で
だけど君には見せられない
わたしは強い女でありたい



もし、本当に
本物 ....
彼の内部には常に殺戮の音楽と黙考が混在していて、彼に付随する糸という概念はその両者の結合のための不可解な生命の観念であり、同時にそれまでの彼の存命の象徴であり、僕は彼の糸そのものとして、他者に与える恐 .... 青空が映った瞳は
力強い光の匂いがする
その目が捕らえるものは
枯れた幹でさえも
息吹きが聞こえてきそうで

夕焼けが映った瞳は
哀愁が漂い
声をかけることすらも
ためらいがちにさせ ....
白と黒の密林
そいつがこのノートです
はあはあ
詩、
詩はありますか?
「ありません」
無愛想なおばさんが言う
白は詩
黒はそうじゃないもの
この詩は
白? 黒?
胡散臭い灰色? ....
しきりに甘えてくる
路傍に捨てられた仔犬
お腹を空かせているんだろう
僕に似ているような気がする
震えながら何かを待っている

僕がポケットから
割れちゃったビスケットを
取り出して手 ....
未来に
あくびをさせるな
過去なんかに
囚われるな

高ぶる感情のまま音を紡ぎ上げ
楽器を演奏するジャズメンのように

その瞬間に熱狂しろ

目一杯着飾って
トランペットを持ち
 ....
一生青春、なんて言わずに
人生には
朱夏
白秋
玄冬
とあるのだから

たまには
真っ赤に染まる夏も
白くおおらかな秋も
奥深い黒の冬も
あっても良いな
りんりん、と
風鈴が鳴る

目蓋の裏に
広がる風景

日本家屋の
優しい縁側

そうめんに
氷を浮かべて

酢の入った
ところてんは
食欲を誘う

かき氷
甘い匂いと ....
  夕暮れ色の飛行船、
  たくさん空に浮かんでいたけれど
  空と一緒の色だったので
  誰にも気付かれないままでした。

  *

  毎朝、起きたらすぐに顔を洗います。
   ....
 とかく、そのフォームの美しいこと。
 僕は退屈になるとよく相談したものだ、
 ねえドリー、君の肺癌以上にかっこいい死に様ってあるかな
 ドリーはヤニが浮いた歯茎を扇子で隠して
 腐るほどにあ ....
君がおばあちゃんになったら
若い頃にデートで
よく行ったあの海に
連れて行ってあげる

あの頃と変わらない
でも何か違う
そんな景色が
二人を迎えてくれるから

遠い異国から
波 ....
夕暮れを君と二人で歩いてく
寂しいと寂しいが並んで歩いてく
おっきな夕日が沈んでく

明日もこうしていようね
寄り添いながら僕は言う

寂しいと寂しいが並んだら
嬉しいとか温かいになる ....
コットンのオーバーオール
黙って一人で着ていた
もう着なくなった
ブカブカのあなたのもの

大好きなバンドの真似して
よく口ずさんでたっけな
その歌詞の意味
わからなかったけれど
繰 ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
鶯が
桜に色を
わたしています


今日は雨
あなたは
静かに
そういいます


書きかけの手紙
まだ、
ポストへ
出せずにいます


花びらは
雨を乗せて ....
あなたが
この頃やさしいのは
何か企みがあるのかと
首を傾げていましたが
いま、この橋にたたずんで
ようやく気がつきました
もう
春なのですね


欄干にもたれて
あなたの
い ....
いつかみんなに
ワイドショー用に用意されたコンフェッション



目的地まであと10分です


(母 世田谷区)

音声で表示されていく地図たち
がひろがって
信号待ちから動き ....
ある日
贈り物をしようと出掛けた
セーターを買いに行き
サイズを聞かれた
わたしは答えられない

靴屋に行き
やはりサイズを聞かれ
答えられない

ネクタイを買いに行って
好みの ....
?.

