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私にはもうずっと
お母さんがいなかったので
育ててみることにしました

鉢を買って土の中にお母さんの種を植えて
毎日毎日水をやりました
お母さんは日々順調に育ってくれて
その ....
占い師に手相を見せたら
あんた来月死ぬよ、と言われた
何か避ける方法はあるかい、聞くと
一万円と答えた

僕は仕方なく一万円を支払うと
あんた大事なものはあるかい、と尋ねられた  ....
チャイムが鳴ったので玄関に出てみると
天使が立っていた
私は追われています、かくまってください
僕には断る理由もなかったから
そのまま部屋に上げた

天使は部屋に入るなり
ど ....
空を見上げると
あまりに星がたくさん瞬いていて
まるで降ってきそうだと思っていたら
降ってきた

星はぷよぷよしていて
僕の手の中でもしっかりと輝いていた
もっと大きなものだ ....
空がゴロゴロ鳴って
神様たちのボウリング大会が始まった

やんややんやストライク
まだまだやれるよスペアを狙え

ゴロゴロ

ゴロゴロ

神様たちのボウリングは始まった ....
僕の妹は背丈が大きい割りに
顔が幼いのを気にしていた
僕はそれでも十分だよと言っていたけど
妹はどうしても納得いかなかった

二人で町を歩いていると
きれいな女の人が歩いてきた  ....
あんたの部屋に入ったら
嗅いだこともない香りが鼻についた
こんなんあんたがつけるような匂いやない
どこぞの女が残した匂いや

せやけど、ええ匂い

あんたに抱かれてるとき
 ....
わたしの影は
わたしの涙で
水色になりました
わたしがそっと足をつけると
ぴちゃっという音をたてます
わたしはくつをぬいで
服をぬいで
影のなかへ
沈んでいきます
 ....
あまがえるたちの追悼の合唱が
真夜中の公園に響く

ゲコゲコ、ゲコゲコ

とても悲しそうな声に
僕は胸が詰まりそうになる

ゲコゲコ、ゲコゲコ

音が止む

黙祷 ....
いつかの駐車場猿から
手紙が届いた

こっちはなんとかやってるよ
そっちと比べて数が多いから
多少大変だけどね

僕は淹れたてのコーヒーを飲みながら
何度かその手紙を読み返 ....
駐車場の猿と一週間ぶりに出会った

整列、点呼

前と変わらず厳密な声が響く

相変わらずやってるね
僕は猿に尋ねる

もう毎日のことだからね
その辺の軍隊よりも
 ....
この石ころは
どっから来たんかな
遠い遠いまだ教科書でしか見たことない
ヨーロッパとかから
来たんかな

学校帰りの小学生や
ちょっとムシャクシャしてたおじさんや
いろん ....
名前盗みはいつもその人の
一字だけをガリガリと齧り取る
決して全部は食べない
いろんな味を試したいから

名前盗みに名前を齧られると
そこだけぽっかりと
まるでそれすら名前の ....
蛸男と偶然すれ違った
僕と君たちと一体何が違うって言うんだ
開口一番蛸男は僕に突っかかってきた

何も違いやしないさ
君は十分に魅力的だよ

当たり障りのない言葉を返すと
 ....
【女】

あまがえるが恋をしたからって
雨が止むわけでもないけれど
どうせ降り続くなら
恋をしたあまがえるの時がいいわね

【男】

耳そうじのやり過ぎで
三半規管が ....
鯨が大きなあくびをしていたから
試しに中に入ってみたんだ

そこはピンク色で
もごもごした物がたくさんいて
うん、なかなか悪くなかった

僕はせっかくのことだから
しばらくここに住んで ....
ゆきふらしはやっとこさ
目を覚ました
去年頑張りすぎたから
いつもよりたっぷり眠った

朝ごはんを食べて
歯を磨いて
お出掛け用の一張羅の服に着替えて
今年も仕事に取り掛 ....
パパにおねだりして買ってもらった
世界
始めはとても小さくて
なかなか言うことを聞いてくれなかったけど
だんだん躾を覚えてきて
今じゃちゃんと言うことを聞く

あたしが小さな ....
あんたの腕から
しなだれ落ちる
赤い糸を辿っていったら
どこに辿りつくんかな

いろんな女のとこ
ぐるぐる廻りながら
なかなかその先が見えてこうへん
女の人が多すぎて
 ....
鬼の島に住む鬼は
毎日生活を送っている
朝起きると少し不機嫌で
中には朝から元気な鬼もいるが
多くの鬼は低血圧で
みんな朝ごはんはほどほどにしか食べない

