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今日は町内会の清掃活動日
今日は春のウオーキング大会最終日

近所のかみさんたちが
雑草刈りしている

 あいさつはしないほがいいな
  気付かれないように行った方がいいな

か ....
ぼくの産まれた家の梁に掲げられた肖像写真
セピア色の男は祖父だという
のっぺりとした老女は曾祖母だと聞いた
ぼくの子どものときから宙を睨んだ顔
五十年以上も表情を変えることなく
梁に張り付い ....
地球も随分柔らかくなりましたねえ
雨の度に土砂崩れするなんて

あの触れ合えば割れてしまいそうな
カチカチだった国もね

この頃再び難くなってきたかと
心配しているんですけれど

ま ....
ぼくらが産まれたころ
 産めよ増やせよ
政府の方針として人間の出生を奨励した時代があった
早く言えば 粗製濫造

ぼくら乱造された人間はお国のために死ぬこと
それが名誉だと…
他に役に立 ....
わたしの家では
年中花を咲かせています
旱天の続く夏の日も
雪に埋もれる冬の日も

花はたくさん咲いていて
やっと花です
光に満ちた庭で 花壇で
お互いにおしゃべりしているようで
風 ....
何処に行くにも二本一組で
助け合って動く足に異変が生じた
左足の指の関節を骨折した
左の指先が大地に触れると
痛みが全身を走り頭に抜ける

医師は左はかかとで歩けという
左足を半歩前 ....
青い陶器瓦の下に埋もれた
記憶を掘り出してどうなるというのだ

焼け落ちた家の跡の
現実と幻想の交叉した風景の中に
私が立っていたあの日
陽光に照らし出された井戸の
湧き出る水に沈んでい ....
釣り上げて 逃がして
逃がして 釣り上げて
ぼくら大口バスが外来種だとしても
これは非道なあそびじゃないか

スポーツだって言うのかい
スポーツと遊びの違いはさっぱり解らないな
いずれに ....
虚空に延びる重機の
股間が避けて
爪が大地をかきむしり
破壊された生きものたちの
未来
高齢者マークとは失礼な

クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない

乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ....
庭の片隅で子供がじゃんけん
勝った手で円を描く
ここはぼくの陣地

庭の柿の木に
猫が爪痕つける
ここはワタシの陣地

庭木にさした蜜柑
メジロを追い払ってヒヨドリがつつく
こ ....
蜜を集めるわたしの行為が
花粉運びとなり
種作りの媒体になっているとしても
それは花の世界のこと

野菜を作る人間は
花粉の運び屋に雇いたいらしく
蜜を商売にする人間は
蜜の収集労 ....
            祖父は腕に蚊が止まると
            自分の血を暫く吸わせ
            ふっと息を吹き掛けて逃がす ....
月光に色彩を失った体温がナイフを研ぐ
知恵は分裂と融合を繰り返し
情欲に肥大した心が沸騰している
突出した眼が揺れて
生じた眉間の隙間にナイフが潜り込み
矛盾にゆれる知性を切り裂いていく
 ....
コンクリートの塀に添って
浅く掘られた排水路には
緑色の水が
日照りの夏も
凍てつく冬も淀んでいて  

水中に浮遊するべき
ボウフラ・ゾウリムシの類いも
泥中にたむろするミミズの姿も ....
とうとう 
頭蓋ドーム内をコンチュウ軍団に
乗っ取られたのだ

先日から始まったW杯は
もはや故郷の国は敗退したというのに
一日中 声援が盛り上がっている

今日の試合は 
コオロギ ....
  1 ベランダのアマガエル あるいは セミ

人工石に囲まれた中空にひらひら揺れる緑色の片鱗が
さまざまな生き物の宿る大木の小枝に見えたのか
ベランダに並んだ化学合成陶器に盛られた疑似土に
 ....
独身中
    家と家の間の狭い庭に居着いたアマガエル一匹
    今年も紫陽花の葉に上にあらわれた 

眼 さましたか
やせたな

ひとりか
女房はどうした
子ども ....
大勢集まってきたからって
花見に来たんじゃねえよ
人間を見に来たんだ

大声出して
カラオケとかいうんだって
酔っ払って歌っている声が
山の中腹まで聞こえてきて
でも 聞きに来たんじゃ ....
     
