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まあるい形をした絶望
あっちへほうり、こっちへほうり

子どもら原っぱ駆けながら
何でも遊び道具に変わる

月のにおいが漂い始め
みんなのお腹がぐうと鳴る

明日も一緒に　.... あんたの部屋に入ったら
嗅いだこともない香りが鼻についた
こんなんあんたがつけるような匂いやない
どこぞの女が残した匂いや

せやけど、ええ匂い

あんたに抱かれてるとき
　.... 鬼の島に住む鬼は
毎日生活を送っている
朝起きると少し不機嫌で
中には朝から元気な鬼もいるが
多くの鬼は低血圧で
みんな朝ごはんはほどほどにしか食べない

ある鬼は会社に出か　.... 強く握り締めると壊れてしまって
口付けを交わそうとすると首の骨を折ってしまって
優しく愛撫しようとすると
皮膚がべりっとめくれてしまって

そんな風になったあなたを
私はきっと愛　.... 子どもを三人殺したと
自慢する男がいた

あたしゃ子どもを三人産んだよ
そういった小太りの女がいた

子どもを三人殺した男は
一人ずつどんな風に殺したのか
丁寧に説明してい　.... 嗚呼、空だ
空だけが、ある
この視界を埋めるのは
ただ唯一の空だ

嗚呼、なんて重い
この一つの体で支えるには
なんて重い
体中が大地に縛り付けられて
気づかぬうちに　.... ある夜ふと私は眠り方を忘れてしまった
思い出そうと頭を振り絞ってみたけれど
それほど易しいものではないようだ
私の眠り方は私しか知らない

何日もすると
私は眠り方を忘れた自分に　.... ブルーのラズベリーを頬張って
青い汁を垂らす
それを見た老婆が
あんた青い血だ
人間じゃないのかいって
そう言ったんだ

あんたは言い返した
そうさ、俺は人間じゃねえ
　.... 盲目の老紳士が言う
君の声はママの声に似ている
私はそんな彼のために
毎日いろんな本を読み聞かせる

昔話
遠い国で起こった戦争のお話
時には絵画を細かく言葉で表現する
　....

壺内モモ子さんのなかがわひろかさんおすすめリスト（9）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
丸い絶望	- なかがわ ...	自由詩	6*	07-10-30
匂い	- なかがわ ...	自由詩	5*	07-5-27
鬼の島	- なかがわ ...	自由詩	8*	07-4-11
巨人の恋	- なかがわ ...	自由詩	8*	07-4-11
数合わせ子	- なかがわ ...	自由詩	3*	07-4-7
空色	- なかがわ ...	自由詩	5*	07-4-6
眠り	- なかがわ ...	自由詩	2*	07-4-2
ブルー・ラズベリー	- なかがわ ...	自由詩	1*	07-3-27
盲目と、老紳士と、女	- なかがわ ...	自由詩	5*	07-3-26

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