ある鬼は会社に出か ....
強く握り締めると壊れてしまって
口付けを交わそうとすると首の骨を折ってしまって
優しく愛撫しようとすると
皮膚がべりっとめくれてしまって

そんな風になったあなたを
私はきっと愛 ....
それは奇跡の季節
花や草が一斉に芽吹く
あちらこちらで聞こえる音は
寝起きの悪い生き物の声

毎年やってくるただの循環の季節なのに
何かが始まりそうな気がするよ
君を見つめる ....
一人ぼっち寂しそうね
そう言って目を細めた
こんなにもきれいな夕日だけど
太陽の本音を君は知っている

柔らかな暖かな
風が撫でる君の赤い頬
夕日を映した様に
それはとても可愛らしくて ....
妖精の振りまく鱗粉が
鍵盤の上に優しく振り落ちる
それは聞いたこともない和音
はらはらと
ポロン、ポロンと

和音に合わせて妖精は歌う
声は和音をかするすれすれの高さで
 ....
虹色のガラスの破片が
眼に突き刺さる
痛いよ
痛い

満開の花に
宇宙が包み込まれる
花は形を変えながら
宇宙を挑発する

眼を突き刺すガラスの破片は
きれいだよ  ....
少年たちは少女の入り口に立って
中を覗き込む
奥の方の最後の門の前で
番人が笑いながら立っている
少年たちは怖くて
そこまで行くことができない
少女は愛想をつかして
勢いよ ....
女は天使を生み
女は悪魔を生み
神はただそれに
種を与えただけ

天使を生む女は
優しい微笑を称えて
絵画に収まる
悪魔を生む女は
火祭りにあげられるその姿を
キ ....
絶望感から私は解き放たれました
私は軽やかに
腐りかけていた薄い羽を大きく広げ
飛び出します
大空高く飛び出します

体の中に沈殿した
重い枷たちが枯れても
私はきっと大 ....
なあ、雪、降ってるよ

なんぼ今年は暖かい言うても
冬は冬やから
ちゃんとあんたの見たかった
雪、降ってるよ

ベッドに横になる
あなたの瞼は死神の重しで
開かなくなり ....
死の森で息を吸ったら
一瞬で肺がやられて
死んでしまうから
仮面を被って生活しています
笑った仮面、愛想を付かす仮面
泣いた仮面、蔑む仮面
表情を変える度に
仮面を取り替え ....
優飛さんのなかがわひろかさんおすすめリスト(57)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
栽培お母さん- なかがわ ...自由詩6*07-7-10
大事なもの- なかがわ ...自由詩7*07-6-23
天使の悪魔- なかがわ ...自由詩2*07-6-15
星が降る夜に- なかがわ ...自由詩8*07-6-10
神様のボウリング- なかがわ ...自由詩3*07-6-9
僕の妹- なかがわ ...自由詩8*07-5-28
匂い- なかがわ ...自由詩5*07-5-27
白い影の住人- なかがわ ...自由詩14*07-5-19
あまがえる、追悼- なかがわ ...自由詩2*07-5-8
駐車場猿、その後- なかがわ ...自由詩5*07-5-3
駐車場猿- なかがわ ...自由詩4*07-5-3
石ころ蹴り- なかがわ ...自由詩8*07-4-29
名前盗み- なかがわ ...自由詩1*07-4-23
蛸男- なかがわ ...自由詩3*07-4-21
雨の日の会話- なかがわ ...自由詩4*07-4-17
鯨のあくび- なかがわ ...自由詩4*07-4-16
ゆきふらし- なかがわ ...自由詩2*07-4-15
世界球- なかがわ ...自由詩8*07-4-14
赤い糸の先- なかがわ ...自由詩4*07-4-13
鬼の島- なかがわ ...自由詩8*07-4-11
巨人の恋- なかがわ ...自由詩8*07-4-11
- なかがわ ...自由詩2*07-3-31
桜道- なかがわ ...自由詩5*07-3-31
妖精の声- なかがわ ...自由詩5*07-3-24
万華鏡- なかがわ ...自由詩5*07-3-21
少女- なかがわ ...自由詩2*07-3-14
母となる女- なかがわ ...自由詩4*07-3-13
Flying- なかがわ ...自由詩2*07-3-9
雪桜(ユキザクラ)- なかがわ ...自由詩3*07-3-2
死の森〜ペルソナ〜- なかがわ ...自由詩5*07-3-1

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