ああーあ イラツク イラツク 

人間どもに騙されたのだ アメリカの野放図に広がった森林から誘拐されて日本の都会の隅の小山の麓の一角に囲われ 夏の陽射しを直接受けて 原色の皮を被った ....
旭山動物園 シロクマ兄弟 




なあアニキ 
ちょっと脅してやろうじゃないか

 おれは面倒だ 勝手にやりな

じゃあ 見みててくれ 
あのこども脅してやっから
 
 白 ....
鳥のくせに空が飛べないなんて
と言われても

空を飛ぶのは結構大変なんだ
 体重減とか
 筋力増強とか
だから大型肉食獣の居ないところ
餌のたっぷりあるところにいた鳥
たとえばダチ ....
滞ることなく継続していく時間
の中に縒り込まれ生命
いつかは剥がされ
抜け落ちるとしても 
まだ先のはずであった

だが 
左足小指の
先に出来た米粒ほどの腫瘍は
細胞を溶かして ....
血管を流れる血のように
岩を滑る垂水が
ぼくの中に流れていたころ
ときどき 桃が流れ着く岸辺で
老女が野菜を洗い米をとぎ
男の子が笹船に乗って
都の方へ出かけて行った

川の畔の小さな ....
生の私を丸飲みにしてはいけません
春の潮の中でふやけて
米酢の中で骨も軟化し
渦巻く流れに皮膚もすり減って
卵のように丸く滑らかになっていても
どこかに人を呪う棘を隠しているのです
胃に刺 ....
団地の狭い庭に桃を植えて
安くて新鮮な桃を食べようなどと
欲を張ったのだが
日当たりは良くないので
おいしい実がなったかどうか
それも分からないまま…

たっぷりの肥料と 
水やりをし ....
夏の庭には自然が蔓延る
カマキリが三角頭をかしげ 
雑草が繁茂して人間の通り道をふさぐ
葉裏から湧き出る蚊 
這い出すヤスデ
ときには小型の蜂が哨戒し花を個別訪問する

手入れした庭の美 ....
ヘッ ヘックション
風邪ですか
ハウスシックかもしれませんねえ
多いですねえ カビとか
ええ 婆さんの華美もいやですねえ
胞子も飛んでいますから
ケイタイから出るやつもありますし
あれは ....
今年の冬は
何時もの細長い島へ避寒に行くのよそうかな
島で 子作りするでもないし
このあたりでも河面も凍らなくなったし 
餌の小魚も採りやすいし

あの島の平地にはニンゲンの巣が広がって
 ....
風を孕んで舞ってきた
我が家の庭木で休んでいた
台風をやり過ごしたレジ袋
ワタシを見て名乗をあげる風来坊
家柄も出生も申し分ない家出袋

台所の片隅で
日陰の暮らしを送っていても
 ....
殿上 童さんのイナエさんおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
何となく後ろめたい時- イナエ自由詩15*14-9-3
写真嫌い- イナエ自由詩9*14-9-1
なんかねえ- イナエ自由詩8*14-8-31
.…のために- イナエ自由詩11+*14-8-28
- イナエ自由詩12*14-8-20
かかと歩き- イナエ自由詩17*14-8-9
八月の記憶- イナエ自由詩18*14-8-2
大口バス- イナエ自由詩6*14-7-31
排水工事- イナエ自由詩9*14-7-26
四つ葉のクローバー- イナエ自由詩6*14-7-18
陣取り- イナエ自由詩7*14-7-17
蜜蜂- イナエ自由詩8*14-7-16
蚊の悩み- イナエ自由詩9*14-7-14
寒い夏の情景- イナエ自由詩11*14-7-12
オセンエキ_あるは_過去に作られるべき詩_- イナエ自由詩10*14-7-9
騒がしい耳鳴り- イナエ自由詩6*14-7-6
アマガエル- イナエ自由詩8*14-7-5
アマガエルー独身中- イナエ自由詩10+*14-7-4
花見猿- イナエ自由詩7*14-7-2
__独語するオオカミ_ー名古屋市東山動植物園ー_______ ...- イナエ自由詩7*14-6-30
シロクマ兄弟_−旭山動物園ー- イナエ自由詩10*14-6-29
ペンギンー旭山動物園ー- イナエ自由詩6*14-6-28
喪失ー友へー- イナエ自由詩15*14-6-26
ボクの中を谷川が流れていた頃- イナエ自由詩15*14-6-24
老いた私を食材に選んだあなたへ- イナエ自由詩9*14-6-22
夢を食う- イナエ自由詩19*14-6-19
小蜂- イナエ自由詩9*14-6-16
老人の会話・電磁波- イナエ自由詩7*14-6-14
アオサギ独語- イナエ自由詩9*14-6-12
レジ袋- イナエ自由詩11*14-6-10

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