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いちにちをいちねんのように
ひきのばしたいのに
どうしたわけか
としのせがちかづくと
しおれたかこがとびだしてくる
ぼやけたみらいがとび ....
半世紀前は何を夢みて
何を信じてたのかなぁ
四十年前は何を聞いて
何を考えてたのかなぁ
三十年前は何を眺めて
何を選択してたのかなぁ
二十年前は何を呟いて
....
寒冷前線が鄙びた丘の上でさまよっている
ゆかりの雫を垂らす
青磁いろにおめかししたはつはるの雲よ
乾いたひとみで見定めておくれ
昔 坂道を威勢よく駆け上 ....
虚ろに見える太陽と
しらけてみえる箒星の大晦日
除夜のねだけが遠くから
「時空」のかげを撫でている
としつきをいとおしむ悔恨がこだまする ....
鉛いろの雲がやっと抜けてくれた
散策のモノトニーなプロムナードに
形ばかりの冬陽がむらがる
突然 あえぐようなヘリのうなり
(新春の初フライトか)
おもわず猫背を反らし首を上向け ....
かわもにみなわがうまれても
またたくまにきえうせるように
もうわすれるしかない
はたさずにすぎてしまった
わか ....
とらわれた視線は激しく渦巻き
こわばった猫背の腹ばうかげを追う
かたよった視力で煤けたトルソはゆがみ
まがりくねった路傍のほこらにひとみをうつす
....
遠のいてゆく「ダイアローグ」
深まってゆく「モノローグ」
弱まってゆく「時」の律動
高まってゆく「空」の波動
「旧い年」を葬ったというのに
縮んでゆく「肉」のかたまり
「新しい ....
きのうはおおみそかでした
そしてきょうはおしょうがつになりました
このわずかいちにちのちがいで
テレビはおおはしゃぎしています
あなたはどうおもい ....
━例年大晦日の朝刊に掲載の墓碑銘を見て━
つつじが丘のもがりぶえにおののきながら
マリンパークの潮騒にうなされながら
....
ナンセンスな民放テレビの娯楽番組に操られ
傾きかけた「時」のなかを
薄っぺらのシューズで散策している
お主のシルエットは酔客そっくりだなぁ
しかも脳血管に ....
気象予報士があすは初雪がちらつくでしょう という
案の定 夜になって狂いはじめた もがりぶえ
(野良猫の気配か)
近所の飼い犬が吠えたて ....
宵の口 月のひかりがナイターのように
丘のひだまで浮きあがらせている
ラムネの玉になった眼球はレムのうずき
あぶらがきれた関節はゼンマイのきしみ
それでもおらにはわから ....
鉛色の空には黄疸の冬陽が宙吊りになっている
丘のうえには十階建ての団地が陣どっている
そして時折団塊の世代とおぼしきかげが蟻のように蠢く
それはまるで巨大なニンゲ ....
わびしい丘はひだのはずれから
パノラマもなくプロムナードを伸ばしています
やまぶきいろのかぜに撫でられ
ときいろの日差しになぐさめられて
....
みどりの雑草に縁どりされている
プロムナードの路肩
ネックレスのあでやかさで
ねこぜのかげはさまよっている
アベニューの路面
蜉 ....
黒い太陽が投げつけている
スライダーに似せたにびいろの雲影を
つつじが丘のひだと
八幡の森のぼんぼりに
....
遠く過ぎ去った日々ょ
おまえはリグレットの走馬灯なのか
いまや「生」が手ごたえもなく戯れている
にびいろの「風」と「光」にむかって
近くに迫って ....
桜前線が卯月の空を渡りきると まもなく
花吹雪は花筏となって
西知多の海底に逝くのだろうか
ひろがる四次元のさだめに竿さして
混迷の露払い
....
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