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今年最初の日曜日
近所のファミリーレストランで
年賀状の返事を書いていた
筆を休める
ドリンクバーで入れた
緑茶をすすりながら
昨日老人ホームの
仕事始めで踊った
獅 ....
終電を逃がし泊まった
ネットカフェのリクライニングで
寝てる間にポケットからこぼれた
腕時計を失くしたらしい
僕等は今日も
密かに刻む秒針の音に支配され
忙しなく一日は過ぎ ....
寄り添う民は顔を並べ
一つの空を仰いでた
真綿の雲に腰かける
マリアに抱かれた幼子を
逆さのままに
舞い降りる天使等は
丸い顔で母子を囲み
小さい両手を重ねてた
....
丘の上の{ルビ叢=くさむら}に身を{ルビ埋=うず}め
仰向けに寝そべると
空は、一面の海
宙を舞う 風 に波立つ
幾重もの{ルビ小波=さざなみ}を西へ辿れば
今日も変わらぬ陽は ....
頼りなげな細い女が
曲がりゆく細い道を
秋風に揺れながら歩いている
茶色く{ルビ褪=あ}せた{ルビ麦藁帽子=むぎわらぼうし}に顔を隠して
道の上に時は無く
女に年齢というものは無く
長 ....