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{ルビ故郷=ふるさと}に近づく列車
向かいに座った女性は
首のすわりかけた赤子を
前向きに抱えていた
一瞬、驚いたあと
すぐにうつむく仕草は
内腿の{ルビ痣=あざ}を
男子生徒にから ....
今宵も匠は
あざやかな手つきで
ガラス球をつるり
音もなく水槽に沈める
瑞々しい、青とグレイと白の珠
覗き込むたび
妖しく映ろう彩雲は
硬く閉じ込められていて
届きそうで、届か ....
***** 妻へ
ねぇきみ
文金高島田と南京玉すだれは語呂は似てるけど
全然ちがうんだ
お色直しで再登場する新婦が
「さては なんきんたますだれっ!」
ってやったら会場は大騒ぎになるは ....