なんだかみんな似てるね
みんな美人ぞろいだね
あのこ ああ、あのこなんか
絵にしても いいね

なんだかみんな似てるね
でもおまえだけ少し違うね ....
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる



季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
古いじてんしゃのように
朝が下ってゆく


風邪声の
のどに ちいさなにがみと
這いつくばるようにおとずれ
さらさらと消えゆくよるを
くちびるに
にじませ

朝が下ってゆくと ....
行かないで、お願い

そう言って小さな女の子が俺の手を引いた
夕暮れ 海に落ちてゆく日は
どうしていつもあんなに決定的に
強烈に 
美しいのか

海辺の教会から ....
草食べて帰ってきたら
ご主人がすてきに見えた
台所で皿を洗う
健康スリッパを履いたご主人の
もっちりしたふくらはぎに
すりすりしてみる


   あっ、おかえり


なにかこわく ....
シチューを煮込む鍋のとなりで
牛が熱心に腕立て伏せをしている
ぼくは牛に近づいて
両腕を切り落とす
そして二本とも鍋に放り込む
牛がうらめしそうな目でぼくを見る
こちらもギッと睨み返すと
 ....
曖昧だ
曖昧だ
あーいまーいーだ
私の位置がそもそも
曖昧って
いうの


喉に焼け付く
胃液の味を堪能し
駅のトイレの水を流す

うずうずと流れ
あの星
美しいわ ....
ファスナーあいてるぜ
ビーズのドレス
子羊は
オーストラリアで死んで凍えて
この白い皿に乗って
おれたちの血肉になる

あたたかいから
おいしいから
たくさん ....
朝起きると武士だった
(拙者、もうしばらく眠るでござる
と、布団を被ったが
あっさり古女房に引き剥がされた
長葱を{ルビ購=あがな}ってこいという
女房殿はいつからあんなに強くなったのだろう ....
キャッチボールする
子供のときのように
幼馴染と
キャッチボールする

幼馴染の大ちゃんの球は速い
少年野球やってたから
川島イーグルス
俺は 嫌いだった

疲 ....
冬だね
ほんと
もう公園の木
裸だね 
寒そうに
ねえ
踊ろう
でもまだ
カーテン
つけてないんだね
外の人々から
どう見える
だろうね
幸せな
風景か ....
エスカルラータさんの自由詩おすすめリスト(318)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「バスが毎日やってくる」/「3つのラテン語の祈り」ほか/- 南 広一自由詩507-6-20
空を飛べたら- 小原あき自由詩23*07-6-20
蜘蛛の内部にて- もりおか ...自由詩13*07-6-13
瞳の中の空- 小原あき自由詩28*07-6-12
ゼブラノート- おるふぇ自由詩807-6-5
仔犬- おるふぇ自由詩1007-6-4
Dig- Porter自由詩26*07-6-3
人生の色- 小原あき自由詩21+*07-6-1
涼しい過ごしかた- 小原あき自由詩13*07-6-1
幻視顕微鏡- 嘉野千尋自由詩61*07-5-27
ドリーは吸殻を投げる- 錯春自由詩1007-5-19
いつかの海へ- おるふぇ自由詩307-5-15
オレンジタイム- おるふぇ自由詩707-5-6
オーバーオール- おるふぇ自由詩407-5-6
夏の鍵盤- 藤丘 香 ...自由詩41*07-4-30
葉桜- tiki自由詩17*07-4-14
桜川- 佐野権太自由詩31+*07-4-13
アドバルーン_再稿- モリマサ ...自由詩1107-4-11
春にうまれたあなたのこと- 藤丘 香 ...自由詩41*07-4-10
おまえからすべて奪って- 水在らあ ...自由詩2307-4-5
回遊、わたしのなかの、- 望月 ゆ ...自由詩58*07-4-4
朝が下ってゆく- はな 自由詩20*07-3-31
ジプシー- 水在らあ ...自由詩38*07-3-19
こはる- とうどう ...自由詩8*07-3-8
シチューを煮込む鍋のとなりで- 若原光彦自由詩20*07-2-12
サラリーレディ- さき自由詩1107-2-10
ビーズ- 水在らあ ...自由詩23*07-2-9
武士のつかい- 佐野権太自由詩58*07-2-6
- 水在らあ ...自由詩34*07-2-5
踊ろう- 水在らあ ...自由詩27*07-2-1

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