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さようなら言葉達
私のちっぽけなボキャブラリーは
ずいぶん前に尽き果てた
書き連ねる文字は
すべて似たり寄ったりで
表現する風景も
どれも同じになってしまうから
ここで別れを告げましょう ....
大切に 守った灯火 吹き消して 君は輝く 星になった
はらはらと 静かに踊る 雪に乗り 君は美しく 微笑んで
一握の 雪の重さに 涙して 名を呟いた 静かな朝に
....
雪の上に残る
踏みしめた足跡
一つ増えるごとに
私は素直な心を
取り戻していきます
小さかった手が
だんだんと大きくなるにつれ
大きな愛情から
逃げるように
離れた強がりの私は
....
真剣な 君の眼差し 恋をした 息をするのも 忘れる程に
沈みゆく 夕日の中の 僕と君 二人のほっぺは ほらりんご色
陽射し浴び 小春日和と 喜んで 日陰に残る 雪は冷たく
暖かな 空気と陽射し 喜んで カラフルな布 風と戯れ
姉さんが嫁ぐ日
外は真っ白な雪景色
綺麗な白無垢姿は
雪の中に輪郭を溶かし
唇にひいた
紅の色だけが際立っていた
姉さん
私の憧れの姉さん
なぜ悲しそうなの?
雪を被った椿に
....
空からおはじきが降った日
小さなうさぎが
震えていました
太陽の光を反射して
おはじきはキラキラと
七色に輝き
まるで
世界中の命のようです
皆は我先にと
おはじきを一つ受け ....
真っ白な ノートの上に 書く文字は 私の記憶の 旅をしている
思い人 お元気ですか 文字に込め 白い便箋 黒く染めゆく
冬空に 浮かぶ白雲 風に乗り 行方を見つめ 夕日が沈 ....
降りしきる雪に
運命を委ね
去って行くのですね
白い肌は
景色に吸い込まれ
後ろ姿が美しいから
何時までも見ていた
触れあった
指先の温もり
覚えてますか
手渡しで与えあった
....
耳を当て 君の鼓動を 聞いている 唇重ね 一つになろう
夜空見て 雲間に覗く 暗闇に 星の瞬き 生きてるようで
降り注ぐ 雪に音は 吸い込まれ 大地の鼓動 春までお預け
寝ても覚めても
同じ夢を見てるような
そんな気だるい日は
カーテン越しの
光を浴びて
寄りかかる
ソファーは悲しくて
奏でるはポロネーズ
今の気分は
ショパンの「別れ」
目 ....
遠い過去への手紙
もう読む事もない
悲しくも
霧雨に霞む道は
落ち葉で満たされて
凍えた指先だけが
取り残された
君の影に触れた
うやむやにしてきた思い
今更になって
胸を締め ....
曇りガラスの向こう
聖なる夜に
何処かの教会から
響く讃美歌
荘厳で美しい歌は
街を優しく流れ
街角の隅で震える
黒猫を包む
暖かいキャンドルを囲むテーブルに
浮かぶ笑顔はどれも ....
粉雪の 一つ一つの 結晶を 散りばめた夜 ひっそりと泣く
降り積もる 雪の上には 足跡を 静かな中に 奇跡を信じ
星空に 列車の車体 凍てついて 彼の童話に 思いを馳せる
....
今夜の月が黄色なら
綺麗に身支度を整えて
遠くに旅へ
小さな奇跡が
起きますように
ピアノのラの音を頂戴
たくさんの荷物は要らないの
そう
好きな音楽だけでいいかも
思い出なんて ....
あかぎれの 手にクリームを 塗りながら 母の位牌に 昔を思う
陽の光が徐々に弱まり
空気も冷たくなって
そろそろ冬が来るのだと気付く
一人に慣れている私でも
この季節は人恋しい
人混みに紛れてみても
近くのコンビニの
おでんを求めてみても
寂しい ....
白息に はしゃぐ笑顔は 何度でも 空に透かして 林檎のほっぺ
木枯らしが 染み入る午後は コーヒーを 暖房の前は 子猫専用
甘酸っぱい 君との距離を 思う日々 一緒に作ろう キンカ ....
樹から落ちる枯れ葉も
雨に震える風も
街角に咲く小さな花も
名前を付けたら
全て私のものになる
無機質に広がる
ビルも交差点も
輝きを放ち
愛しいものに変わる
私の指を握り返す
....
そろそろ秋も終わる
木々は葉を染め
散り際の命の謳歌
吐く息はかすかに白く
もう眠りの季節の入口
弱音なんて吐かない
赤い瞳は強がりで
遠くの山々に涙を堪える
随分冷たくなった風に ....
二人の思い出が
ぼやけていく
握った手が
離れた速度で
君からの手紙は
まだ引き出しの中
揺れる日溜まり
あの日の歌を口ずさむ
望んでも戻らない
手紙を読み直すことは ....
ずいぶん冷たくなった
雨粒が窓を打ち付ける
暗闇の部屋に響く
貴方の笑顔のように
ぱちぱちと
私の心に染み込んでくる
肩と肩が触れた瞬間から
手を取り合って
些細なことにも
一喜 ....
日常生活が崩れた
声を忘れて
急速に色を失った
周りの景色は
影を残す
あなたたちの声は
もう私には聞こえない
悲鳴のように
耳を突き抜ける
頭の奥でこだました
シグナルは
....
記憶の断片を繋ぎ合わせて
どんな言葉を紡ぐの
頼り無げな唇は
か細い吐息が洩れて
すっと消える流れ星
幾つもの思いを背負って
夜空を流れていく
随分重いだろうに
何も言わず儚げで
....
忘れてはいけません
時間はそっと話しました
呼吸をするように肌に刻み
常に隣に寄り添う空気のように
忘れてはいけません
時間は繰り返します
記憶はいつも曖昧で
苦しみも喜びすらも薄れ ....
例えこの世界が嘘だとしても
私の頬を包んだ
貴方の手の温もりは
真実だと泣いた
波が打ち寄せる岸壁に
叫んだ
私の人生は終わりだと
何故貴方達は言うのか
自らの人生でさえ
危うい ....
深い木々の合間を縫う
足元は落ち葉
日は放射状に
するすると駆け抜ければ
布は余韻を保ち
風が戯れる
鳥が鳴いている
羽ばたく音が響き
風が落ち葉を舞いあげて
見上げれば
目眩 ....
行かないでと叫んだ言葉の先
掴んだ手の温もりで
引き戻される現実
振り返った瞳には
もう何も映っていなくて
真っ赤な唇からは
灰色の過去がこぼれだす
あぁアンジェラ
全ては終わった ....
空に月が滲む
おぼろ月夜
淡い黄色は霞んで
今日はコップに
浮かんでくれない
まじないのつもりでやってみる
特に願いなんてないけれど
夜空を照らす月のように
私も綺麗になれますよう ....
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