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その丘は 
いつも 風が吹いているので
僕は 立つことの意味を 考える

その丘からは 
遠くの川の流れや 大きな樹が作る木陰
彼方の波立つ海が 見えるので
僕は 立ち続けることの意味を ....
ぼくの
ひげをゆらして
風がすぎていきます
おだやかなはるの
やさしい風
今日ともだちと
たくさん遊んだ
とても
たのしかった
みんな
立派なネコになれるといいね
そらはいつも
 ....
迷える羊の私を 
いつもの空から見守る羊飼いよ 

誰かに愛を求めては
粉々に壊してしまう私を 

自らを嘲笑うかのように 
紅く波打つ海に溺れる私を 

憐れんでください 

 ....
庭で子どもたちが泣いている
ちいちい ちいちいと泣きながら
翼をぱたぱたさせている
それだけで 私ももらい泣く
私は狂ってしまったんだと思いながら泣く

そして何を悲しんでいたのか わから ....
目覚めると 
駅のホームの端に立つ街灯の下で 
粉雪はさらさら吹雪いておりました 

次の駅の街灯の下で 
雪は舞い踊っているようでした 

その次の駅の街灯の下で 
雪はまばらに降っ ....
毎週末、私は長期入院してゐる祖母を見舞ふ。
今朝の祖母は、あまり調子が良くない様子で、口数も少なかった。
私は、いつものやうに、ポータブルトイレの処理をしたり、入れ歯を磨いたり。

一通り世話 ....
当時家はとても貧しかった。
父は私が産まれてすぐ他界した…
女手ひとつ‥母は地獄を観た。

思い出す‥
あれはクリスマス時期だった…
夕食の買い物、幼い兄弟の手を引き近くのスーパーに出 ....
いつも
空を見上げている

形を変えながら
ここではないどこかへと
流れていく雲

その向こうに
あるものを信じている

私の好きな夕焼けは
命の終わりへの
一つ一つの目盛り
 ....
水の中に住む人があると聞いた
僕はその川辺に足を運んだ
静かな水を覗き込むと
空を貫く孤独が映った

僕は深く息を吸い込んで
あなたの名前を呼んだ
あなたの名前を叫んだ
声を出さずに叫 ....
 生きていること 死ぬことの不思議
 さなぎのような体の中に 
 閉じ込められた私の意識
 息を吸うたび膨らむ胸郭 
 心地よい空気の移動
 耳の奥で脈打つ血のうねり
 私にしか聞こえない ....
  憎しみの中に愛があると
  都合のいい性格占いのような
  内在する、という{ルビ幻想法=パラダイム}で
  あなたの半身を
  私は求めてしまった

こうして高原に陣取り
遠めがね ....
ショッピングセンターの、ひとけの無い屋上駐車場に、子どものすすり泣く声が響いてゐる。
・・・と言ふと何やら怪談めいて聞こえるが、そんなロマンチックな話しではない。
誰が泣いてゐるのかと思へば、可愛 ....
もういーかい
まぁだだよ

もういーかい
まぁだだよ

もういーかい
もういーよ

鬼が探し始めた
子供たちは息を潜めた
だだだだーっ 走ってる音
がさごそ 何か探ってる音
 ....
「ちょっとお聞きしますが・・・」
生まれて初めて職務質問を受けた。
近所にある、簡易郵便局に寄った帰りのことである。
先日、防災用のごく小さな貯水池で、子供が溺れて死んだのだと言ふ。まだ、事件か ....
一粒の雨が傘に弾いて
百匹の蛙になった
百粒弾いて
一万匹の蛙になった

一万匹は
すぐさま姿をくらまして
それっきり雨は止んでしまったから
微かに地面の濡れたところが
 ....
電車が大都市のビル群を

抜け出すと同時に

車内に閃光が走った

乗客はすわ核爆発と

その場に伏せ 

椅子の陰に身を隠した



しかし十人ほどは

 ....
俺らは
先生がもうすぐパパになるなんて知らなかった
九日は先生休みで
生物の時間潰れちゃって
そしたら代理の先生が教えてくれて
どうしようもなく慌てちゃってさ
どうするどうするって
別に ....
のんちゃんは首をかしげました
(どうちて、うちゅーには、くうきがないの?

神様は、深く息を吸い込み
腕組みをしました

(ねぇ、どちて?
(ねぇ、ねぇ、どおちて?

