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暗い土手をみんなで歩いた
川の流れだけが静かに聴こえる
誰かは「またな」と手を振って
誰かは「もう会うこともないだろう」と
静かに呟き、どこかへ行った

一人減り、二人減り
友の口も段々 ....
好きな女の子とデートして
「何処か行きたい?」と訊ねたら
「何処でもいい」とその子は答えた
今までの経験上、大概の女の子は
「何処でもいい」が口癖らしい

だけど突っ立っていても仕方がない ....
どうかこの拙い{ルビ詩=うた}に

あなたの気持ちを詰め込んで

最も大切な人に捧げて下さい

あなたの気持ちがしっかりと

その人に届くまで

私はここで祈っています
公園の芝生に腰を下ろして
君と他愛も無い話をしていると
右手の甲にそうっと蟻が這い上がる
私は無表情にその蟻を一瞥し
左手の親指の腹で静かに潰す

目の前には無限のような緑
足下は歩き慣 ....
不具の男が夏の夜に向けて
煙草の煙を吐き出している
誰かと繋がりたいと強く願いながら
それと同時に同じ位強く
誰かと繋がることを拒んでいる

携帯電話の点滅
そしてその振動する音
発光 ....
今日もまた欲望に負けました
自分の弱さをごまかして
見せかけの優しさにすがりました
自己嫌悪という快楽に
身を投げて

今日もまた失望に負けました
幸せそうな人を眺めては
この身を憂い ....
真夏の夜に
突然降り出したにわか雨
こんな夜は蒸し暑く
寝苦しいと決まっているのに
今夜は何故か寒気に包まれて
窓を開け放しては肌寒い程

雨は段々と激しさを増し
私の心を代弁するかの ....
誰も信じやしないだなんて
陳腐なセリフを吐いて酒
女なんていらないと強がって
タバコの煙で涙を誤魔化す

いつもの見飽きたフラッシュバック
ひたすらシャッフルする心の燃え滓
えへらえへら ....
見飽きてしまった景色なら
ちょっと視点を変えてみればいい
忘れかけていたもの達が
二人の瞳に映るかも

去年と同じ季節 同じ場所
少し大人になった二つの影
そんな些細なことも奇跡のよう ....
夜中の三時に目を覚まし
仕方がないから何にもしない
グラスに氷を放り込み焼酎注ぐ
不純物は何も要らない

マルボロライトが切れたから
親父のマイルドセブンをちょいと拝借
計算して作られた ....
早朝の慌ただしい駅のホームで
よれたスーツに身を包んだ
アンドロイド達に紛れ込む
ウィダーインゼリーを注入し
素早くエネルギー補給する私

死体を乗せた霊柩車のように
ひたすら突き進む急 ....
何気ない日々が淡々と過ぎていく
何をしていても
何もしていなくても
そんなことは知っているのに
私は悲しみを持て余すばかりで

いつもは無口なあの人が
今日はよく笑っていた
野に咲いた ....
張り裂けそうなこの心を
必死に抱えて歩き続けた
誰もが安息の地を求めているのに
どこにも止まることを許されはしない

地下鉄の風に吹き上げられて
薄っぺらい仮面など剥がされた
ただ立ち尽 ....
また新しい命が芽吹く頃
{ルビ灰塵=はいじん}と化した私の心が
ひらりと空で宙返り
螺旋を描き散っていく

重力に逆らうことも出来ず
天に召されることもなく
こうして誰にも忘れられ
 ....
地球の半分は
こうして光に包まれているのに
もう半分はまだ闇の中
誰かの言葉を借りるのならば
こうして朝はリレーをされる

きらきらと太陽の光が降り注ぎ
緑の服を纏った木々はさらさらと揺 ....
誰も分かってくれないと
出来るだけ軽く呟いて
アスファルトに転がった
ビールの空き缶蹴り上げる
それは闇に吸い込まれ
遠くの方でカランと鳴いた

目を{ルビ瞑=つむ}っても歩けてしまう
 ....
地下鉄の駅のホームで
私はずっと待っている
ただ立ち尽くす私の前を
もう何本もの電車が通り過ぎた
しかし自分の本当の行き先を
私は未だに見付けられないでいる

電車はホームに止まる度
 ....
昭和生まれの私の肩を
平成の雨が容赦なく打つ
汚れや痛みは流されず
ただ剥き出しの私だけがここにいる

昭和という時代の終わりを
私は祖母の墓参りの帰り道
高速道路の車の中で聞いた
ま ....
誰か私に少しばかりの
愛と痛みを与えてはくれまいか
ちくりと刺すような愛と痛みで
この眠った心を蘇らせて

