ことばは
かけらだ
かき集めて
かき集めて
つくる砂の城が
ひかりを浴びて
窓に飾る花の叫びだ
レースがひるがえり
それは、かけらだ
宿酔いだから
洗濯に行こう
宿酔 ....
淡く
夢にいた人は水彩でした
*
(あ、)
こめかみとシーツの間に
かすかに染み入り、そこから
まぶたに明けてゆく一筋の朝の滲みに、すっと
打 ....
もう飛べる翼はない
星の足跡 ここで、途切れた
出逢うまでの道も忘れて
広い空をただ見上げる
水平線に夕陽が溶けて
紫色の夜がまた、来る
やさしさ、だけ
欠けたパレットを ....
虹掛かる
光る運河の
風車小屋
アムステルダムの
風が吹きにけり
雨で消える博多がある
暗雲の狭間に白雲がある
春の陽はひとりの心を置きざりに
雲の流れのさみしい空に
たわいないふとした言葉にはしゃぎ合う
風を摘む指花を折るゆび
春の日は濃いめのお茶にまっさらな
....
シーラカンス
君なんてちっとも不思議じゃない
何億年なんて
君が生きてきたわけじゃない
連綿と続いてきたことをいうなら
私だって同じくらい古い
姿かえようと体制かえようと
生き物たち ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10