眉間に皺をよせ ....
戦争を知らない子どもたちが
大人になって
大人の信用を知らない子どもたちが
大人になって
戦争を知らない子どもたちを知らない僕等は
髪の毛が茶色いと許されないなら
携帯電話を持つと許されな ....
からっぽの海。



からっぽの空。



そして、からっぽの



からっぽの。
雨上がり
{ルビ水溜=みずたま}りには 
哀しい顔が浮かんでる 

ひょい と飛び越え 
曇り空の一日に向かって彼はゆく 

{ルビ仄=ほの}かな{ルビ灯=あか}りを 人の{ルビ間=あい ....
静かな夜のこの場所は
空の深さに包まれて
流れてゆくは秋の星

静かな夜のこの場所は
時の重さに包まれて
流れてゆくは秋の風

微かに響く虫の音が
今いる場所の道標
流れてゆくは秋 ....
田園の中をのどかに走ってきた

ツートンカラーの電車が

いきなり 都市に突入した

目新しいことではないが

一つの帰結だ


電車はそこに貼り付いて

動かない
 ....
人は
たつた一つの
幻を見るために
生れてきたやうなものだ


幻はきまつて
この地平とは切り離された
はるかかなたにある


とても手で捉へることなど
できないほど隔てら ....
野道をアヒルが腰を振り振り歩いていた
前方に蛇が長々と寝そべっている
アヒルは気味悪がって
引き返そうか
進もうかとひとしきり思案して
結局
蛇を遠回りに避けていく
重たい腰振り ....
真夜中 岸辺に泳ぎ寄る魚は
不吉なほど黒い


昼の海からは
想像もできないほど大きく
ものものしい動きをする


これは
寝静まつた陸に
少女をさらひにきた悪魔の影だ

 ....
蝶とむくつけき昆虫が

ごつちやになつて

吹き飛ばされて行く。

空中を一方向に

平行移動するやうに。



蝶はいつ飛躍をして

その流れから抜け出すだら ....
街を歩いていると
仔猫が身をすり寄せてきて
〈子供にして下さい〉
と言った。

海岸を歩いていると
オットセイの子供が
海から這い出してきて
〈子供にして下さい〉
と言った。
 ....
今は昔、をとこありけり。
いとあやしき箱の詩歌の会にしげく通ふ。
投げ打ちたる文、すなはち返し給う局ありけり。
誰にか会はむと入りしかども、いらへなかり
ければ、つれづれなることを語るうちに、 ....
カリヨンの音色に合はせて
鳩が飛出してくれば
その下にゐるものは
みたまを受けた


みたまを受ければ もうしめたもの
とこしへの命を嚥下したやうなものだから
金銭では買へな ....
未有花さんの未詩・独白おすすめリスト(84)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
とったん- 月音未詩・独白707-3-14
はるのかぜ- 青色銀河 ...未詩・独白1407-3-2
羊飼いへの祈り_- 服部 剛未詩・独白507-2-25
庭で子どもたちが泣いている- 若原光彦未詩・独白12*07-2-9
冬の車窓__〜一〜- 服部 剛未詩・独白1007-2-4
祖母の肛門に指を突っ込んだ日- 三州生桑未詩・独白4*07-1-21
プレゼント- キメラ未詩・独白406-12-30
Laputa- weed & s ...未詩・独白2*06-12-21
水面- P.B.未詩・独白7*06-12-20
私は死ねない- 月夜野未詩・独白15*06-12-14
【フラクタル・パンドラ】- たりぽん ...未詩・独白10*06-12-12
私の手- 三州生桑未詩・独白506-12-12
かくれんぼの思い出- えりす未詩・独白4*06-12-7
ラムネ瓶の夢- 三州生桑未詩・独白506-11-25
夕日のマフラー- 杉菜 晃未詩・独白15*06-11-22
閃光- 杉菜 晃未詩・独白7*06-11-21
メンデルちゃん- 士狼(銀)未詩・独白1106-11-20
のんちゃんと神様- 佐野権太未詩・独白14*06-11-17
「戦争を知らない子どもたち」を知らない子どもたち- ぽえむ君未詩・独白15*06-11-10
無と言うこと- 恋月 ぴ ...未詩・独白10*06-10-28
- 服部 剛未詩・独白1006-10-23
静かな夜のこの場所は- ぽえむ君未詩・独白7*06-10-22
都市- 杉菜 晃未詩・独白5*06-10-21
恩寵の梯子- 杉菜 晃未詩・独白4*06-10-20
アヒル謳歌- 杉菜 晃未詩・独白9*06-10-19
正義のパトロール- 杉菜 晃未詩・独白9*06-10-16
飛躍- 杉菜 晃未詩・独白4*06-10-14
海に返す- 杉菜 晃未詩・独白11*06-10-8
古典詩ほうらむ(第二段)- ぽえむ君未詩・独白9*06-10-5
カリヨンの音色に合はせて- 杉菜 晃未詩・独白3*06-10-4

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