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赤いダリアがうつむいていた
街灯はちかりちかりと電池切れ

濡れることに疲れたわたしは
通りすがりの民家の軒下で雨宿り
出窓に座るドラえもんと目が合った

車が水しぶきをあげて ....
優しい気持ちを交し合って
寂しさを一つずつ埋め合って
想いを丁寧に紡ぎ合って

彼方から伸ばした合った手が
触れ合って握り締め合えたなら

それをきっと幸せと呼ぶのでしょう
 ....
浴槽に浮かんでいた小さな虫の死体
小さな小さな

わたしが少し波を立てたら
もう沈んで見えなくなった

彼は
どこまでも広がる青空を見ただろうか
暖かな太陽のひかりを浴びただろうか
 ....
絶壁のコンクリートの僅かな隙間に
いのちを宿した君たちは
迷うことなく天を目指して
もう背丈よりも大きくなった

直角に身体を曲げて上へ上へ
ひたすらに迷うことなく
君たちは ....
愛し君の面影は
絶えず目蓋の裏に
笑顔のままに時をとめ

溢るる想い出は
柔らかき棘と
甘き疼きを伴って

遠く滲む記憶の端より
はらはらと溶けて
やがて淡く淡く  ....
ときどき浮かび上がる記憶の断片
もっとよく見ようと手を伸ばすと
するすると溶けるように消えてしまって
あとにはもどかしさばかりが残って

鮮明に思い出そうとすればするほど
ぼんや ....
わたしに降り注ぐ優しさはどうして
こんなにも哀しいまでに鮮やかな花びら

灰色のわたしを埋め尽くすように
幾ひらも幾ひらも舞い降りる

紅い花びら
白い花びら
青い花びら  ....
満天の星空から舞い降りたのは
優しい淡い恋の炎でした

柔らかく瞬きながら
山奥のひっそりとした水辺を
泳ぐように飛んでいました

「わたしたちは人知れず
ただ恋情を募らせ ....
僕らがまだ何も知らずに
無邪気に笑っていた頃
太陽はいつだって暖かく
幸せのひかりを注いでくれた
雨はいつだって優しく
恵みの飛沫を降らせてくれた

いつからだろう
眩し ....
わたしは深海に漂う水の泡
孤独に苛まれ紺碧の檻の中
どこまでも寂しく漂うのみ

天から射し込む幽かな光に
引き寄せられて誘われて
虹色に輝きを変えても
決してどの色にも染まれ ....
部屋の机の上に飾られた写真立てに
うっすらと積もった埃をなぞって
ここで過ごした時の長さを思った

写真の中の笑顔はそのままに
もうずいぶんと遠くに来てしまったような
そんな気が ....
虹色の透明なシャボン玉は

きらきらと太陽を反射して

青空に高く高く舞いあがり

初夏の爽やかな風に乗って

一番高い杉の木の真上まで

わたしたちの祈りと願いを
 ....
ひとは思想だけで死ねるという
それにはわたしには思慮が足りなかった

ひとは愛のために死ねるという
それにはわたしには憎しみが足りなかった

ひとは祈りのために死ねるという
そ ....
世界が急速に色褪せて

景色はぼんやりと滲んで

過去と現実の境界は曖昧で

夢と現は混濁する



浮かび上がる記憶の断片だけが

鮮やかに色付いて

現れる ....
笑顔を求められ

強く生きることを求められ

死ぬことも消えることも許されず

貼り付いたペルソナは次第に現実と乖離し

ひずみは徐々に大きくなり

もうもとの形を失って ....
あのとき雪を頂いていた山はもう
緑もずいぶんと深くなって

あのとき枯れ草を敷き詰めたようだった田はもう
水が張られて田植えの準備が整い

あのときどんよりと重く垂れ込めていた空は ....
北大路京介さんのあずみのさんおすすめリスト(16)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夕立- あずみの自由詩707-7-13
恋紡ぎ- あずみの自由詩9*07-7-11
小さな- あずみの自由詩1307-7-6
断崖の花- あずみの自由詩307-7-4
君ありて幸せ- あずみの自由詩607-7-1
モネの見た世界- あずみの自由詩407-6-28
花びらのように- あずみの自由詩607-6-20
恋に焦がれて啼く蝉よりも- あずみの自由詩9*07-6-17
絶望より明るく希望より暗く- あずみの自由詩807-6-16
蒼の孤独- あずみの自由詩507-6-14
白い病室- あずみの自由詩7*07-6-12
二人遊び- あずみの自由詩7*07-6-10
うつくしい死因- あずみの自由詩807-6-9
モノクロの喧騒- あずみの自由詩5*07-6-6
道化師の慟哭- あずみの自由詩507-6-5
ときの流れ- あずみの自由詩1107-6-5

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