背負いきれない宿命を
投げ捨てて森を駆けても
方角さえも掴めずに
結局どこに ....
起き抜けの
一杯の珈琲と一本の煙草
まだ寝惚けた頭には
今日が昨日で
昨日が今日で

起き抜けの
一杯の珈琲と一本の煙草
ボサノバなんて聴きながら
一日に一度しか味わえない
その味 ....
どうか血となれ肉となれ

この不甲斐なき悲しみよ

一人の寂しさに震える夜は

月にこの身を委ねましょう

そしていつの日かきっと

私は花になるのです

そしてまた土となり
 ....
悲しみの色を塗り合わせ
暗く淡いシミを作る
溺れる二人を救えるものは
微かに震えるガラスの夜だけ

愛しさの色を塗り合わせ
深く甘いシミを作る
切なく互いを求める夜に
{ルビ理由=わけ ....
あの日どこかに
忘れてしまった
何かに夢中で

あの日どこかに
忘れてしまった
何かが足りなくて

あの日どこかに
忘れてしまった
何かが欲しくて

あの日どこかに
忘れてし ....
ひとりで歩いた

ひとりで食べた

ひとりで笑った

ひとりで泣いた

そんな当たり前のことが
なぜか新しくて
またひとつ
自由になれた気がした
あの人が死んだ時
私は不思議と
悲しくなかったのです
頭では死というものが理解出来ても
それが心までは伝わってこなかった
まだ

もう二度と話せないという現実
もう二度と笑えないという ....
幾度も季節は過ぎ行きて
過去に残せし我が心
舞い散る枯葉は
千夜一夜の我が夢か

咥えし煙草も燃え尽きて
儚く灰になりにけり
空の彼方を待ちわびて
夏の背中も今遠く

星の無き夜の ....
君の化石を
掘り起こして
眺めてみる

化石が
語りかけてくる記憶は
良かった思い出だけ

悪い思い出は
時が洗い流してしまったのか
角が取れ
丸くなった化石

化石は
生 ....
午前二時
街もとっくに寝静まり
街の灯りも全て消え
まるでこの世に
自分しかいないような
恐怖

窓を開け
月を眺める
この月を今
どこかで見ているあなたと
いつか出会ってしまう ....
いつか僕らは
宇宙の塵になる
宇宙の塵から産まれ
宇宙の塵に戻る
ただそれだけ
未来永劫の循環活動

今、君に触れている
ただそれだけが真実
宇宙の塵に
また戻ることを知っているか ....
服部 剛さんの快晴さんおすすめリスト(59)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
川沿いの道- 快晴自由詩4*04-11-27
新大久保デート- 快晴自由詩9*04-10-24
天使の詩- 快晴自由詩3*04-9-22
- 快晴自由詩8*04-9-7
悲しい不思議- 快晴自由詩5*04-9-4
夜明け- 快晴自由詩11*04-8-19
にわか雨- 快晴自由詩6*04-8-15
最終電車- 快晴自由詩3*04-8-11
新しい風- 快晴自由詩4*04-7-29
少年は青空が嫌い- 快晴自由詩4*04-7-17
アンドロイドの背中- 快晴自由詩10*04-6-4
不在- 快晴自由詩11*04-5-15
始まりは何度でも- 快晴自由詩10*04-4-29
亡命者の季節- 快晴自由詩6*04-4-8
地球の裏側- 快晴自由詩4*04-4-4
月はいつでも- 快晴自由詩7*04-3-31
遅刻の理由- 快晴自由詩11*04-3-28
雲の切れ間- 快晴自由詩9*04-3-28
火葬- 快晴自由詩4*04-3-24
朝の慣わし- 快晴自由詩7*04-3-16
帰還- 快晴自由詩4*04-3-3
色彩の恋人- 快晴自由詩3*04-2-21
わすれもの- 快晴自由詩5*04-2-20
ひとりで- 快晴自由詩4*04-1-26
あの人の死- 快晴自由詩6*04-1-26
夕暮れ- 快晴自由詩4*04-1-24
化石(ソネット)- 快晴自由詩4*04-1-23
- 快晴自由詩5*04-1-21
宇宙の塵- 快晴自由詩6*04-1-20

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