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しめやかに夏に入るなり大往生

涼しさやまぶたを閉ぢる指の先


 通夜に
棺の前のビール二本の宴かな


母の日や悲しき花にうづもれて

なき人をひき立てて咲け初夏の花

 ....
かげろふやガソリン一滴惜しむ日々

花散るや小猫は野辺に腐りつつ

病む祖母のひとみ濁れり藤の花

わが胸は花花花とうづきけり

秘めごとは肉の匂ひや落椿

佳き人のお尻は白し夢の ....
『鼻を失敗したの』
『だから自殺するの』
吊り革を握る手に力が入る。私は、隣りに立つ女が手に持ってゐる、携帯電話の液晶画面を盗み見てゐた。
『目はうまくいったんだけど』
女の髪は長く、俯いてゐ ....
公園で野良猫と遊んでゐたら、見知らぬ爺さんから声をかけられた「こんにちは!」
軽く会釈だけ返すと、満面の笑みを浮かべながら、また「こんにちは!」
孫と思しき青年が、私に何度も頭を下げてゐたが、爺さ ....
湯せんにかけて
やはらかくなった冬の月に
銀河のアラザンをちらし
薔薇色の粉砂糖をまぶし

僕がひとかじり
君がひとかじり

 微炭酸の夢が
 恋人たちの舌の上を
 ゆるりゆるりと ....
稲村つぐ氏の、文学に対する視野といふものは、相当に広汎なのではあるまいか。
私の文学的視野はピンホールのやうに狭窄であり、氏のそれは広角レンズ、否、魚眼レンズのやうに広く開いてゐる。
稲村氏の詩集 ....
森さかなさんの三州生桑さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
祖母逝けり- 三州生桑俳句4*08-5-13
行く春- 三州生桑俳句608-5-1
整形手術- 三州生桑未詩・独白407-12-12
おーい中村君- 三州生桑未詩・独白407-10-3
微炭酸の夢- 三州生桑自由詩706-12-27
稲村つぐ詩集「四線譜」を読みて- 三州生桑散文(批評 ...206-3-3

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