わたしは 貝殻 
海に 寄せる 貝殻 。
同じことを 思っては 
眠っている 
明日は 晴れるだろう 
ついでに いえば あの人にも あえるだろう 、
雨も 上がり おひさまが
顔を 出すだろう 
か ....
ファーストペンギンは
勇気があるから真っ先に
海に飛び込むんじゃないよ
後ろから迫ってくる
他のペンギンたちに押し出されて
ぽちゃん
こんな感じ

そう教えて
プールに飛び込んだ君を ....
落ちてくる雨粒を

はらいのけるような羽音

      僕は素直になれるでしょうか

飛べ
飛べ
雲をぬければ
もう濡れなくてもいいよ

すべてではないよと
誰かにささやかれたきがして
国道沿いをまっすぐに
とりあえず題名から逃げてみた


意味を知っているなら
むりに走る必要なんてないと
となりの詩人がおびえて ....
凍みついた窓から囀るしずかな銀雪の寝息を背に四時の鐘
昨夜空けた日本酒の一升瓶が部屋中をつんと満たしてゆく
おれは車で四十分かかるところに最近できたユニクロの開店セールで
おふくろが買ってきた上 ....
まるで
朽ちていくみたいな骨ばった身体で
めをつむった

とがった顎
厭世の微笑み
イヤヨの発音で
惜しんだ


雨の上になにがあるのかはしらない
目でみえないし
触れられ ....
それは
濡れた樹々の梢に透かし見た
緑の扉
明るい庭先のその扉を夢見る
光と影を刻み憧れにたたずんで
あるいは移り変わる街の喧騒の中に
待ちくたびれて
人知れず錆びついていたあの扉
そ ....
聖母像は
赤子の原型が入った子宮を
手の平に抱え
機械作りの天井に
吊るされている

羊水をなみなみ注いだ
器の中で
手 足 頭 胴体 目玉 歯
人間のパーツが
浮沈する

指 ....
    教会の屋根裏部屋に
    無理矢理押し込められて泣き叫ぶ巨人のキリスト
    空はほおずき色の仮面
    閉じかけた口が地に近づく


    くずれかけた家 ....
いくらだって涼しい
夏の夜に熱をあずけて
じょしゅせきから
あなたのひかるめがねのふちを
みつめる



星は
いつだって
ここにあるよ




はるな湖のりんか ....
昔々俺がまだ何も知らず、小さく無力だったけれど
今の俺よりも何倍も両手いっぱいにたくさんのものを抱えていたあの頃に
初めて俺のものになった絵本。
今となっては一行すらも思い出せないその本だけど、 ....
  幸福を抱きとめて静止するあなたは、蕾のすがた
  胸に手をあててわずかにうつむくその、
  長い祈りにも似た、沈黙


  春を知る朝の、淡い喜び
  風が冷たくても、
   ....
街の箱

そこで遮断機は間延びした挨拶をする
走り出した少年は億劫な表情で振り返る
無益な背中へ 罵声を上げるかも知れない
少年の背後でにじむ夕暮れは
街を陥没させ、
「磔にされた。」
 ....
  冬の木漏れ日の中で懐かしい歌を聴きました
  懐かしくてももう泣けない自分がいました
  それが寂しくてそっと瞳を閉じました
  太陽が淡く輝いた冬の日のことです


  太陽 ....
娘のおえかき画用紙に 黒いクレヨンでおおきく ぼくは
パウル・クレーの天使の絵をかいた。

単純なモノクロームの曲線。いくぶん丸みをおびた輪郭。
やさしく閉じたひとみ。かるくほころんだ口も ....
博士。あなたがあちらに行って何年になるのでしょう、
数えてもしかたないけれど。

あれから、人間は全く進歩しておりませんが、
技術は立派に進歩しております。
治るようになった病がたくさんあり ....
頭上でせわしく機械音が響いている
腐った畳を敷いた地面はひどく歩きにくい
どうしてだか私は暗い茶畑を徘徊しているのだ

踏みこんだ裸足がずぼりと畳にめりこむ
視界いっぱいに夜空 雲間 ....
【透明人間の憂鬱】

透明人間の悩みは
最近、髪の毛が薄くなってきたこと
これでも若いころは
リーゼント、ヨロシクきめて
ハマのあたりでバリバリに透明だったぜ、ってなもんで
今ではバ ....
かとりさんのおすすめリスト(168)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしは_貝殻の_うた_。- すぬかん ...自由詩506-8-3
ファーストペンギン- アイバ  ...自由詩18*06-7-27
雨の中の羽音- アイバ  ...自由詩2*06-7-20
いかだをつくる勇気もない青少年Mのぼんやりとした主張- 土田自由詩606-6-29
神さま!仏さま!ぎょんでさま!- 土田自由詩406-6-25
雨を瞳に- オオカミ自由詩206-5-7
緑の扉- 石瀬琳々自由詩17*06-5-5
子宮公開- kw自由詩3*05-9-12
ノート(25Y・10.16)- 木立 悟未詩・独白205-8-19
星瞬くサイレント- オオカミ自由詩505-8-15
「エルマーと竜」- yuma散文(批評 ...205-8-14
木蓮/長い祈りから- 嘉野千尋自由詩12*05-3-31
街の箱- プテラノ ...自由詩5*05-1-23
十三月記- 嘉野千尋自由詩45*05-1-7
『ささやかなその両手につつまれて』- 角田寿星自由詩1104-3-6
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